今人気のニンテンドーSwitch用ゲーム「あつまれ、どうぶつの森」のアバターに着せる服が、話題になっている。
WWDJapan:「あつ森」の”マイデザイン”に「ヴァレンティノ」や「マーク・ジェイコブス」も注目 SNSで紹介
昨日になってウエディングドレスデザイナーのYumi Katsuraさんも、「あつ森」の”マイデザイン”に参加する、と話題になっている。
ねとらぼ:ウエディングドレスブランド「Yumi Katsura」があつ森マイデザを公開
ジューンブライドのイベントにぴったりなロングドレスがすてきです
「新型コロナウイルス」が世界的流行になった頃から、「コロナ禍で売れている商品」として、ニンテンドーSwitchと「あつまれ、どうぶつの森」の名前が挙がるようになった。
理由を改めて説明する必要は無いと思う。
「#stayhome」が世界的キーワードとなり、家で過ごす時間が当たり前になった。
自宅で過ごす為に、人気となったのが上述したニンテンドーSwitchとそのゲームソフト「あつ森」だったのだ。
私自身は、「あつ森」に限らずゲームそのものをしないので、ゲーム内容を知る由もないのだが、ファッション業界がこれほどゲームに興味を示すことは無かったのではないだろうか?
その理由として考えられるのは、RPGのゲームのような「試練を乗り越え目標を達成する」というような内容ではなく、「無人島生活から始まる」という「自分の暮らしを創っていく」というというゲーム(のよう)だ。
どこか時間の流れがとしているだけではなく、ゲームとはいえ「人としての生活」を創り出すという点が、ファッションデザイナーの興味を引いたのかもしれない。
それだけではなく、今回の「新型コロナ禍」により、来シーズンの欧米のファッションショーの発表がどうなるのか?という不安もあるのでは?と、考えている。
今年の7月開催予定のパリ・メンズコレクションは「デジタル」での開催が決まっている。
VOUGE:パリメンズコレも7月にデジタル開催が決定!
ウィメンズの関しては、ミラノとロンドンが7月のデジタル合同開催を決めている、という状況になっている。
もちろん、これらのコレクションは「プレタポルテ」と呼ばれる「既製服」であって、コレクションの中心となる「オートクチュール(注文服)」はほぼ全面的に中止となっている。
プレタポルテがデジタル開催なのに、オートクチュールが中止となったのは、やはり来場者の客層が違うからだろう。
オートクチュールの来場者の多くは、実際に注文をする人であり、プレタポルテはバイヤーやファッションジャーナリストが中心だからだ。
もう一つ考えられるのは、ファッション業界全体が「ファストファッション」が市場の中心になっているのでは?という、危機感もあるのではないだろうか?
確かにヴァレンチノやマークジェイコブスの服は、気軽に購入できる価格ではない。
デザイナー側としては、新しい購入者層(というよりも、デザイナーのファンというべきか?)を獲得したい、という思いがあるのではないだろうか?
まして、若い世代にとってファッションには興味はあっても、コレクションの映像などを見たるする機会は、ほとんどないのでは?と、考えるからだ。
新しい購入者層獲得の一つとして「あつ森」を考えている、とも思える。
ファッションショーのデジタル化とこれまでファッションには興味はあっても、その接点がほとんどなかった若い層の獲得という点で、ヴァレンティノをはじめとする有名ファッションデザイナーたちが、積極的に「あつ森」のアバターへの衣装提供をし始めているように思えるのだ。