通りすがりのお宅の玄関先にコブシの花が、高々とざっと数えて5輪咲いていた。木蓮と比べて品位のない粗野な花と、どなたかが綴っている。
興膳宏氏が『漢語日暦』の中で植物学者・牧野富太郎の言葉を引いていた。「コブシは日本の特産で、中国にはない落葉喬木である」
コブシの白い花々に「辛夷」の漢名を当てるのは誤用だそうで、中国で「辛夷」は、木蓮の花をいう。
『荒仏師 運慶』を読んだとき、「絵木法然(えもくほうねん)」という言葉に出会った。
「絵木法然。絵に描かれたものであれ、木で造られたものであれ、仏の姿は仏そのもの。真実の仏だ」「仏師の生命そのものだから」
「法然」は (のり)ニ然(しか)リ、ル ?
規範 普遍的な規範として そうあるべきもの、相当なもの
ようわからんけどなんとなく…。
これは著者の造語なのだろうと思ったのだが、わからない。教えてほしいわ。ずっと考えている。
(辰巳明子さんの絵)