
表はくすんできていても、反面は陽を浴びてまだ美しく輝ける。散るための身ごしらえのひとときにも、まだ情熱を蓄えている。私だって、ですよ。
真宗門徒にとっては、一年で最も大切で中心となる仏事、報恩講。明日からの2日間を大切にお勤めです。
落ち葉掃く夕べの早さ報恩講 徳本英水
こんにゃくの煮しめの艶や報恩講 井上雪
明日は朝からご門徒にお手伝いいただき、境内を整えながら幕を張り、内ではお斎の支度に女性陣が活躍してくださいます。
先走る婆の読経や報恩講 田村公平
親しさの膝を寄せ合ふ親鸞忌 加藤利尾
いずれもわかるわかると言いたい。よく耳にする、目にすることです。
師走。報恩講も終われば、師走よりも極月(ごくげつ・ごくづき)か。ようやく一年の締めくくりの感を強くします。