京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

ま、こんなことも

2022年09月03日 | 日々の暮らしの中で
8月の終わり近くに、〈『変奏曲を編む』刊行記念展〉という案内が目に留まった。

「同書の作者である歌人が詠んだ短歌のイメージを基にアーティストたちが描いた絵画に歌人が解説エッセーを添えて展示する」とある。
面白い試みだなと期待して書店内のギャラリーへ行ってみた。

歌は半分忘れたが〈…富士のすそ野を目で確かめたい〉といったふうなものだった。この試みで、それぞれの趣向で描かれた作品は4点だった。
誰もいない会場。小さな文字を追っていると、歌人ご本人が声をかけてくださり、それぞれ説明をしてくださるなど有難い思いをしたが…。

富士山を真上から見て、等高線を点線で示してすそ野の広がりを表した作品。台湾で発掘の青銅器に彫られた漢字、象形文字で、描いた富士の山頂や裾野を埋めた作品。版画による逆さ富士。裾野の大地、そこに花が咲いていた…のだったかな…作品。
版画での工夫や仕上がりの色遣いに、黒って何色あるの?という思いを綴った“エッセイ(著書より)”が添えられていた。細かくて読んでいないが、お話してくださった。  9/4追記


期待外れだったな。結局のところは、〈和歌 / 画 / エッセイが融合した画期的な内容の本〉(書店側の案内文)を買わないと…。お礼を申し上げ会場をあとにした。作品を提供した作家たちの作品(和歌をベースに…とは関係のない)が大半で、中央にはたくさんの立派な著書が置いてあって。

ぽつっ、ぽつっと数滴、4滴ほど数えるや傘を開くまでにめっちゃくちゃな雨脚の強さ。
家まであとわずかな道をずぶぬれで帰った。ダブルでついてない日になった。



雨風の中に、水引の細かな紅い花が見えている。

【植物に詳しい若い友人に「庭の隅に水引草がはびこりすぎた」といったら、「あれは草はいらないんですよ」とたしなめられた。
水引の根は、やわなスコップなどはひんまがってしまうほど根が堅牢で、しかも深く土中に喰い入っているらしく、頑丈なショベルを使ってようやくのこと3株を移植保存した】
という話を杉本秀太郎さんが書いている(『花ごよみ』)。

有難いことに? いつからか一株だけが草の中に咲くようになった。もう数株欲しいと思うのだけど。

コメント (2)
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