家で近所の子供たちのお勉強のお手伝いをしています。
昨年のとある日。
「じゃあ、Practice。これをやりたまえ。」と、少年に差し出したものは、今やり方を教えたばかりの計算問題がどっちゃリ。
「ああ~」と少年。
「そう嘆きたくなるお気持ちは分かりますけれどね、数学はこのウンザリするような練習を繰り返すことが、すこぶる大事な事なんですよ。」
「分かっていますよ~。分かっているけれど、気分じゃない時ってあるじゃないですか。」
ー すっごい分かる !!
気分じゃない時に、気分じゃないものをヤレと言われる面倒くささ。私なんかベソをかきたくなるってものさ。―
だけど私にも立場と言うものがあるのでね、「じゃあ、止めっかな。」とは言ってあげられないでしょう。それで私は語りました。
「昨年自治会の役員をやったせいもあって、かなり年配の方々ともお知り合いになったのだけど、その中のある方とある方が同じ歳。だけど全然違うように感じるのよね。
なんでかなあと考えてみたのだけれど、その違いはね、ひとりの人は体の調子が悪いせいもあって、暑い寒いから始まって自分の生活すべてを愚痴ってばかりいるの。
もうひとりの方は『年寄りなんかこんなものよ。』みたいにサバサバしていて、まったく愚痴らず、やるべきことはきっちりやって、なおかつ新しい事にも挑戦し続けているのよ。
大事な事は、やはりグダグダ言わないと言う事なのだと私は学んだなぁ。グダグダ言う事によって差がついちゃうって事なのよね。だからね、・・」
「分かりました !!!」と少年。
― まあ、なんて素直な・・・ ♪ ―
「歳を取ってグダグダ言ってると、老けて見えると言う事ですね。」
― ・・・・ !?
いや、話の内容としては間違ってはいないけどね。(^_^;) ―
「だから俺は、今のうちに思う存分、グダグダと言う事にします !!!」
※ ※ ※
もちろん彼は、わざと言ったのです。大人とのこういう会話は、子供にとっても意外と楽しいものがあったりするのですよね。いろいろと話せる大人を親以外に持つと言う事は、大事な事だと私は思っています。
※ ※ ※
今朝、このブログの「家族スナップ」のカテゴリーの記事をたくさんお読みになって下さり、ありがとうございました。私も読んで下さった記事を追いかけるように読み直してみました。もうおっさんズになってしまったラッタさんとルート君との懐かしい会話。笑いながら、チョピッと涙が出ました。
もう大人になってしまった彼らでも、意外とその会話は楽しいものですよ。でも大人対大人の会話なので、昔ほどの面白さはないのです。
それでも私は幸せな事にこんな仕事をしているものですから、少年・少女たちのこの時代だからこその楽しい会話を楽しみながら、今も暮らしているのです。