先日、T-SITE、つまり蔦屋書店に行ったので、そこで買い求めようとしたら、扱っていないんだって。
まあ、立ち読み座り読みに寛大であるそこのコンセプトで言ったら、それは分からないわけではないが、本屋で漫画が買えないとはと驚きました。と言うわけで、またも密林サイト様のお世話になって、遅れて読みました。
エドガーは姿は少年でも、完全なる大人。しかも色っぽいー。
背景的には、連合軍がノルマンディーに上陸しました。パリでは三色旗がエッフェル塔のてっぺんにかけられたとファルカが教えてくれました。
タイトルの「春の夢」の意味が胸に迫ってくる回でした。
<以下、あらすじではないのですがネタバレしています。>
月刊flowers(フラワーズ) 2017年 05 月号 [雑誌] | |
小学館 | |
小学館 |
ずっと命を長らえている一族であり、既に人間とは言わないのかも知れませんが、それでも人と同じような苦しみから逃れられないのかも知れません。
寂しさや衰えていく恐怖は、その逃れられないもの。
自分をファルカと呼んでくれる子供を求めて、アランの気持ちの傍に近づくファルカ。言葉巧みにエドガーと引き離そうとします。でもエドガーはファルカの気持ちを見抜き
「あんたはちゃんと子供の面倒を見られないのさ。わがままを許して不用心を招くんだ。」と厳しく言うのでした。
なんだか教育論のようだなと思いました。
甘くわがままをきいてあげることだけが大切にする事ではないのですよね。
「二度と呼ぶな。」「二度と来るな。」と別れてしまったファルカでしたが、やはり彼とこのままと言う事はないですね。
だけど私的には少々嫌な予感もするのですが。
クロエはその容貌には全く似合わない服を着て、かわいらしく髪を飾っていました。まるで少女のような装いでした。それは若返りたいと言う願望の現れだったのかも知れません。エドガーからの気を得て若返ったら、きっと似合う服になっていたのでしょう。
だけれどその欲の為に身を滅ぼしてしまいました。
大老ポーは結構厳しいです。
地下の柩の中で、クロエは死にもしないでずっと長い後悔と懺悔の時間が続くのみでしょうか。
エドガーが
「・・・・生きて・・・・たんですね。」と言うと、大老ポーも
「おまえもな」と言います。
ふたりの因縁と、その後のエドガーの生きてきた道を思うと、凄く感慨深いシーンでした。
寂しさの恐怖は、エドガーにもあると思います。ただ今はアランがいるから、エドガーは幸せですね、きっと。
ブランカのおじダンが死んで、だけど・・・・と言うところで次回のお楽しみです。