森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

相棒14『第8話 最終回の奇跡』

2015-12-13 00:49:07 | ドラマ(相棒)

〈書きかけて、しばらく放置していたら遅くなってしまいました…〉

 

今回の「相棒」は、私的にはかなり満足度が高いお話でした。

「神は細部に宿る」

その言葉を敢えて右京に言わせ、その言葉の反応から真犯人を導いていったこのシナリオを書きながら、ライターさんはかなり自分でも、その言葉に耳を傾け意識したのではないでしょうか。

このライターさんのシナリオは細かくいろいろな事の絡み合いで成り立っています。パズルのパーツが小さいのです。だから見ていて、そのパーツが最後に収まった後には、高い満足度が得られるのだと思います。

 

このライターさんと言うのは、藤井清美さんの事で、この方は前のシーズンの「学び舎」を書かれた方なんです。

その時の私の感想を読み直すと、……かなりきついです。

でもこうも書いている。

>「ああなってこうなって」の部分が凄く面白い。

>主軸のお話は、本当に良かったです。

 

今回と同じような事を言っているのですね。

私的細かいエピソードは、最終回の絵柄がデビュー作の頃と同じになっているのはなぜだったのかと言うところ。

友達が居ない妹に漫画を描く事を教えた姉は、ずっと変わらずに妹の事を想っていました。体が不自由になってからは彼女を助け復活の手助けをし、漫画家として復活する時にもアシスタントとして支えました。妹が犯人かも知れないと思った姉は庇って自分がやったと言うのです。物語が美しく感じたのは、この姉妹愛があった事も一因かもしれません。

 

犯人の青年は、あの階段の上でぶつかってしまった後、すぐに自首したら過失傷害で済んだと思います。でもあまりにも怪我した人の損傷が大きく、その後の生活が破たんするような事態に陥ってしまったとしたら、たとえ刑法で罪を裁かれたとしても贖罪の気持ちは消えなかったと思います。それでも右京に謝るべきだったと言われた彼の謝罪までの時間は秒の単位。ずっと謝りたかったのでしょう。そして本当に謝るには3年の時間がかかったのだと思います。

 

それと同じように、漫画家の咲良にもこの3年間は大きくて、彼女の漫画家としての熱情を高め人間としても成長させたものは、再起までの苦しい道のりを歩んだその歳月だったと思います。

それが神が舞い降りて描かせたとも言える、最後の一ページを描かせたのかも知れません。

咲良は青年に「ありがとう。」と言い、青年は少しは救われたような気持ちになったかもしれませんが、彼が犯してしまったのは殺人。あまりにも大きすぎる代償だったのではないでしょうか。

 

「最終回の奇跡」とは、なぜ漫画家は殺人の予知のような漫画を描くことが出来たのかと言う事を指していたのかも知れませんが、私には、殺人も暴いた奇跡の一枚を指していたように感じました。

でも一番の奇跡は、間違い探しのように違いを見つけて、それを確認するために

「神は細部に宿る」をどう思うかと尋ね、彼女の漫画を描くスタンスを確認し、そこから推理し犯人を導いた右京さんの推理力だと思います。

なんたって彼、細かいですから。

 

だけど私、思っちゃったんですけど。

「神は細部に宿る」って、誰もが知ってる言葉じゃないじゃねって。

それでね、どうでも良い事をもう一つ言いますと、その「神は細部に・・・」を打とうとすると、マイパソコンは「髪は細部に宿る」って出るんです。

あっ、リアップかって・・・^^

 

なんだかこの記事、最初の書き出しとラストの雰囲気が変わって来てしまいました。日付を空けるとこうなる事もあると言う例ですかね。

 

ところで今回、今シーズン中では一番視聴率が振るわず、12.9でした。

だけど私は、今シーズンの今までの中では、これが一番好きだなと思ったんですよ。

 

そしてこのライターさんは、楽しみにしているお芝居の「とりあえず、お父さん」の日本語版を手掛けているんです。

細かい所にもちゃんとこだわっていそうで、楽しみが増しました。

 

 

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あらすじ〈HPより〉

大怪我から復帰した女流漫画家が殺人事件を予言!?
最終回のラストシーンに未来の出来事が描かれていた!

 人気漫画家・箱崎咲良(玄理)のマネジメントを担当する会社の社長・原田(内田健介)が、刺殺される事件が発生。現場は特徴的な建物付近の階段で、遺体 の近くには花びらが散らばっていた。警察が到着する前に、その様子を複数の一般人がスマホで撮影しており、SNSに多数の現場写真がアップされるという騒 動も起こる。そんな中、咲良の人気漫画を掲載する漫画雑誌編集部が、発売前である最終回のラストシーンと原田の遺体写真が、まったく同じ状況であることを 公表。事件があったとき、咲良は編集部の人間によって缶詰状態でまさに最終回を執筆中だったといい、「天才漫画家が殺人事件を予言した」と触れ回った。咲 良の大ファンである米沢(六角精児)は、咲良に疑いの目が向けられることを避けるため、特命係に捜査を依頼。事件に興味を持った右京(水谷豊)は、亘(反 町隆史)と共に咲良を訪ねると、彼女は3年前の事故から車椅子生活で、姉のますみ(原田佳奈)のサポートで生活していた。

天才漫画家はなぜ殺人を“予言”することができたのか?
伝説的な人気漫画の最終回をめぐる愛憎とは…!?
右京と亘が予言殺人に秘められた謎を解き明かす!

ゲスト:玄理 原田佳奈

脚本・監督

脚本:藤井清美
監督:池澤辰也

 

 

 

 

 

 

コメント (2)
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