拙ブログに来てくださる方ならご存じだと思うのだが、朝の支度をするときにはFM番組を聞いている。
時計代わりということもあるのだが、支度をしながらニュースなどの情報を得やすい、というのが一番の理由だ。
今日も聞いていたら、「あ!その発想が日本のビジネス界には必要かも?!」という話題があった。
話題と言っても、話の流れでそのような話になった、という方が正しいのかもしれない。
テーマとなっていたのは「半導体」だ。
1980年代~1990年代まで、半導体市場は日本がリードをしていた。
ご存じの通り「半導体」は、様々なところで使われていて、生活の中で気づくことが無いほどの必需品となっている。
パッと思い浮かぶのは、PCやスマホといったIT機器だけだと思われがちだが、一般的な家電製品や自動車などにも使われている。
「コロナ禍」で、様々な輸出入品が止まり、その中でも「自動車の製造に大きな影響が出た」というニュースを、記憶している方も多いと思う。
人気車種によっては、3年待ち覚悟ということも言われていたからだ。
今予約して3年も経てば待たされる人にとって、その自動車を購入する意思があるのだろうか?等と思っていたものだ。
その納車まで3年待ちとなった理由の一つが「半導体」不足という問題だった。
というのも、現在の「半導体製造」の中心は、台湾でありその台湾で作られている「半導体」の取り合いが、世界中で起きていたからだ。
その取り合いに日本企業が負けた、というよりも、日本の強みであったはずの「半導体製造」が、いつの間にか日本の産業に重くのしかかるような「負の産業」となっていた、ということを忘れてはいけないだろう。
このような話の流れの中で、これから先日本企業が世界で優位に戦っていく為には「世界のルールを自分たちでつくる」という、考えが必要なのでは?という内容に発展していったのだ。
そこで話題になったのは「電気自動車」だ。
ご存じのように、今日本の中心となっている「エコカー」は、いわゆるハイブリッド車だ。
ガソリンを使いながら、電気を起こし、その起こした電気で車を走らせる、という考えだ。
しかし、世界の潮流となっているのは「EV車」と呼ばれる、「電気自動車」だ。
もちろん、日産は「SAKURA」という完全EV軽自動車を、発売し人気となっている。
それに追従するよう日本の自動車産業が動いているだろう。
そのこと自体に、疑問を呈するつもりはない。
問題なのは、この「EV車」の世界的潮流を誰が(正しくはどの国が)つくっているのか?ということなのだ。
現在の状況を考えれば、その中心にあるのは日本ではない、ということが分かると思う。
とすると、中心となっている国がEV車の基準を変えたりすれば、日本は圧倒的に不利な立場に陥ってしまう。
確かにトヨタ自動車の世界的売り上げが3兆円を超えた、と先日話題になったが、いつまでもトヨタ自動車が、世界の自動車メーカーとしてリードしていく、という保証はない。
何故なら、上述した通りハイブリッド車が世界の自動車産業の中心となっていないからだ。
例え中心となっていても、世界標準となるルールを自ら作り出していかない限り、各国の政治のパワーバランスでその優位性を保つことができなくなってしまう、という認識を持たなくては難しいのではないだろうか?
果たして、今の日本の政治力にそのような優位性を持てるような「世界のルールを獲る」ことができるだろうか?
産業界は日本の政治家だけではなく、世界に対する発言力を高める必要があるのではないだろうか?
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