(Ponte de le Maravegie イタリア共和国ヴェネト州ヴェネツィア県ヴェネツィア市ドルソドゥーロ 2014年10月9日)
サン・トロヴァーソ運河に架かるマラヴェージェ橋。橋の名前は、橋の袂の家に住んでいたマラヴェージェ家に由来する。マラヴェージェ家には七人の娘がおり、その家に若い男の船頭がよく訪れていた。ある日病気になった若い船頭は、原因が末娘の呪いだと考えた。末娘が家で一人になることを知り、彼女に復讐することに決めた。然し、橋の上で彼は立ち止まり、自分が何をしようとしているのかを改めて考えていた。そのとき、末娘が窓のガラス越しに十字架の前で涙を流し跪いているのが見えた。彼は橋の上で空を見ると戦車の形をした六つの燃える星と、その前にある七つ目の小さくて暗い星を見た。暫くすると、最も明るい星が光を失い、唯一残った星がますます強さと輝きを増した。若い船頭は復讐の考えを取り下げ、末娘の家に入った。実は末娘が密かに彼に恋をしていたということが分かり、その後彼はその末娘と結婚した。