田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

フォークジャンボリー2011 in 岩見沢 FAINAL

2011-07-31 22:41:32 | ステージ & エンターテイメント
 千春が、伊勢が、山本潤子が、そして大御所(?)南こうせつが、最後の「フォークジャンボリー2011 in 岩見沢」に参集し、満員と聴衆とともに大いに盛り上がったフォークの祭典でした。 
 
 10年間続いた「フォークジャンボリー in 岩見沢」(1年目は札幌で開催)も今年で最終回と聞き、友人夫妻と私たち夫婦の4人で楽しんできた。
 天候は時おり陽射しが差すものの薄曇りのため、暑くもなく寒くもなく絶好のコンディション。
 大多数の聴衆がそうするように、私たちもビールや食料を持ち込み、ピクニック気分でのコンサートを楽しんだ。

        
        ※ ご覧のように芝生席はエリアいっぱい埋まりました。

 コンサートは午後2時、今回出演の4人が勢ぞろいして「あの素晴らしい愛をもう一度」でオープニングを飾った。
 その後、まず主役の南こうせつがまず4曲を、そして伊勢正三、山本潤子、松山千春の順で登場しそれぞれ6曲を熱唱し、最後は再び南こうせつで締めるという構成だった。
 コンサートの全てを再現することは不可能だが、披露された主な曲を書き留めておくことにする。(全体で私がカウントしたところ32曲歌われた)
◇南こうせつ ~ 加茂の流れに、家の父さん、夏の少女、夢一夜、妹、満天の星 他
◇伊勢 正三 ~ 置手紙、ささやかなこの人生、なごり雪 他
◇山本 潤子 ~ 中央フリーウェイ、卒業写真、冷たい雨 他
◇松山 千春 ~ 春夏秋冬、長い夜、ひまわり、大空と大地の中で 他
◇全体で   ~ 22才の別れ、翼をください 他

        
        ※ 開演中の写真撮影はNGとのことで開演前のステージをパチリと

 今日、私は朝8時05分にJRで札幌駅を発ち、開場の1時間前から並び、先ほど20時30分過ぎに帰宅した。
 コンサートの詳細や感想、そしてなぜ今年でFAINALとしたか、などについて記述したいが、昨日、今日と少々疲れてしまった。
 いずれかの機会にそのことに触れたいと思うが、今日のところはここまでとしたい。

大雪山縦走 参加者との相関関係

2011-07-30 21:50:42 | 北海道低山紀行 & Other
 好天に恵まれ、楽しく裏大雪の山々を巡ってきました。中身の濃かった一日を今振り返るのはちょっと厳しいことです。今日のところは雑感を綴ってお茶を濁すことにします。 

 先ほど20時30分過ぎに無事帰宅した。
 今朝は午前3時起床、そして9時間30分の行動。そのうえ明朝はまた午前6時起床と厳しい日程のために、今日のところは雑感を綴ることにして、縦走の詳細については後日レポートすることにする。

 今日は好天に恵まれ、赤岳、北海岳、黒岳の三座を、山を登る苦しみを味わいながらも楽しく登ることができた一日だった。
 今回は典型的な集団(グループ)登山だったのだが、そこにある種の原則のようなものを感じることができた。
 それは、「グループ登山において参加者がその登山をどう評価するかは、個人の力とグループの力の相関関係によってその評価が定まる」のではないかということだ。

 私は今回初めてこのような本格的登山、集団登山を経験した。
 これまで低山登山しかしてこなかった者にとっては、けっこう緊張しながら参加した。
 しかし、結果として辛さや苦しさより、楽しかったという思いの方がより強く感じることができた一日だった。

 そう感じたのはどこにその要因があるかというと…。
 登山のペースが私にとっては予想していたより緩やかだった、ということがいえる。
 そのため私が日頃行っている単独登山ほどの辛さや苦しみをそれほど味わうことなく一日を終えることができた。
 詳しくは聞いていないが、参加者の平均年齢は私よりやや低い程度かと思われる。
 その集団のペースを緩やかと感じたことは、私にとって少しは自信になった。
 来年は表大雪を体験したい。

大雪山縦走 前日

2011-07-29 10:39:49 | 北海道低山紀行 & Other
 この週末、私にとってはビッグイベントが二つ続くことになった。一つは、明日の早朝から大雪山の縦走にチャレンジする。そしてもう一つは31日(日)岩見沢で開催される「フォークジャンボリー2011 in いわみざわファイナル」に参加することだ。これから大雪山縦走のため層雲峡に移動である。

 大雪山縦走と聞くとたいそうなことのように聞こえるが、たいそうなことなど私ができるはずがない。信頼のおけるガイドに付き従って三つの峰を訪れる登山である。明日早朝の登山に備え、これから層雲峡に移動する。

 今回の大雪山縦走は、私が所属する某団体の厚生事業として行われるものである。
 札幌近郊低山紀行で少しは登山に親しみを覚えた私は初めて参加してみることにした。
 私が選択したコースは〔銀泉台~赤岳~北海岳~黒岳〕を巡るコースである。調べてみるとこのコースは裏大雪の縦走ということらしい。旭岳や中岳などを巡る表大雪の方は今年の縦走で自信がついたら来年チャレンジしようと思っている。

 しかし、人間っていうのは何か頼るものがあるとダメなものである。
 これまで単独で登っていた札幌近郊の山の場合は入念に下調べをして出かけたのだが、今回は信頼のおけるガイドがいるとなるとまったくお任せで山のことをほとんど知らぬまま出かけてしまうことになった。
 しかし、山自体はほとんどが2,000m級の山である。私が登っていた1,000m前後の山とはわけが違う。
 そのことを自覚せずに今日まで来てしまったことを反省している。
 幸いに天候には恵まれそうである。ガイドブックを参考に装備だけは万全を期したつもりだ。
 グループの他の方々に迷惑をかけぬようにしながら初めての大雪山縦走を楽しんできたいと思う。
 これから層雲峡に移動します。

※ カテゴリーは同じ登山ということで「札幌低山紀行」に位置づけることにします。

コミュニティFMに出演!

2011-07-28 21:49:36 | ボランティア

 ずいぶん古い話になってしまったが、7月中旬に札幌市内のコミュニティFMから要請を受けて出演した! なんでそうなったのかって? まあ読み進めてください。 

 出演したのは市内の平岸にある「FMアップル」というコミュニティFMである。そのFMアップルに番組を持つ市立大通高校メディア局から出演の依頼を受けたのだ。
 市立大通高校メディア局では毎週木曜日の16時~17時の一時間の番組を自主編成して放送している。その番組の7月14日(木)のゲストとして呼ばれたのだ。

        
        ※ アップルFM局のスタジオの前室である。

 詳しい経緯は聞かされていないのでここからは私の想像の域だが、メディア局の生徒が番組編成で思案していたところへ「くらしと緑化」コース担当のOO教諭が「こんな人がいるよ」と紹介したのだと想像される。
 「くらしと緑化」コースの生徒たちと私がコラボしたことは以前に拙ブログでレポートした。(そのときの投稿はコチラ  )
 メディア局の代表の生徒の丁重な出演要請を断る理由はなく、快諾し出演することになった。

 事前にメディア局の方から、放送の中で聞きたいことについて連絡があった。それは次のとおりである。
Q1.丸尾さんはふだん何をしている人ですか?
Q2.どういった経緯で「くらしと緑化」に関わられたのですか?
Q3.「くらしと緑化」に関わって良かったことは何ですか?
Q4.生徒のイメージはどうでしたか?
Q5.大通高校生にメッセージを!
 
 一応の答えを準備して、当日平岸のFMアップルに向かった。
 FMアップルは平岸の街中のビルの2階にあった。
 メディア局の生徒は6人ほどが来ていた。番組の最初30分は大通高校の学校生活を紹介し、後半30分が私の出番ということだった。
 前半の様子を聞いていると、生徒たちは慣れた様子で軽やかに番組を進めていた。

        
        ※ スタジオ内で準備をする大通高校メディア局の生徒たちです。

 私の出番である。
 生徒たちの軽やかなトークに、オヤジの重たいトークが絡む。生徒たちも相当にやりにくかったのではないか。
 しかし今さらどうにかなるものではない。かまわずオヤジトークで通すより他なかった。
 どれくらい重たかったかというと…。
 最後のQ5.大通高校生にメッセージを!の要請に対する私の答えを紹介してみる。

 私は昨年、大通高校を見学する機会に恵まれました。その時、校長先生や教頭先生から大通高校のことについていろいろお話を伺いました。
 お話を聞いていて、「これまでの高校とはかなり違って、いろいろなことに積極的に取り組もうとしている学校なんだ!」という思いを強く持ちました。
 例えば、社会人と一緒に受ける授業があったり、「くらしと緑化」コースのように地域に働きかける授業があったり、こうしてFM番組を作らせてくれたりと…。きっと私の知らないことでもっともっとたくさんのことが学べる学校ではないかと思っています。
 そのような素晴らしい学校にみなさんは通学しているのですから、ぜひいろいろなことに積極的にチャレンジしてほしいと思います。たくさんの経験を積むことがきっと将来のあなたたちにとってプラスになるはずです。
 実は私は学生時代に大学を一年間休学して、ヨーロッパ・アジアの国々を放浪して歩いた経験があります。当時はまだまだ海外旅行か盛んではなかった時代でしたから、みんなが反対しました。しかし、私にとって自分の目で外国を見てみたいという夢を実現するために、例え失敗しても取り返しがつくと思い実行しました。
 私は若き日にそうした経験ができたことが、今の自分に繋がっていると思っています。今回、大通高校の「くらしと緑化」のみなさんと知り合えたのも、自分から積極的に捜し求めた結果、みなさんにお会いすることができたと思っています。
 私の好きな言葉に「叩けよ、さらば開かれん」という言葉があります。
 「やってみたい」と思うことに積極的にチャレンジすることで、次に進む路が見えてくることがあります。高校生のみなさんには、ぜひとも「やってみたい」ことに躊躇することなく積極的にチャレンジしていただきたいと思います。

 う~ん。重たいなぁ~。くどいなぁ~。
 でも生徒たちは真剣に聞いてくれ、しっかり受け止めてくれたように思えた。(それは私の欲目か?)
 私にとっては貴重な経験ができたコミュニティFMの出演だった。


札幌Cafe紀行 №74 坂東珈琲

2011-07-27 21:03:19 | 札幌Cafe紀行
 大通に面するビル街の一角にある坂東珈琲は静かで落ち着きを漂わせた空間だった。良い意味で昔の喫茶店の良さを残しつつ、今風なオシャレなカフェでもあった。 

        
        ※ 「坂東珈琲」を示すのは右上の看板だけだった。

 坂東珈琲が入っているビルそのものは大通に面しているものの、カフェ自体のエントランスは大通に面した道から少し曲がったところに目立たない木製の看板がさりげなく下げられていた。うっかりすると見落としてしまうくらいである。

        
        ※ お店のエントランスから渋い味が出ています。

 店内に入ると全体が渋茶系にまとめられており、落ち着いた雰囲気を感じさせてくれる。一角にはセンスの良くグリーンアレンジメント(?)が渋茶系の中で存在感を浮き立たせている。
 何人かの先客がいたが、皆静かに流れるジャズの調べにゆったりと身を委ねているようであった。

        
        ※ カフェの厨房も落ち着いた色調でまとめられています。

        
        ※ テーブル・椅子もご覧のとおり“渋い”です。

        
        ※ ご覧のグリーンアレンジメントが店内の雰囲気を引き締めます。

 私はウェブ上でお勧めだった「珈琲ゼリーパフェ(600円)」をオーダーした。
 この珈琲ゼリーパフェがどういうものだったか、ということについてもウェブ上で説明されていたものを拝借することにした。
 「最下層に珈琲ゼリー、そしてシャリシャリになった珈琲シャーベット(?)、その上にバニラアイスが水平に入っていて、アイスの上にはココアパウダーが均一にふりかけられ、一番上には白いマシュマロが鎮座している」とあったが、まさにそのとおりである。
 シャーベットやアイスの甘味と、珈琲ゼリーの苦味がミックスされていてなかなか美味しい一品だった。

         
        ※ 私が今回オーダーした「珈琲ゼリーパフェ」です。       

 コーヒーの味も素晴らしいとウェブ上では紹介されていたが、今回は賞味しなかった。いずれかの機会に再訪してコーヒーも味わってみたいと思わせてくれた大人のカフェだった。

         
        ※ 窓際に沿って設けられたカウンター席も雰囲気があります。       

【坂東珈琲 データ】
札幌市中央区大通西11丁目4-190 橋本ビル1F
電  話 011-251-3355
営業時間 10:00~20:00
定休日  不定休
座  席 20席(?)
駐車場  なし
入店日  ‘11/07/16

徳光和夫の和み力

2011-07-26 21:54:42 | 講演・講義・フォーラム等
 パネリストの医師たちが動脈硬化症について意見を交換している時、絶妙のタイミングで徳光氏が話の中に入ってくる。その話の内容といい、タイミングといい、見事としか言いようのないものだった。徳光氏の一言で会場全体に和やかな空気が流れるのだ。私はこの徳光氏のパワーを“徳光和夫の和み力”と名付けた。

          
        ※ 会場内は撮影禁止措置がとられたために、やむをえず
         パンフレットの写真を          

 ※ 一週間にわたって高校野球の話題ばかり追ってきたが、今日からはまた平常に戻ろうと思う。今日の話題はちょっと時間が経ってしまったが…。

 7月16日(土)に日本動脈硬化学会がロイトンホテルで「延ばそう健康寿命!」というテーマで市民公開講座を開催したのを受講することができた。
 徳光氏は「コレステロール啓発大使」という肩書で、講演とパネルディスカッションのパネラーを務めた。

              
           ※ この写真も違うところから借用した。

 それはもう見事な技としか言いようのないものだった。
 徳光氏の話は医師のように専門的なことではもちろんなく他愛ないものなのだが、私たち受講者を笑いに誘い、場を和ませるのに十分だった。
 例えば次のような話をして場を和ませてくれた。

 糖尿病と動脈硬化の話題になった時だった。ひとしきり両者の関係について医師から説明があった後、徳光氏が次のようなことを言い出した。
 「ところで先生、糖尿病というのは男性と女性とではどちらにより多く発症するんでしょうね?」と問うた。医師は「男性、女性の差は特に認められておりません」と答えたところ、徳光氏は「私はきっと女性が多いと思っていたのですが…」と前置きして、「島倉千代子さんも『糖尿だよおっかさん』って言っていますしね」などとシラッと言ってのけて会場を爆笑させたりした。

 まあ、これはインパクトが強かっただけに私も記憶できたのだが、これほどではなくてもパネルディスカッションの中で折々に場の空気を察して、絶妙のコメントを発するところに人気アナウンサーとして長年活躍してきた片鱗を見た思いがした。

 さて、私は徳光氏のオヤジギャグを聞くために会場に足を運んだわけではない。
 動脈硬化の怖さを専門家の方から伺い、そうならないための予防法を伺うためであった。
 コレステロール啓発大使の徳光氏は60歳のとき急性心筋梗塞を患ったそうである。その頃の徳光氏の生活はタバコ、食生活、ストレスなど心筋梗塞を誘発するような生活習慣であったということだ。
 5人の動脈硬化の専門医が登壇し「自分で守れる心臓病と脳卒中」と題するパネルディスカッションが行われ、さまざまな角度から動脈硬化に対する予防法が語られたが、結局のところよく指摘される生活習慣を見直すことが最も肝心であることを再認識させられた。
 禁煙、減塩、節酒、肥満の是正、規則的な運動などが大切であるということだ。

 血液検査などではけっこう予備軍的数値を叩き出している私である。
 孫から「糖尿だよ、おじいちゃん」などと言われないように日々の生活習慣をもう一度見直さなくては…。

※ このブログを読んだ妻に「何これ?」と言われてしまった。妻がこのギャグを分からないようでは、読まれる多くの方にはまったく分からないギャグである。実は国民的大歌手(?)の島倉千代子さんの代表的なヒット曲に昭和32年に発表した「東京だよおっかさん」という曲がある。徳光氏はそれをもってきたのだ。それにしても昭和32年とはいささか古い!我々世代にしか通用しないギャグだ。付け加えておくと、妻が分からなかったのは世代的なことではなく、彼女が単に歌謡界のことに疎いというだけのことである。

甲子園を目ざして ‘11南北海道大会 エピローグ

2011-07-25 23:02:06 | スポーツ & スポーツ観戦
 六日間、連日朝早くから駆けつけ凝視し続けた‘11南北海道大会は北海高校が甲子園切符を手にして終わりを告げた。いつの時代も白球を真剣に追いかける球児の姿に違いはなかったのだが、昨年と今年、私の中では何かが違っていたように思えた…。

 今年観戦レポートを続けながら、昨年との違いをずーっと感じながらレポートを続けていた。その違いとは…。
 明らかに私自身が昨年のように高校野球を熱く見ていないところがあったような気がしてならなかったのだ。その表れが毎日のレポートに出ていたように思われる。私のレポートは昨年とは違い、単なる戦評に終始していたと言える。
 なぜそうなってしまったのか考えてみる。

        
        ※ バカチョンデジカメとしてはなかなか素晴らしい瞬間を捉えた写真で
         はないだろうか?白球を打者が今捉えようとしている瞬間を写すこと
         ができた一枚だ。

 原因の一つとして考えられるのは、意外に接戦の試合が少なかったことがある。
 決勝戦を除くと終盤までその帰趨がどうなるか分からないような戦いは、札幌南 対 道栄戦、北照 対 駒大苫戦くらいだった。残りの試合は試合中盤までにおおよその帰趨が決してしまった試合が多かった。つまり試合が決まる後半にスリリングな展開が昨年に比べると少なかったことがあったように思える。

        
        ※ 「常勝一高」の横断幕もむなしく二回戦で散ってしまった札幌
         第一高校の応援席です。

 第二に観戦席の位置がその因の一つのような気がしている。
 この大会、私はいつもスタンド最上段で観戦した。最上段ということは選手から最も遠い位置になる。試合を俯瞰するには好位置だったが、選手の表情などを読み取るにはあまりにも遠すぎた。表情が読み取れることによって想像力や創造力も刺激されるはずなのだが、私は今年快適に観戦できる方を選んだ。

        
        ※ 昨年は笑った北照高校も今年は涙にくれました。

 そして、それより何より大きな原因と考えられるのは、私の中で「昨年と同じような感動が味わえるはずだ。いやもっと素晴らしい感動に出会えるかも」…。無意識のうちに私の中にそうした期待が芽生え、大きくなっていたようだ。
 つまり私の中での期待値が異常に自己増殖していたようなのだ。

        
        ※ 勝利インタビューを受ける北海高校平川監督です。

 期待値を大きくしながら、自分は選手の表情も読み取れぬ高い位置から安穏に試合を見続けていたのだ。これでは想像力を搔き立てられないばかりか、創造力も発揮できない。
 最大の原因は私自身にあったようだ…。

 昨年のレポートの最後に私は次のように語っている。

 私がこれほど高校野球に思い入れがあるなどとは思ってもいなかった。
 新たな自己発見だった。
 高校野球の魅力、魔力を痛いほど感じた六日間だった。

 この思いに嘘はないし、この思いに立ち帰りたいと思った。
 そのために私はもう一度素になって高校野球に対してみようと思っている…。
 六日間のウォッチングを終え、私は今そんな思いになっている…。

        
        ※ 私は今大会で円山球場の売店の売り上げにはほとんど協力しな 
         かった。決勝戦終了後店じまいをしていた売店で球場名物(?)
         の「円山おやき」を購入して少しは売り上げに協力した。

甲子園を目ざして ‘11南北海道大会 第六日(最終日)

2011-07-24 23:44:37 | スポーツ & スポーツ観戦
 北海高校が甲子園を掴んだ!!
 大会は最終日に最高の盛り上がりを見せ、一球一打に手に汗握る展開となった。そしてわずかに球運は北海高校に微笑む結果となった。

        
        ※ 勝利の瞬間、喜びの輪をつくる北海ナインです。

 今日も札幌は晴れた。
 この六日間大会は天候に恵まれ、雨はもちろんのこと、暑さに悩まされることもなく最高のコンディションの中で15校の戦いが行われたことは何よりだった。
 そして今日、甲子園の切符をかけた決勝戦の戦いは大会初の延長戦に縺れ込む大接戦となったが最後は北海高校が制して、北海高校は春夏連続出場という結果となった。
 そうなった結果について、そこには当然その原因が存在する。素人の見解と断りながらその原因を探ってみることにする。

 まずは試合の経過である。
《決勝戦》
北 海|010|020|001|1 |5
駒大苫|100|010|002|0 |4 (延長10回)

 ご覧のように駒大苫が先制すれば、北海が追いつき、反対に北海がリードすれば駒大苫が追いかけるという展開で、特に9回の攻防は鳥肌が立つほどの両者の攻防だった。

◇北海高校勝利の要因は?
 一つはやはり投手起用において準決勝戦で温存したエース玉熊を起用できたということだろう。玉熊はけっして駒大苫打線を抑え込んだわけではなかったが、最後までボールのキレを失っていなかったところに準決勝を休ませた効果が表れていたように思える。

 二つ目は攻撃的な守備である。特にバントシフトにその姿勢が際立っていたように思う。
 駒大苫がバントしてくると見るや、三塁手、一塁手が猛然とダッシュしてきてバッターにプレッシャーをかけた。そのことがバッターに緊張を強いたのだろうか、二度も小フライに仕留めたり、犠打どころか併殺にしてしまうなど、駒大苫のチャンスの芽を摘み取ってしまった。さらには誰もが駒大苫のタイムリーと思われたライナーを横っ飛びに好捕した二塁手の守備など、よく鍛えられた守備が北海高校の勝利に導いた大きな要因であったと私は見る。

 三つ目にはベンチワークを挙げたい。ピンチ、あるいはチャンスにおいて選手の意思を徹底するため何度も伝令を送った。ピンチの場合はどのチームもそうするのだが、チャンスの場合も効果的にベンチの意思を伝えることを忘れなかった。印象的だったのは、同点に追いつかれた9回、ベンチはタイムを取り伝令を外野手のところへ送った場面だ。外野手に伝令を送る場面など初めて見たが、守備位置などを再確認したようだ。
 さらにベンチの指示を着実に実現した選手たちの技の確かさだ。駒大苫が再三バントの失敗を重ねたのに対して北海は一度も失敗することなく(4度くらいあったか?)チャンスを広げる働きをしていた。

 もちろんチャンスをものにした打撃の確かさもあったが、こうして見てみると勝つべくして勝った北海高校と言えそうである。

        
        ※ 古豪北海高校らしく掲げる横断幕にも貫禄が見えます(?)

◇駒大苫小牧の敗因は?
 この点についてはなかなか公には語られないところかもしれないが、敢えて触れてみたい。ただし、大して高校野球に詳しくもない素人の私がやぶ睨み的に語るのだから「あゝ、そんな見方もあるの?」程度に受け取っていただきたい。

 敗因の一つとして、先発に前日と連投となる小山投手を起用した点を挙げたい。
 駒大苫は一回戦、二回戦はエース格(?)である鎌田投手が先発し、完投こそしなかったがそれぞれの試合をベンチの期待に応えて好投していたと私は見ていた。前日120数球を投げ、かなり疲労していると思われる小山をなぜ起用したのか?事実小山投手は前日の準決勝のようなボールのキレは失っていたと私は見る。

 敗因の二つ目として投手起用と同じくベンチワークにその因を求めたい。
 駒大苫はなぜあれほどまでに犠打を重用した消極的な攻撃策を取ったのだろうか?
 無死一塁でのバント指示は分かる。しかし、一死一塁でもベンチはバントを指示した。私の記憶ではそうしたケースが二度あった。しかも駒大苫のバントは先述したように北海守備陣の攻撃的な守備によってことごとく失敗させられてしまった。無死、一死含めて成功したバントは一度あったかなかったか?
 大会出場校の中でも屈指の強打を誇る駒大苫打線をもっと信頼して強打を指示していたら結果は違うものになっていたかもしれないと思われるだけに残念な思いが残る。
 9回裏、強打しかない場面になってから三連打して2点をもぎ取ったところに駒大苫打線の真価が発揮されていたではないか。

 三つ目の敗因は北海高校とは真逆となるが、駒大苫の守備の拙さである。その象徴的な場面が9回表の守備である。 
 北海はこの回の先頭打者がショートとレフトの間にフラフラっとしたフライをあげた。ショート、レフトがともに追ったが早々とショートはレフトに任せる仕草をした。しかし、ボールの落ちた位置は明らかにショートに近くレフトは間に合うはずがなかった。
 続いて無死一塁の場面で北海は当然のようにバントをしてきた。バントは投手と三塁の間に転がった。これも三塁手よりは投手が処理すべきボールを三塁手に任せたことによって犠打の成立どころか、打者走者までも生かしてしまった。
 結果、この回にやらずもがなの1点を北海に献上してしまった。

        
        ※ ブラスバンドを中心に洗練された駒大苫小牧の応援は素晴らしかった!

 と、こう振り返ってみるとやはりそこにははっきりと敗因が横たわっていることが分かる。
 私は昨年の大会でも駒大苫が敗れたときにベンチワークにその因を求めた。
 今年も残念ながら敗因をそこに求めざるを得ない。
 ただし、何度も言っているようにこれは高校野球の素人が外から見て言っていることであって、監督の中では自チームの戦力と対戦相手の戦力を緻密に分析・検討した結果導き出された戦術であり、作戦だったのだと思う。
 あと一歩、強豪駒大苫小牧の復活はならなかった。救いは駒大苫は2年生主体のチームであるからもう一度鍛え直し、秋、そして来夏を目ざしてほしい!

 そして甲子園を掴んだ北海高校には選抜大会ベスト8の上をいくような活躍を甲子園では期待したい。
 おめでとう!そして頑張れ!古豪北海高校!!

          
        ※ 試合終了直後には朝日新聞の号外が配られました。

※ ホッ、なんとか今日中に投稿することができました。

甲子園を目ざして ‘11南北海道大会 第五日

2011-07-23 21:52:42 | スポーツ & スポーツ観戦
 南北海道大会五日目は準決勝二試合が行われた。手に汗握るという試合内容ではなかったが、北海、駒大苫小牧が決勝に駒を進めることになった。その原因を振り返るとともに、明日の決勝を占ってみたい。
 

 いつもより早く試合開始2時間前に円山球場に着いた。しかし球場前には長蛇の列ができていた。準決勝の好試合に期待する高校野球ファンの表れだろう。
 いつものスタンド最上段の屋根下の席は無理かな?と思われたのだが、なんとか屋根下席を確保することができた。
 しかし、強風が体温を奪い直射日光から遮られた屋根下席では肌寒いくらいで、私は半袖では耐え切れずレインウェアを着込んでの観戦となった。

        
        ※ 準決勝戦からはTV中継されるため球場内にTVカメラが目立った。

◇北海が投打に圧倒し、順当な勝利?
《準決勝第一試合》
北 海|101|100|13 |7
苫中央|000|000|00 |0 (大会規定により8回コールドゲーム)

 試合は私も予想したとおり投打に北海が圧倒した試合だった。
先発投手は両チームともこれまでの先発投手ではなく、北海は西村、苫中央は井筒を先発させた。
 苫中央の先発・井筒は私の目から見て、高校生としてはスピード、変化球のキレともに標準以上の力の持ち主と見えた。しかし北海打線はその井筒をじわじわと攻略した。ノーアウトでランナーを出すと確実な犠打とタイムリー、あるいは敵失を誘い着々と加点した。
 対して北海の先発西村はエースの玉熊より威力があるボールで苫中央打線を寄せ付けず散発の3安打に押さえ込んだ。
 井筒が4点目を献上した時点で苫中央ベンチは投手交代を図ったが、それが裏目に出て8回に一挙3点を奪われ8回コールドゲームで試合を終えてしまった。
 学校として大会史上初のベスト4に進出した苫中央だったが、力及ばずといった感じの一戦だった。

        
        ※ 内野席スタンドが満員となり今大会初めて外野席が開放された。

◇駒大苫小牧の強打が好投手大間を攻略
《準決勝第二試合》
札幌南|000|000|000|0
駒大苫|002|010|10x|4

 こちらの試合も札幌南の好投手・大間がもう少し駒大苫打線を苦しめるかと思われたが、3回の好機に4番山口、5番佐々木が連続タイムリーを放ち簡単に先制してしまった。
 その後もチャンスを確実にものにする駒大苫打線が1点ずつ着実に加点した。
 北海道栄、札幌第一といった強打線を封じてきた大間だったが、駒大苫打線には通じななかったということか。あるいは2試合を完投した大間に疲労が残っていたためその力を十分に発揮できなかったのかもしれない。
 一方、駒大苫はこれまで2試合に先発した鎌田ではなく小山を先発させてきた。小山は何度も無死から走者を出すものの、札幌南の拙い攻めに助けられたり、力強いボールで押さえ込んだりして札幌南打線を零封した。
 結局、駒大苫打線は大間から12安打を奪い、投げては小山が完封と完勝したゲームだった。

        
        ※ 札幌南対駒大苫戦後、健闘を称えあう両校ナインです。

◇決勝戦を占うと…
 さていよいよ明日は甲子園をかけての大一番である。
 どのような戦いが展開されるだろうか。私なりに占ってみたい。
 まず両チームともエースと目される投手を準決勝で温存した。
 北海は玉熊、駒大苫は鎌田である。おそらくこの二人が明日は先発してくるであろう。
 戦いは玉熊 VS 駒大苫打線 と 鎌田 VS 北海打線 ということになる。
 北海・玉熊は対函大有斗戦で5連打を含む10安打を浴びている。一方、駒大苫・鎌田も2試合に先発しながら完投は無しと今ひとつ安定していない。
 打線の力強さは駒大苫が若干上と見るが、北海打線もこの二試合はいずれも10安打以上を放ち好調を維持している。
 こう考えると両者にまったく力の差は感じられない。
 違いがあるとすれば両者の経験の差だろう。北海は3年生を中心としたチームで、しかも今春甲子園を経験している。
 対する駒大苫小はレギュラーの中に3年生がわずか2人と若いチームである。特に守備の要である捕手が正捕手の怪我のため1年生が務めている。要である捕手の経験が浅い点が気がかりな点である。(これまでの戦いでも若さが見えた点があった…)
 いずれにしても両者に力の差がないことから先制点が重要な鍵を握る試合になると思われる。
 さて、野球の女神はどちらのチームに微笑むのだろうか???

 私の円山通いも明日が最後である。

          
   ※ 私の目は節穴だろうか?球場にこのような幟が立っていることをはじめて知った。

甲子園を目ざして ‘11南北海道大会 今後を展望する

2011-07-22 20:25:46 | スポーツ & スポーツ観戦
 ‘11南北海道大会もここまで勝ち残ったチームは北海、苫小牧中央、札幌南、駒大苫小牧の4校となった。この4校が明日、明後日の準決勝、決勝戦を戦い甲子園への一枚の切符を目ざす。その戦いを私なりに展望してみたい。


        
      ※ 高校野球の人気は高い。連日スタンドは高校野球ファンで一杯である。

《北海 VS 苫小牧中央》
 この対戦は函大有斗との大一番を制した北海が戦力的には有利と見るのが大方の見方であり、私もそう見ている。
 対する苫小牧中央は失礼な言い方になるかもしれないが、比較的恵まれた組み合わせによってここまで勝ち上がってきたようにも思われる。
 北海・玉熊投手の冷静で頭脳的な投球と、好投手の呼び声高かった函大有斗の堤口投手を攻略した打力はどちらも苫小牧中央を上回っていると見るのだが…。
 苫小牧中央は張間投手が一応主戦投手のようであるが、一回戦では4投手をつぎ込む総力戦を演じた。北海戦でも次々と投手を代えて北海打線の目先をかわせるようだと面白い展開となるかもしれない。

        
        ※ 札幌南の応援団の後ろに掲げられる「心はひとつ甲子園」という横断幕です。

《札幌南 VS 駒大苫小牧》
 こちらは対照的なチームの対戦であり、予想が非常に難しい好カードである。
 札幌南はエース大間を中心とした守りのチームといってよい。大間、佐藤、小野田などの中軸は力のある打撃をするが、他がやや弱いように思われる。
 一方、駒大苫小牧はどこの打順からでも火を噴きそうな破壊力を秘めている。不安定なのが投手陣である。一回戦では3投手、二回戦では2投手の継投で乗り切った。
 予想が難しいカードだが、敢えて予想してみると…。
 札幌南のエース大間の調子が鍵を握ると見る。良くも悪くも大間のワンマンチームである札幌南は大間がこれまでの二戦同様駒大苫小牧打線を2点以内に抑えるようだと勝機も見えてくるのではないか。
 心配は札幌南の守備である。これまで記録に残されただけで一回戦で4個、二回戦で2個のエラーを記録している。記録に表れないものも含めて大間の足を引っ張らないよう守備陣が確実に処理することができれば面白い戦いになると思われる。
 もし、大間が乱調などということになれば大差がつく試合になる可能性もある。

        
        ※ NHKではスタンド最上段に陣取って全試合をラジオ実況中継している。

《さて、決勝戦は?》
 いや、そんな予想はすまい。
 準決勝戦を勝ち抜くチームが分からない中で、決勝戦を予想することは勝ち残った4チームに対して失礼というものだろう。

 どこかを特に応援するといったチームのない私は冷静に、そして平衡な目で高校生たちの一挙手一投足を凝視したい。

《女満別の快進撃が止まった…》 
 女満別は私が人生の大半を過ごしたオホーツク地区の代表校であり、春の全道大会での戦いぶりから可能性の高さに注目していたチームだった。
 その可能性について私は拙ブログの6日1日に投稿している。(興味のある方はこちらをクリックください  )
 その女満別高校が本日、北大会の準決勝で帯広白樺と対戦した試合をテレビ観戦した。
 結果は3対4と惜敗といえる結果だが、内容的にはやはり白樺に一日の長があった試合であった。
 女満別には随所に甘さやほころびが見られ、ここまで勝ち進むのが精一杯かなと思わせるものだった。
 しかし拙ブログでも触れたとおり、かなりの可能性を感じさせてくれるチームであることは間違いない。指導者の姿勢がチームの中に浸透していることを感じさせてくれた。
 チームはまだ若い。秋の新人戦で円山に登場することを期待している。

「一瞬の夏、一生の記憶」
 円山球場に観戦に赴くと、円山球場の壁に高校野球選手権大会のポスターが所どころに掲示してある。
 そのポスターに記されているのがこの「一瞬の夏、一生の記憶」という言葉だ。
 この言葉は今年の夏の甲子園大会のキャッチフレーズだということだ。
 このキャッチフレーズは全国の高校生から募集して決められるそうである。
 そういえば毎年そのようなフレーズを耳にしたり、目にしたりしたことがあるような気がした。
 そこで調べてみると、確かにあった。1993年から始められたそうであるが、ここでは2000年以降のキャッチフレーズを羅列してみることにする。
 ◇2000年 「きっとある君だけの甲子園」
 ◇2001年 「君といる夏 甲子園」
 ◇2002年 「ずっと逢いたい 夢でした」
 ◇2003年 「忘れられない夏になる」
 ◇2004年 「夏のドラマが動き出す」
 ◇2005年 「君に見せたい夏がある」
 ◇2006年 「夏の仲間にありがとう」
 ◇2007年 「甲子園に、恋をした」
 ◇2008年 「この一球に、かける夏。」
 ◇2009年 「“夏”という名の宝物」
 ◇2010年 「夏の夢、今、走り出す」

 そして今年2011年が「一瞬の夏、一生の記憶」というキャッチフレーズである。
 それぞれ好みは分かれるだろうが、私は今年のキャッチフレーズをかなり気に入っている。
 「一瞬の夏」というフレーズをノンフィクション作家の沢木耕太郎の作品で知ってから、私は北海道の夏を表現するときにしばしば使わせてもらっていたという裏事情もあるからだ。
 夏も冬も、来る日も来る日も、毎日毎日練習を続けてきた高校球児にとって大会という晴れ舞台は“一瞬の夏”に等しいのかもしれない。
 しかし、苦労して辿りついた晴れ舞台だからこそ、鍛錬して磨いた力や技を発揮する晴れ舞台だからこそ、それがたとえ“一瞬の夏”でも、彼にとっては“一生の記憶”に残る夏となるはずなのだ。
 私は今年のキャッチフレーズはかなり気に入っている。