すっかりこんこんと日常に追われて、中途半端になっていたインド旅行記を続けて書いていきたい…いや、続けては難しいかも。なんたって、今は花を追いかけたい、そんな気分でもあるわけですから。
だけど次から次へと毎日は過ぎていき、今ちょっとだけ頑張らないと、そのうち「いつの~?」と言う話にもなりかねません。
後少々、お付き合いくだされば幸いです。
※ ※ ※
アグラを後にする時、私は星子さんに言いました。
「新しい早口言葉を思いついたわ。『ノラ牛ノラロバノラ豚』、ハイ三回言ってみましょう・・! 」
「ノラウシのらろろろ・・・・、一回も言えないわ。」
私はにんまり。これ慣れないと結構難しいのです。
その前日の夕食時、私は愛子さんに
「さすがにインドよね。ノラ牛は分かるよ。でもノラロバが居たのには吃驚よね。」と言いました。
でも言ってから急におかしさがこみ上げてきてもう一回言ってみました。
「のらろば !!」
なんかオカシイ~。
そう言いながらニヤニヤしたら、広いテーブルで相席になった若い女性が、吹き出すのを我慢する表情をしたのです。
ー おっ、受けた♪
この「若い女性が。」と言うのが私的ポイントです。調子に乗って
「しかも言いづらい。」と言うと、テーブルの向こうで彼女がうんうんと頷くではないですか。
微笑みは世界を繋ぐのですね。
その後私たちは食後の甘いデザートでは言葉も交わし楽しい一期一会の時間を持てたのです。
そして翌日の早朝のタージマハル見学の後、バスの中からその田舎町を見ていたら、外にはノラ豚が道端の草を食べていました。
「凄い ! ノラ豚までいるなんて。」と吃驚しました。
そしてこの「ノラ牛ノラロバノラ豚」と言う早口言葉が誕生したのでした。
インドにはいろいろな「ノラ」がいます。ノラ孔雀とかも。いえいえ、孔雀なんかはノラとは言わずに野生のと言った方が良いのかも知れませんね。
もちろん犬も噂通りたくさんいました。世の中には狂犬病と言う発病したら致死率100%の恐ろしい病気がありますから、野犬には気を付けろと言うのは本当の事だと思います。
ただ「ヤケン」と言うと、飢えた狼の親戚のようなイメージが湧きますが、私が見たインドの犬たちは皆穏やかな顔をしていました。しかも老犬が多かったです。彼らはいじめられた経験もなく極度に飢えた経験もないように見えました。だから自由に大人たちの間を縫ってゆっくり歩き、そして自分の好きな所で堂々と横たわっていたのだと思いました。
ノラ豚は私的にもかなりの衝撃でした。この地域は豚を忌み嫌うイスラム教の人が多い地域なのかと思いました。だけどよく分からないので家に帰ってから検索してみました。
それによると豚は何でも食べるから不衛生だと考えられていて、食べることを嫌っているらしいです。
ー なんでもガツガツ食べるから、つまり何を食べているか分からないからバッチィ…てことなのか…豚さん(ノД`)・゜・。
いやいや、食べられない方が幸せって事ですね。
残念ながら、ノラの牛もロバも豚の画像もありません。バスの窓にへばりついてみていたからです。
トップ画像は飼われている牛さんの画像です。肉は食べませんがミルクは飲むからですね。
そのバスの窓にへばりついて外を見ていた私は、ある事に気が付きました。
「ね、猫が一匹もいない !?」
これだけ動物が自然にウロウロしている街の中、猫がうろつかないわけがありません。目を皿のようにして探してみましたが、とうとう見かけることはなかったのでした。
なんでかとやっぱり検索です。
なんでもインドではネズミも神聖な生き物として見ているそうなのです。ネズミを捕る猫はペットとして人々に飼われることがなかったのだそうです。飼われなかった動物はノラになる事も出来ません。ゆえにインドには猫は居ないのだそうです。
(猫たちよ、それで良いのか。ガンダーラに行けばまだ見ぬ世界が待ってるのだ。なーんてね。)
アグラの朝の街の風景・・・・。