日光の旅行記、「日光浴ノート3」です。
西ノ湖入口からバスに乗り、小田代ヶ原に3時過ぎに下車しました。
ここは行きのバスの車窓からもその美しさに心奪われ、歩くことを楽しみにしていた所です。
バス停周辺です。
ここから湿原の中に入って行きます。
遠くに見える貴婦人。
自然は大地が生み出した芸術家。
草紅葉の美しさに心がときめきました。
女性一人のハイカーが結構いらっしゃいました。
すれ違った人が、テンション高く話しかけてきました。
「あれっ、あれが貴婦人ですよね。」
「ええ、そうだと思います。」
「ああ、嬉しい。ああ、感激する。やっと視界が開けてそして彼女を目にすることが出来た。」
「反対側からいらしたんですね。」と聞くと
「じゃあ、光徳に行かれるんですか。ふふ。先は長いですよ。」
―やっと視界が開けて・・・・
―先は長い・・・・・
何やら、明るく暗い予言を言われたような気分になった私・・・・・。
上の貴婦人の画像と下の画像はトップ画像の一部を切り取ったものです。なんだか絵画のようだなと思ったものですから。
どんどん日が落ちていきます。
すれ違う人もまばら。
なんだか寂しい秋の湿原です。
後ろからやって来た女性が
「ああ良かった。私だけじゃなかった。」と言いました。
「いつも夕方歩くから、自分ひとりじゃちょっと怖いなって思ったの。この前ね、ほらあそこ辺りで、『ガオォォー』ってクマの鳴き声が聞こえたのよ。ほらっ、すぐあそこよ。『ガオォォ―』って。怖かったわ。」
「じゃあ、この先はご一緒しませんか?」と友達が優しくお誘いすると、まるで聞こえなかったかのように、その言葉を無視しあっという間に立ち去ってしまいました。
「そりゃあね。」と私は言いました。
「聞こえないふりもしたくなるってものよね。」
いつも歩くと言うからにはハイカーのベテランさんで、私たちとはまるっきり歩くペースが違いました。
そして私は、すぐ近くでクマが吠えても、あの人は大丈夫だなってちょっと思ってしまったのでした。
静かな秋の夕暮れ。
すれ違う人もまばら。そしてすれ違う人たちとは、皆一期一会。
心をこめて挨拶をします。
「こんにちは」
「こんにちは」
外人さんがやって来たので
「ハロー」と言っても
「こんにちは」と笑いながら返ってくる。
次の外人さん。
ちょっと迷ったけれど
「こんにちは」と言いました。
やっぱり「こんにちは」って返ってくる。
そうよね。ここは日本なんだもん。
「こんにちは」の国なんだもん。
そんな当たり前の事が嬉しい山の中。
ブログ名が素敵です!!
読者登録していただきましてありがとうございます。
どうぞよろしくおねがいいたします。
ブログ名も褒めて頂いて、嬉しい限りです。
これからもよろしくお願いいたしますm(__)m