京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

事もなく書を読む

2021年01月10日 | 日々の暮らしの中で
分厚いツワブキの葉がすべてぺっちゃり、くたくたに萎れてしまっていた。そして霜柱が立った朝だった。
次第に日差しが出て、気づけば昨日のように強い風が窓ガラスをゆすることもなく、静かな日曜日。


雪でないなら行ってみたい所はあるのだが、「自粛」の言葉が脳裏を通過…。
予定もない。

たのしみは人も訪ひこず事もなく心をいれて書を見る時   (橘曙覧)

『熱源』(川越宗一)を読み進めた。
針葉樹の森に覆われ、一年が半分が雪と海氷に閉ざされる島・樺太から北海道の対雁(ついしかり)村に移り住んだアイヌの人たち。9歳だったヤヨマネクフは27歳の時再び樺太に帰っていく。
ロシア人、和人、アイヌ。様々な人が訪れる島。懲役囚がいたり。どうかかわっていくのか。どういう作品なのだろう、と先が読めないのがまたいい。

今日は佳い日だった。

コメント (6)
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