「やっぱり札響はいいなぁ…」と思わせてくれた昨夕のコンサートだった!チャリティコンサートという趣旨を考慮した選曲も、より親しみやすい曲目を中心に選定してくれた配慮も嬉しかった。
昨夕(土)、札幌コンサートホールKitaraにおいて札幌交響楽団が演奏する「ロジネットジャパンチャリティーコンサート」が開催され、昨年に引き続いて参加した。
※ プログラムの写真を拝借して掲載しました。
指揮者は2019年から3年間、札響の指揮者を務めた若き松本宗利音さん(当年30歳)である。私はこの松本さんの名前に注目した。呼び名は「しゅうりひと」と呼ぶ。ちょっと変わった名前なので調べてみると、音楽ファンだった両親がドイツの指揮者カール・シューリヒトの夫人から許可を得て名付けたものだそうだ。そして両親の期待どおりに(?)一流の音楽家になったということだから、両親の応援も松本氏の努力も素晴らしいものだったに違いない。
※ この日の指揮を執った松本宗利音氏です。
松本宗利音さんの指揮は昨年の「札響の第九」でも拝聴しているが、その若々しい指揮ぶりが印象に残っていた。昨夕も若さに溢れた心地良いタクトぶりだった。
さて、昨夕のプログラムは…、
【第1部】
◇B.スメタナ/連作交響詩「我が祖国」より “モルダウ” (ヴルタヴァ)
◇H.トマジ/トロンボーン協奏曲 トロンボーンソロ 中野耕太郎
【第2部】
◇すぎやま こういち/「ドラゴンクエスト」序曲X
◇久石譲(直江香世子編曲)/ジブリ名作メドレー
・Cinema Nostalgia(金曜ロードショー2代目OP)
・ハトと少年(天空の城ラピュタ)
・海の見える街(魔女の宅急便)
・人生のメリーゴーランド(ハウルの動く城)
・あの夏へ(千と千尋の神隠し)
・風の通り道(となりのトトロ)
・もののけ姫(もののけ姫)
◇J.ウイリアムズ/「ハリー・ポッターと賢者の石」組曲
Ⅰ.ヘドヴィグのテーマ
Ⅱ.賢者の石
Ⅲ.ニンバス2000
Ⅳ.ハリーの不思議な世界
〈アンコール〉
◇久石譲/Summer(菊次郎の夏)
このラインナップを見て、アニメファンや映画ファンは例えクラシック音楽に興味のない方でも「聴いてみたかったぁ…」と思われる方がいるのではないだろうか?私の場合は久石譲の曲の何曲かは「聴いたことがあるなぁ」と思いながら耳を傾けていた。
それ以上に札響の音の素晴らしさを再確認させられたのは1曲目の「モルダウ」だった。滔々としたモルダウ川の流れを彷彿とさせられる旋律、そして演奏は鳥肌が立つ思いだった。
札響の副首席奏者である中野耕太郎氏のトロンボーンは、私にとってはやや難しくその良さを十分には感得できなかったのが残念だった。
※ トロンボーンソロを披露した中野耕太郎氏です。
いずれにしても松本宗利音氏の指揮と相まって久しぶりに札響の音を堪能させてもらった一夕だった。