北大路機関

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【京都発幕間旅情】小田急ロマンスカーは御殿場線のローカル線を走る-御殿場線とそして東海道本線

2022-08-14 18:20:02 | コラム
■ローカル線を走る
 御殿場からロマンスカー、一度だけ乗ったけれども何しろ帰路が真逆なので御縁が少ないのが少し残念ではある。

 ローカル線存続に関する国の会議が先日話題となりました。特に近年は東北地方や北海道地方に十数年前では考えられなかった、九州や西日本と東海地方並の豪雨が降るようになり、結果的に鉄道インフラは土砂災害により維持費用の大幅増大が見込まれるところです。

 御殿場線の60kmは、今でこそ運行本数は少ないものの、赤字ローカル線問題を考える幾つかの視座を提供してくれます。この御殿場線は元々、1889年に開業した東海道本線であったのですね、函南トンネル開業により短縮線がそのまま東海道本線に切り替わった形で。

 函南トンネル開通とはなりましたが、御殿場線が維持された背景には新線が沿岸部を通る経路であり、つまり沼津から国府津まで内陸部を通る御殿場線は迂回経路、東海道線の沼津と国府津の間、熱海や小田原などで災害などがあった際に迂回が可能という意味がある。

 勿論、有事の備えとしてローカル線を無条件で維持する必要はありません、例えば第三セクター化された路線などは、熊本地震における肥薩オレンジ鉄道のように、撃海戦として機能しませんでした、無理に存続するよりは地域復興の遅れを受忍する議論も必要です。

 御殿場線、もう一つのローカル線の可能性としては、小田急ロマンスカー乗入れのように、バス代替路線では東京から直接乗り入れるにしても限度がありますが、1067mm軌間の車両であれば乗入れ、つまり急な輸送需要増大に対応できるということです、観光需要など。

 重要なのは、これを持って鉄道会社に赤字を呑みこめという意味では全くなく、鉄道会社は利益が出ればの受益者ではなく、受益者の一人にすぎないということ。故に負担は、例えば地方自治体、そして遠隔地を結ぶことで利益に繋がる都市部、という理解なのでしょうね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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