■文化財脅かす気候変動
鹿児島県に台風特別警報が発令されていまして予報ではこの後九州に上陸した台風は来月にかけ京都に接近するという。
京都と気候変動、このお盆のおしょらいさんを撮影していたさいには実感がなく、台風でも来るならば多少涼しくはなるのかなあ、と安穏と考えていましたが、いま台風10号が接近していて、中心気圧が935ヘクトパスカルまで成長しているという。
奄美大島付近にこの台風が停滞している時間帯にこの話題を執筆しましたが、次の項目を角までに少し時間をあけていますと、お昼の1300時には鹿児島県に台風特別警報が発令、当初予報の伊勢湾直撃とか大阪直撃といっていた予報は何だったのか。
935ヘクトパスカル、瞬間最大風速70m/sという暴風、かつてない台風、かといわれれば第二室戸台風とか伊勢湾台風とか2018年台風21号とかいくつか前例がありますし、1950年代に多発していた巨大台風と比較しますと、70年ぶりの多発、ではあるが。
文化財、京都と気候変動という話題は、このおしょらいさん撮影の際には、異常熱波で、伝統行事を存続できるのか、という危惧のほうが大きかったのです、暑かった中で撮影しましたから、いやあれ、熱かったなかというべきかもしれないほどに。
伝統行事存続はたとえばいまは気温40度となっていますが、このまま中東や南欧のような気温50度というように、そのころには地球の一部地域は60度を越えて居住不能となる環境難民の懸念が国連はじめ警告されているのですが、仮に50度として。
50度の世界で果たして祇園祭を行えるのか、山鉾巡行は曳くのもみるのも生命の危機ととなりあわせにならないのか、という危惧がありまして、いや、50度の世界となれば如意ヶ嶽はじめ五山の木々が枯死してしまい、五山送り火が不能とならないか。
しかしもう一つ、巨大台風の頻発という状況も、これも考えればもう少し想像力を働かせて熱いさなかでも意識すべきだったのでしょうが、京都の文化財は風速70m/sの世界を想定して建築されているのか、という文化財の危機に直結しているのですね。
古い木造建築物が倒壊する、これが風速70m/sの世界という。ただ、瞬間最大風速のはなしではなく風速の話で、今回の935ヘクトパスカル、しかも上陸地点は九州ですので、京阪神地区に到達するころには多少弱まっているという可能性は高いのだが。
これが910ヘクトパスカル程度の勢力で大阪湾に上陸するような台風が頻発する時代になったならば、歴史的建造物はいったい、どの程度の風速を想定して建築設計されているのだろうか、という疑問です。地震と違い台風は記録が残りにくい。
気象庁にきけばよいだろう、と思われるかもしれませんが、気象観測は明治時代からですので、歴史地震、白鳳地震はじめ過去の歴史は震源はともかく被害分布の記録は歴史地震として全容に迫れるのですが、台風被害は中世以前、記録が。
嵐で大変だった、という記録は残っていても歴史地震のように地域ごとの被災記録をつなぎあわせることで全容が解明できるような、体系だった記録が、歴史台風というものが残っていないのですね、すると建物強度への配慮も記録がない。
大阪城築城の際にはナマズに注意すべし、と天正地震の被害を元に耐震研究が行われ、その成果は熊本地震での築城当初部分の耐震性の高さで証明されましたが、果たして、京都の歴史的建造物は巨大台風を想定しているのか、不安なのです。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
鹿児島県に台風特別警報が発令されていまして予報ではこの後九州に上陸した台風は来月にかけ京都に接近するという。
京都と気候変動、このお盆のおしょらいさんを撮影していたさいには実感がなく、台風でも来るならば多少涼しくはなるのかなあ、と安穏と考えていましたが、いま台風10号が接近していて、中心気圧が935ヘクトパスカルまで成長しているという。
奄美大島付近にこの台風が停滞している時間帯にこの話題を執筆しましたが、次の項目を角までに少し時間をあけていますと、お昼の1300時には鹿児島県に台風特別警報が発令、当初予報の伊勢湾直撃とか大阪直撃といっていた予報は何だったのか。
935ヘクトパスカル、瞬間最大風速70m/sという暴風、かつてない台風、かといわれれば第二室戸台風とか伊勢湾台風とか2018年台風21号とかいくつか前例がありますし、1950年代に多発していた巨大台風と比較しますと、70年ぶりの多発、ではあるが。
文化財、京都と気候変動という話題は、このおしょらいさん撮影の際には、異常熱波で、伝統行事を存続できるのか、という危惧のほうが大きかったのです、暑かった中で撮影しましたから、いやあれ、熱かったなかというべきかもしれないほどに。
伝統行事存続はたとえばいまは気温40度となっていますが、このまま中東や南欧のような気温50度というように、そのころには地球の一部地域は60度を越えて居住不能となる環境難民の懸念が国連はじめ警告されているのですが、仮に50度として。
50度の世界で果たして祇園祭を行えるのか、山鉾巡行は曳くのもみるのも生命の危機ととなりあわせにならないのか、という危惧がありまして、いや、50度の世界となれば如意ヶ嶽はじめ五山の木々が枯死してしまい、五山送り火が不能とならないか。
しかしもう一つ、巨大台風の頻発という状況も、これも考えればもう少し想像力を働かせて熱いさなかでも意識すべきだったのでしょうが、京都の文化財は風速70m/sの世界を想定して建築されているのか、という文化財の危機に直結しているのですね。
古い木造建築物が倒壊する、これが風速70m/sの世界という。ただ、瞬間最大風速のはなしではなく風速の話で、今回の935ヘクトパスカル、しかも上陸地点は九州ですので、京阪神地区に到達するころには多少弱まっているという可能性は高いのだが。
これが910ヘクトパスカル程度の勢力で大阪湾に上陸するような台風が頻発する時代になったならば、歴史的建造物はいったい、どの程度の風速を想定して建築設計されているのだろうか、という疑問です。地震と違い台風は記録が残りにくい。
気象庁にきけばよいだろう、と思われるかもしれませんが、気象観測は明治時代からですので、歴史地震、白鳳地震はじめ過去の歴史は震源はともかく被害分布の記録は歴史地震として全容に迫れるのですが、台風被害は中世以前、記録が。
嵐で大変だった、という記録は残っていても歴史地震のように地域ごとの被災記録をつなぎあわせることで全容が解明できるような、体系だった記録が、歴史台風というものが残っていないのですね、すると建物強度への配慮も記録がない。
大阪城築城の際にはナマズに注意すべし、と天正地震の被害を元に耐震研究が行われ、その成果は熊本地震での築城当初部分の耐震性の高さで証明されましたが、果たして、京都の歴史的建造物は巨大台風を想定しているのか、不安なのです。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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