
運送会社の大きなトラックの後ろを車で走っていたとき。
トラックが走り去る風圧が道路わきに吹き寄せられた銀杏の葉をいっせいに巻き上げる。高く跳ね上げられた木の葉は、好き勝手な振り付けで踊り舞う。Dncing Leaves - 踊る木の葉。目の前で繰り広げられるほんのつかの間のショータイムだが、それがもうかわいくて、かわいくて。何度か繰り返されるうちに銀杏並木の通りを通過した。
点訳の例会日だった。パソコンの画面を追うのに目が疲れ、少しばかり億劫で手掛ける作業を減らした。
「ボランティアはいいよなあ、いつでも辞められる」。何年も前になるが、こう言った人がいた。この言葉、時々に思い出すんだけれど…。
もう残すは十日あまり。この年を送り、新しい春を迎えるために、それぞれに避けては通れない務めがある。最後の一日まで、大切に過ごそう。