森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

天地人第36回「史上最大の密約」

2009-09-07 10:13:04 | ドラマ (大河)
「天地人」も後、残りが11回。ここの所感想も書いたり書かなかったりで、こう言うのを息も絶え絶えに、と言うのだろうか。
そして今日はとうとうパタリと・・・


いやいや、それは嘘。最近「天地人」は良くまとまっているなぁと思っています。なんだか偉そうな言い方ですみません。でもそれなりに感動したり、ちょっと涙ぐんだり、カッコ良いと思ったり結構楽しんでいます。
この時代を上杉の視点で見るなんて事は、ほとんど今までありませんでしたよね。
勉強にはなります。
―そうか、こんな感じで上杉は体良くおっぱられたわけね、とか。

でも、今日思ってしまいました。
軽いな~って。

「ああ、三成、かわいそう。」
私、この言葉を二回も言ってしまいました。なぜって憎いおやじの家康にいじめられている若きプリンスに見えてしまったから。
「三成ちゃんが家康ちゃんにいじめられているよ~、エーン」みたいな感覚でしょうか。それも狙いなのかと思いますが、歴史的ドキドキ感がないのが残念なのでした。

例えば、「功名が辻」の「三成暗殺」の回のような。
私の大河記事って、「ねえ昨日見た?私も見たよ~」的なスタンスで書いていて、手抜きであらすじナシなものだから、今読むとさっぱり分かりません。なので紹介もしませんが、そこに「デス・ノートばりの頭脳戦」って書いてあるんですね。三成と家康の応酬にワクワクしていたわけです。でも今回はそれがない・・・




あの時三成を助けたのは、主役特権で、もちろん一豊でしたが、今回はやっぱり兼続。兼続が淀に頼んで手紙を書いてもらいます。
内容は「三成の命を守って」というようなものだったと思いますが、それが功を奏して火の中に飛び込んだ三成を、家康が密かに暗殺なども出来ず、三成は五奉行から退隠し蟄居するのでした。

福島正則などの七将の三成襲撃も、ちょっと唐突な感じがしてしまいました。
「お前がわるい!」一言では、あまりに説得力がないというか・・・

ゆえにさら~っと物語が進んでいくんですよね。

こんなに憎たらしい家康も珍しいなと思います。
そう言えばテレビ版の「戦国自衛隊」(竜也君が小早川をやって、私が号泣したやつです。)の津川家康も憎たらしかった~。

図式的に、イイモン、ワルモンがはっきりしているドラマの様な気がしてしまいました。ちょっと苦手なんです。そういうドラマ。
だからなのか、兼続が
「・・・・・ただ一人に非ず。」
「・・・・」の部分は長くて覚えていないのですが、政治権力はひとりのものではない。秩序を重んじて秀頼を助け、せっかく平定された天下の平安を守りたまえと言うことが言いたかったのだと思いますが、朝鮮出兵で大名達の気持ちを疲弊させ信頼の絆を弱め、直系の血に拘り、力になるべく身内と言う「人の壁」をボロボロにしていった不安要素が、豊臣政権にはあったわけです。

戦国時代の幕引きは出来ていない。

兼続の言いたいことは分かります。上杉は「義」の旗のもと、それを中心に思考する団体で、美しき戦国武将たちなのです。はっきり言って、それがどんなに甘い要素をおびていても好きにならずには居られない部分があると思います。
でも、まだ戦国の世であるならば、それに乗じて国盗りのトップを狙うは、秀吉のやったこととまさしく同じ。当たり前の危機であったわけで、死の間際まで秀吉は苦悩したに違いないと思います。
このドラマでは家康はさながら「悪」の様相ですが、彼には彼の道があったわけですから、どんなにカッコ良く妻夫木君が言い放ったとしても、
「歴史が証明するよ。」と、家康側に回った擁護をテレビに向かって呟いていた私でした。

時代は作るものたちの評価は、その時の、勝った負けたじゃなくて「その後」に築かれていくものなんですよね。それは今の時代と同じ・・・! 

今回のポイントは後半の密約シーン。
上杉が京から引き上げる時に、兼続がひとり三成を訪ねます。

そこでだんなの一言。
「ホントかよ!?」

思わず私はガクっとこけました。ナ、何を今更~・・(汗)

密約は本当にあったのかなかったのか、wikipediaによれば諸説あるみたいですが、私はあったほうに一票です。その方が楽しいから(オイオイ)。それに三成のことですから、いろいろ根回ししていたのに違いないと思うからです。

あの密約シーンは楽しそうでしたね。悲劇の三成が楽しそうでホッとしました。でもやっぱり軽いな~。

だけど最後の一言が一番重く印象に残りました。

この時が二人の今生の別れだった・・・(ジーン)


小栗君って藤原竜也君と親友なんですってね。変なところで脳内リンクしてしまいました。「二人の熱い友情」そんなところに過敏な反応・・・



コメント (2)
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