事例紹介レポです。
少し前に、クラブライセンス制度が行政に与える影響について触れていたコラムがありました。以下、抜粋して紹介。
「クラブライセンス(CL)制度」を巡って、クラブのホームスタジアムを所有する自治体が頭を悩ませている。CL制度では、座席数や照明の明るさ、トイレの便器数まで厳しい基準を設定、クリアできなければ試合開催が危うくなるからだ。自治体は改修を急ぐが、厳しい財政事情の中で「一方的すぎる」との不満も漏れる。
広島市は先日、J1広島のホームである「広島ビッグアーチ」の命名権売却の契約を、家電量販の「エディオン」と締結。CL制度が定める「ピッチ内の全てで照度1,500ルクス以上」の必須基準を満たさず、改修費約3,000万円が必要になったため。
市の財源不足は今後4年間で見込まれ、命名権売却契約は3年間で、年3,300万円。'93年以来の愛称売却に市の担当者は、「約20年にわたって市民に親しまれた名前だったが」と残念がる。
J2愛媛の「ニンジニアスタジアム」を所有する愛媛県。'17年の国体に備えて改修を進める予定。J2基準「1万席以上」の座席数は来春までに確保できるが、J1基準「1万5,000席以上」の達成は国体直前の見通し。達成前にクラブがJ1昇格しても試合は開けない。
J1、J2の全40クラブのうち、38クラブが自治体設置のスタジアムにホームを置き、読売新聞の調べでは、大阪市、京都市、徳島県、愛媛県、鳥取市など少なくとも13県市が、座席の増設や大型映像装置の設置などの改修を決定。
ただ、今年1月にCL制度が発表されるまで、Jリーグから各自治体に詳しい相談はなかったとされ、「一方的に決めるのはどうか」(京都市)、「小さな自治体がチームを持てなくなる」(水戸市)などの声も。
さらに自治体が懸念するのは、必須とされていない「観客席の1/3以上を屋根で覆う」「1,000人の観客に洋式トイレ5台、男性用便器8台」などの基準。現状では35クラブが未達成。すぐに試合ができなくなることはないが、改善が求められている。将来的には必須となる可能性もあり、自治体側は「整備費がどんどん膨らみかねない」と警戒。
確か、カンスタでは、その屋根の部分とトイレの部分のみの指摘だったと思います。1万5千人の規格としたら、洋式トイレは75台、男性用便器120台という事になりますね。これらのそれぞれの基準では逆にどこが満たしているのか知りたいですね。ニンスタは1万席なかったんですね。
あとは、前に紹介した傍士理事のサッカー専用スタジアム構想につながっていくと思います。広島も今署名運動が進んでいる専スタができたら、一気にビッグアーチの利用頻度は少なくなりますね。