京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

独り占め

2021年09月13日 | 日々の暮らしの中で

涼しい風が吹き抜けます。誰もいません。ときたま背側をウオーキングやランニングする人たちの足音が通りすぎるだけ。
こういう場所に来て、どんなふうに時間を過ごしましょう…。


文庫本をもって出てきました。あまりに心地よく、本など読んでいられません。考えごとも煩わしい。

「ぐうたらで、不平家で、ろくでなしで、腹へらし」
「勉強ぎらい、働くこと大きらい、できるのはただ大あくび」

いいえ、いいえ。私はピノッキオではありません。
ですが、何をする気持ちにもなれません。何かをすることがもったいないような気分のまま、水面のきらめきに目を奪われたり、鯉がはねる水音や、どこからともなく聞こえてくる鳥の声に耳を澄ませ、なにか気配のような、なんだかわからないけれど、静かな周囲の中に感じる何か、を聞きながら感じながら、静かにじーっと時間を過ごした午後でした。何もかも独り占めで。

 

思ってもいなかった時間が得られて、たっぷり充電がなった気分です。

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (リュウ)
2021-09-13 22:25:48
こんばんは。
昔、洋酒CMの名コピーに「何にも足さない、何も引かない」
というのがありましたね。
keiさんのような状況に身を置いたとき、真っ先にこの名コピー
が頭に浮かびます。
至福の時というのは、何もする気が起きない、という超贅沢な
状態なのでしょう。
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たっぷりな充電 (Koumokutenn)
2021-09-14 07:42:47
世界を独り占めにして、世情から離れる至福のひととき。
この上ないたっぷりな充電の時間をモノにする。
この季節ならではの刻と空間、そして豊かな感性。
羨ましくも真似のできない『独り占め』です。
そうして新たに湧き上がるエネルギーは何を生み出すのでしょう。などと考える私はやはり世情人。
素敵な画像とともに、何かを期待してしまいます。
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「何にも足さない、何も引かない」、リュウさん (kei)
2021-09-14 11:06:45
こんにちは。
「何にも足さない、何も引かない」
1995年ごろのCMのようですね。
目にはしていたと思うのですが、記憶に残っていませんでした。
教えて頂き、ありがとうございます。

駐車場が閉鎖されていて、その分人は少ないのでしょう。
自然に包まれて、肩から上、耳回り?…風の流れ、不思議な空気感でした。
ほんとうに贅沢な時間を過ごせたと思いました。
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至福の時、Koumokutennさん (kei)
2021-09-14 11:24:56
ただぼーっと座ってる人がいる、と人は見るのではないでしょうかね。
ただぼーっと。
ぼーっと座っていながら、何か、何かわからないのですが、
沈黙の世界ではありませんから、周囲の何かに心は動いているんですよね…。
満足感で元気が出たようです。
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風に吹かれて~ (Rei)
2021-09-15 10:38:02
何をする気持ちにもなれません>それほどの
心地よさを味わってみたいものです。
心洗われるような午後のひと時過ごされました。
静寂!都会では味わえない贅沢です。
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贅沢、Reiさん (kei)
2021-09-15 16:54:44
気持ちいい~~と、一息つきました。

この公園の周囲は車の往来も頻繁ですが、そんな喧騒とは常に無縁の場所です。
目の前に鹿が飛び出してくることもありました。
この心地よさを味わうことなく、本など読んでいてはもったいないとさえ思えます。
周りを気にすることもなく、何もせず、考えず。
めったにない時間でしょうね。
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