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京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

天平仏

2022年03月19日 | 催しごと
特別展の会期終了までの日数がなくなってきた。
コロナ感染拡大のさ中ではあったが、例によって日延べしているうちに「まあ、もういいか…」って気持ちにもなってくる。
けれど…。週末は避けたい。雨なら人も少ないかもしれない。京都駅乗り換えでうろうろせず、10分ほど余計にかっかっても電車1本で行けば空いている。今日がラストチャンス。 それもこれも、とにかく弾みをつけなくっちゃで思いを巡らせる。まだ腰を上げる力は残っていた(18日)。


「聖林寺十一面観音 三輪山信仰のみほとけたち」
規模は小さな特別展だった。
天平時代の名作の国宝十一面観音像は桜井市の三輪神社の神宮寺に祀られていたが、明治の神仏分離令で廃仏毀釈の折に縁の下に捨てられた。それを発見したのはフェノロサだったという。そして聖林寺に移されたらしい。

 天平仏の乾漆像は、「生身の人間の血肉を思わせるやわらかさがある」と(『荒仏師 運慶』)。
帰宅後、細かなことは白洲さんの『十一面観音巡礼』などで補っているが、あるべきお堂に帰還された姿を拝観に訪れてたいと思った。知識じゃなくて、まず、あるべき場所でちゃんと向き合うこと。そう思わせる美しさは8世紀から秘められてきているもの。
コメント (2)
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