京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

休日はバスに乗って

2022年09月25日 | こんなところ訪ねて
佐伯一麦さんの『月を見あげて』第三集に、「休日はバスに乗って」が収められている。
街中へはほとんどバスを利用し、長距離バスでの移動も多いというバス好きのご様子だ。
好みの座席も書いている。
9月20日は「バスの日」だったが、その日の地元紙コラムで故宮脇俊三さんのバス旅行記『ローカルバスの終点へ』があるのを知った。

車では数えきれないほど走っている道でも、目線の高さが変わるだけでちょっとした新鮮味を味わえる。今日はわずかな移動でしかないが、市バスに乗って一乗寺下がり松で降り、圓光寺へと歩いた。
緩やかな上りが続く。詩仙堂の門前の賑わいを目にしながら手前で横道へと曲がる。



圓光寺さんは2度目になるが、市街が望めたことを思い出すくらいで、この前がいつのことだったかの記憶もない。萩の上にまあるい月が出ている写真を見て、見ごろだろうかと訪れたのだったが…。



臨済宗南禅寺派。【慶長6(1601)年、徳川家康が国内教学の発展を図るため、下野足利学校第9代学頭を招き、伏見に圓光寺を建立し学校とした。僧俗を問わず入学を許可。その後、相国寺山内に移り、さらに1667年に現在の地に移転した】ことが記されている。

うすい赤紫に色づいたフジバカマの花の蕾。ホトトギスの小さな花。「十牛図」を題材にした庭園だと言うが、よくわからない。



裏山に村山たか女の墓がある。近くの金福寺で彼女のことを知れるが、墓に参ったのは初めてだった。

訪れる人はそれなりに絶えない。脱俗的な?静けさの中、風が心地よい。にわかに思い立った、休日の小さなバスでの楽しみごと。
…だったはずが、帰途に恵文社まで歩いたのが余計だった。バス停まで難儀したこと!
コメント (2)
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