森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

個を見たり、群れを見たり

2010-10-23 00:59:37 | お散歩&写真日記
マンションの周りの花たち。
綺麗ですよね。お世話してくださる方たちに感謝です。

今日のちょっとした出来事なのですが・・・



朝のごみ捨ての帰りに集合ポストに手紙を取りに行くのが習慣です。ほんのわずかの間なので鍵もかけずに行ってしまう無用心な私です。その手紙を取ってエレベーターに乗ろうとしたら、背後で
「家が分からないわ。」と言う声が聞こえました。

振り向くと、以前「その手の温もり「その手の温もり2」の中で書いたちょっと認知症のご婦人が立っていました。
彼女はまるで猫のように気配なくいつの間にか立っていました。

相変わらず可愛い帽子にお洒落な上着。花に誘われてお散歩の帰りかしら。

でも、おうちが分からなくなってしまったのね。

送ってあげますと言うと、申し訳ないから良いですとおっしゃる。

でも、エレべーターの中で
「忘れちゃったかもしれないけれど、友達なのよ。」と言うと、急に態度が変わりました。

腕を組んできて、今どこを歩いてきたのかをおしゃべり。

「お茶、飲んでいくでしょう。」と言いました。
可愛い人なんだなぁと思いました。

鍵を開けてきちゃったから、駄目なのよ。また今度誘ってね。
そう断りましたが、鍵をかけて来ていたら、私、断らなかったかもしれないと、ふと思いました。


心の中では、この人は大丈夫なのだろうか、このままで良いのだろうかと、ふと思ってしまうのもちょっと本音。
でも人の家の事まで心配している場合じゃないよねと思うのも本音。

それじゃ、またね。また来てね。
彼女は可愛らしく手を振って、私を見送ってくれました。


ただ、それだけのお話です。









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