今回もまた仲間内の素晴らしい体験や学びを聞いた。さすがに長い人生を送ってきた方々である。酸いも甘いも知り尽くした人たちの話から多くの刺激をいただいた「私の体験や学びを語る会」だった。
2月25日(月)午後、私が所属する「めだかの学校」の2月第2回目の集いがあった。今回は3回目となる「私の体験や学びを語る会」である。(正式名は「私の生涯学習を語る」なのだが、私にとってはどうもしっくりこないので勝手に名称を変えている)今回は3人の方がそれぞれテーマを設定して語ってくれた。
トップバッターのHさんは「私の生涯学習を振り返る」、2番目のKさんは奇しくも同様のテーマ「私の生涯学習」と題して話された。3番目のSさんは「主夫生活10年のキセキ(軌跡・奇跡)」と題したお話だった。
Hさんは女性の方で、「めだかの学校」の会員となってまだ一年未満の方である。Hさんはこれまでの人生を語った。現在六十数歳の方だが、波瀾万丈の人生を送られてきた方のようだった。外国(ドイツ)を含め、ご主人と共に様々なところ移り住んだHさんだったが、Hさんの凄いところはその先々で積極的に地域の人たちやグループの中に飛び込んで自らを高めようとする姿勢を忘れなかったことだ。聞いていた私はそのパワフルな生き方に驚きつつ敬服の念を禁じえなかった。Hさんの話が終わり、私は率直に聞いた。「そのパワフルな生き方はどこから生まれてきたのか?」と…。するとHさんは間髪を入れず答えた。「それは、育った家庭の窮屈さからの反発である」と答えられた。しかし、私は違った答えを見い出していた。Hさんはご主人のことについて多くを語らなかった。しかし、どうやらご主人は研究者を目ざしたようだが、相当に苦労もされたようだ。しかし、彼女はそんなご主人を懸命にサポートしながら札幌を定住の地と決め、4人の子育てもされたという。Hさんが常に前向きに生きてこられたのは、偏にご主人への愛だったのではないだろうか?
続いて発表されたKさんの発表はまさしくKさんの“生涯学習”の様子を語るものだった。Kさんもまた「めだかの学校」に入ってから一年未満の方である。Kさんの学習歴もまた凄い!所属している団体が、「北海道龍馬会」、「手稲歴史研究会」、「札幌市社会教育協会会員」、「寿都ファンクラブ」、「明日の平岸を考える会」、「北海道産業考古学会会員」といった具合である。その他、同窓会、町内会、保護司会などの役員も務めているという。まさに八面六臂の活躍ぶりである。そのためもあってだろうか、短い制限時間の中であれも伝えたい、これも欠かせないと考えられたのだろう。話がやや散漫となってしまったことが惜しまれた。Kさんの引き出しは相当なもののようだ。これからKさんとの語らいが楽しみである。
最後に登場したSさんは、前の2人とはまったく違った切り口から自らを語った。Sさんは10年ほど前から奥さんが、腕が震える病気に罹られ炊事が困難となったために、奥さんに代わって主夫生活をされているというお話を語った。Sさんは10年間の主夫生活で次のことを心がけ、そして学んだという。それは、①料理の簡素化・時短化、②料理の幅を増やす、③栄養バランスを考える、という三点だそうだ。考えてみると、料理を考える・工夫する・作るということは相当に創造的作業を伴うものである。Sさんの話からは、置かれた状況をポジティブにとらえ、料理を楽しまれているように聞こえてきた。私もいつSさんのような状況に置かれるか分からない。もし、そうした状況に遭遇した場合にはSさんの言葉を参考にしたいと思った。
以上、3人の方の体験や学びを伺ったが、どれもが興味深いお話であり、刺激をいただいた。さて、来月3月は私が話さねばならない。さて、どのような話をすべきか?少し悩んでみたい。と言いつつ、すでに準備を進めているのだが…。