田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

う~ん、ちょっと期待外れかな?防災展

2024-09-18 16:21:36 | イベント
 北海道新聞社が大々的にPRして開催された「防災展」だったが、私としてはちょっと期待外れの感が強かった。2日間の日程のほぼすべてに参加を予定していたのだが、途中からキャンセルしてしまった…。

     

 9月14~15の両日、札幌パークホテルを会場に「道新  みんなで+考える 防災展」が開催されたので期待をもって参加した。
 防災展は北海道大学が特別協力という形で5つの講座を担当した。私はそのうち一日目の「北海道で想定される津波災害」と二日目の「広域化・連鎖化する自然災害」の二つの講座に参加した。両講座共に45分間と短時間の講座だったためか、講演をする先生方がどうもイマイチ力が入っていないのではという印象を受けてしまった。
 「北海道で想定される津波災害」の講座では、南海トラフ地震による津波災害予想がマスコミ等で大きく取り上げられているが、北海道の周りで起こる津波災害の方がより被害が大きくなるとの予想は傾聴に値した。科学的にそうした予想があるのであれば、より大きな声を挙げて警告を発する努力をしてほしいと思ったのだが…。
 また「広域化・連鎖化する自然災害」の講座の方も、過去の自然災害から北海道に甚大なる被害をもたらす可能性について言及されたのだが、どうも私にはいま一つそのことに対する危機感を聴いている人たちに訴求する思いが伝わってこなかったように思えたのだ。
 それ以上にガッカリしたのが特別ゲストとして招請されたマジシャンでありお笑い芸人のマギー審司氏の講演(対談)だった。マギー審司氏は2011年に起きた東日本大震災が起こり、彼が宮城県気仙沼出身だったことから、その復興のためにさまざまな活動を展開された方だという。その思いを気象予報士の菅井貴子さんの質問に答える形で「マギー審司と防災を知ろう・聞こう・学ぼう」と題して進められた。しかし、ご自分が実際に被災したわけではないため、お話がどうしても一般論の域を出ない内容に終始し、マギー審司氏の明るいキャラクターもどこかへという感じに終始してしまった感だった。講演の最後10分間だけ彼の本業であるマジックを披露したときに初めて会場を沸かした程度だった。私は彼のキャラクターを活かし、マジックと防災をミックスした形で聴衆を笑いに誘いながら、防災意識を高めるようなことを期待していたのだが…。

       
       ※ 耳マジックでブレイクしたマギー審司さんです。

 二日目には特別ゲストとして元フジテレビアナウンサーの笠井信輔氏の講演もあったのだが、笠井氏にも大きく期待はできないかな?と思うと継続して参加する意欲が失せてしまって会場を後にしてしまった。
 会場内では、講演・講座とは別に関連展示会場も設けられていたが、会場内を巡る参加者たちは景品目当てにあちこちを飛び回る姿が私をしらけさせてしまった。
 私の唯一(?)の収穫は展示コーナーで(株)三井海上火災が発売したという防災グッズや非常食パッケージだった。説明担当者によると、非常食の賞味期限がきたら会社から購買者に連絡するというサービス付きだというところが新鮮に感じた。我が家でもぜひ揃えたいと思った一品だった。

      

 今回の防災展を好企画だと思って参加したのだが、参加者の多くは祭りに参加するような気持で会場に駆け付けた人が多かったのではないだろうか?
 第1回目の開催ということで主催者側も試行錯誤があったのだろう。今年の反省を生かして、次年度以降より意味のある内容で開催していただくことを期待したい。

瑞々しい感性はお爺の心に響いた!少年の主張大会

2024-09-06 20:29:59 | イベント
 中学生が発表した主張の数々はお爺の胸の胸を激しくノックした。世情の垢にまみれたお爺には中学生が発する瑞々しい感性が眩しすぎた。彼らが今の思いを忘れずに成長してほしいと願うばかりだった。

    

 本日午前、道民活動センター「かでるホール」において「少年の主張 全道大会」が開催され、少年たちの主張に耳を傾けた。(この大会はこの日開催された「北海道青少年育成大会の一環として開催された)
 出場者は16名。それぞれが管内大会(札幌市だけ代表が2名)で最優秀に選ばれた生徒たちばかりだった。

     
                 ※ 出場者全16名が初めに壇上に立ちました。(この写真で個人は特定されませんよね)


 出場者の氏名・学校名・主張テーマは次のとおりである。
 ① 細川 優菜 札幌市立日章中学校    「ジェンダーの平等の実現に向けて」
 ② 光枝 美優 礼文町立香深中学校    「『かわいそう』は無責任
 ③ 貝島 優羽 倶知安町立倶知安中学校  「一歩踏み出して」
 ④ 尾坂 空音 岩見沢市立明成中学校   「しあわせの形」
 ⑤ 山本結千花 浦幌市立浦幌中学校    「私らしい生き方」
 ⑥ 篠田 涼帆 長万部津町立長万部中学校 「多様性の時代」
 ⑦ 河本さくら 別海町立上春別中学校   「雑草」
 ⑧ 白井遥ノ椛 洞爺湖町立虻田中学校   「言葉の力とは」
 ⑨ 糸畑  雫 江差町立江差北中学校   「男女差別」
 ⑩ 藤原 拓也 鶴居村立鶴居中学校    「未来の舵取りを担う」
 ⑪ 鎌田 千弦 札幌市立平岡緑中学校   「とくべつなくふう」
 ⑫ 高林  恵 遠軽町立遠軽南中学校   「挑戦」
 ⑬ 平田 琴音 様似町立様似中学校    「青春のありか」
 ⑭ 田村里々香 遠別町立遠別中学校    「油断から広がる危険性」
 ⑮ 大串 雪花 北海道教育大旭川中学校  「性別をこえた平等へ」
 ⑯ 数馬 灯里 恵庭市立恵み野中学校   「未来に咲く今」
 テーマを見ると多種多様だったが、それぞれが自分の身の回りに起こったことへの疑問や改善案、あるいは自らの将来に対する思い、等々…。その中で特徴的だったのは「ジェンダー」に関する思いや提案を訴える主張が多かったことだ。(私のカウントでは5名)
 そのことと出場者の多くが女子生徒で、男子生徒は1人のみだったのはこの年代のある意味での特徴なのだろうか?
 各人の主張を聴いていると、どの生徒も論旨が明快で、堂々と主張する様子はさすがに選ばれた生徒たちといった印象だった。

      
      ※ 少年の主張の発表の様子です。

 私は各生徒の主張を聴いていて、どの主張にも頷けるところがあり、彼らの思いに共鳴しながら聴いていた。そしてこうした主張に優劣を付けることの難しさを感じていた。しかし、結果は発表された。
 その結果、最優秀賞は恵庭市立恵み野中学校の「未来に咲く今」をテーマに発表した数馬灯里さんが選ばれた。数馬さんの主張は、数馬さんのお兄さんがけっして模範的な学生生活を送った人ではなかったために希望どおり職種に就職はできなかった。しかし、就職したお兄さんがその職場で不満も漏らさず、一生懸命勤めることによって職場でも認められ、今生き生きと生きている姿から、自分もお兄さんのように今の境遇に不満を漏らすことなく、「今を懸命に生きたい」と主張した。印象的だったのは主張の中にノートルダム清心学園理事長の渡辺和子さんの名言「おかれた場所で咲きなさい」という言葉を効果的に挿入したところだ。
 数馬さんの力強い主張は、この後全国でも主張の機会を得た。数馬さんの健闘を祈りたい。同時に、他の生徒たちも自らの主張に自信をもって生きていってほしいと願うばかりである。

カルチャーナイト2024 in 知事公館

2024-07-21 20:26:33 | イベント
 昼の長い北国札幌では、毎年夏に札幌市内全域の公共・分化施設、企業施設を一日だけ特別に開放して文化的催しや、施設見学、子どもの向けのプログラムなどを提供する「カルチャーナイト」が行われている。今年は一昨夜7月19日に開催された。私は自宅近くの知事公館を訪れ、歌唱を中心に楽しませてもらった。

    

 札幌のカルチャーナイトは2003年にスタートし、今年で22年目だという。今年は85の施設が開放され、You Tubeで楽しむオンライン企画も同時に発信されたそうだ。
 札幌に来て初めの頃は、あちこちと巡り歩いたものだが、一昨年くらいからは自宅から近いこと、プログラムが豊富なことから「北海道知事公館」で楽しませてもらうことにしている。
 知事公館では公館の3つの部屋と、屋外の計4つの会場で時間を重ならないように工夫して実施されている。
 今年のブログラムは以下の通りだった。
 ◆1階食堂
  ◇「夏だ!メロディーコンサート」by マードレマードレ 
                          (15:30~16:10)
  ◇「クリスチャン・ミュージック・ショーケース」
        by ジェネレーション・ボイス     (16:50~17:30)                
  ◇「夏は来たりぬ~中世・ルネサンス・バロックの英国音楽~」
         by アンサンブル・ロビン        (19:00~19:40)
◆2階応接室
  ◇「長唄の魅力」 by NPO法人 邦研         (16:10~16:50)
  ◇「命を守る風呂敷体験」 by 日本風呂敷文化協会   (18:00~18:40)
  ◇朗読「アッシャー家の崩壊」 by 間瞬         (19:50~20:30)
 ◆1階応接室
  ◇「絵本よみきかせ会」 by コープさっぽろ えほんがトドック
                                                                                               (17:30~18:20)
  ◇「北加伊道(ほっかいどう)カルタを楽しもう」 by ぷろぐれっしょん
                           (18:40~20:30)
 ◆屋外
  ◇「竹あかり1000本で知事公館を灯しましょう」 
                              by 森の時間SNOW HOKKAIDO                 (17:00~20:00)
以上、実に多彩なプログラムだった。
 私はこのうち、前半の「夏だ!メロディーコンサート」、「長唄の魅力」、「クリスチャン・ミュージック・ショーケース」の三つのプログラムだけ楽しませてもらって帰宅した。
 「マードレ マードレ」は8人のお母さん方のコーラスグループだ。昨年は「全日本おかあさんコーラス全国大会」にも出場したという実力派グループである。グループのリーダーが平均年齢を明かしてくれた。それによると59.8歳だという。懐メロを中心に楽しませてもらった。

    
    
 続いて「NPO法人 邦研」による「長唄」を聴かせてもらった。三味線4本、歌い手4人の計8名での出演で「時致」と「鶴亀」の2曲を披露されたが、私にはどうもその魅力を感得するだけの素養が欠けているようだった。

    

 最後の「ジェネレーション・ボイス」はキリスト教普及のために各国から来日したボランティアの方々のコーラスだった。主に讃美歌を披露してくれたのだが、私には歌の意味も、歌の魅力もイマイチ理解することはできなかった…。

    

 とここで私は知事公館を後にしたのだが、ブログ上だけで交友のある「札幌・円山生活日記」さんが、なんと私と入れ違いに知事公館を訪れたようだ。この後の様子については「札幌・円山生活日記」をご参照ください。こちらのブログは写真の技術が素晴らしく、見ていて楽しめます。ぜひお勧めします。


今どきの運動会…

2024-06-02 19:02:44 | イベント
 えーっ!今どきの小学校の運動会って、こんなに簡素化されてしまったの!?小学校高学年の孫娘の出番は90m走(徒競走)と高学年の演技の2種目だけ。私は驚きを禁じ得なかった。時代はずいぶん変わってしまったものだ…。

   
   ※ こうしてみると、これまでの運動会風景と変わりないように見えるのだが…。

 昨日(6月1日)、JRヘルシーウォーキングに出る前に、孫娘が通学する市内某小学校の運動会があり観戦に出かけた。
 昨日は空が晴れ上がり、気温もそれほど高くはなく、運動介日和だった。息子からは「あまり早く来てくれるな」と連絡があった。高学年の父母などが会場に入れるのは10時30分以降だというのだ。
 その事情は運動会の運営にあった。まずは低学年(1・2年生)が徒競走と低学年の遊戯が終わると関係父母は退場し、次の出番の中学年(3・4年生)の徒競走と綱引きがあり、それを中学年の関係父母が観戦し、終わると退場し、代わって高学年の関係父母が観覧席で観戦するという方法だった。その観戦方法も座る席はなく全員が立ったままでの観戦を要請された。

    
    ※ 中学年には綱引きの競技がありました。

 私たちが会場に着いたときには、「中学年の父母の皆さまは退場ください」とアナウンスされていた。
 孫娘の出番である。次々とグランドを3/4周する90m走が行われた。私はなんとか孫娘が力走する様子をカメラに収めることができた。続けて、高学年による集団演技「よさこいソーラン踊り」が行われ、それで終了である。
 紅白リレーもなければ、もちろん選手リレーなどというものもなかった。最後に型どおりの閉会式が行われて運動会は終了した。

    
    ※ 高学年の徒競走の様子です。

 「あれーっ?」という感じである。いくらなんでもアッサリし過ぎではないだろうかと…。実状はきっと、札幌市内のどこの小学校においても大同小異だろう。それはおそらく上部機関からの指導、あるいは関係者間の協議などによって運動会の簡素化の方向が打ち出されたものと思われる。
 おそらく運動会の練習に費やす授業時間を昔のように多くを割くことができないという事情があるのだろうと想像される。
 私は田舎の出だから、運動会というと地域の一大行事で地域全体が盛り上がったことを知っている。それを知っている者としてはあまりにも寂しすぎるのである。
 しかし、時代はけっして逆戻りなどはしないだろう。運動会は日本の学校における独特の学校行事だとも聞く。簡素化は時代の要請もあり止むを得ないとしても、せめて運動会の花型ともいえる紅白リレーのような種目はなんとか実施することができないものか、と考えるのだが…。

札幌は今、フラダンスブーム?

2024-04-03 19:19:17 | イベント
 いや~、驚きました!札幌には驚くほどたくさんのフラダンスサークルが存在していることに…。二日間にわたって次から次へと繰り出されるフラダンスチームのステージを驚きながら観ていた私だった…。
        

 3月31日(日)、私は某コンサートのチケットを入手すべく、市民交流プラザに赴いた。そうすると1階のフロアが何やら華やいだ雰囲気に包まれていた。「何だろう?」と近づいてみると、「Ohanaになろう~ハワイアンフェスティバル~」と幟を立てて、ハワイに関する雑貨やスィーツ、ウクレレ、等々ハワイにちなんだ物販店が軒を並べていた。それらに対しては大して興味のない私は、それらをぼーっと眺めていたところ、フロアの奥の方にある「スカーツコート」でフラダンスのステージが開催されていることを知った。

   
   ※ 市民交流プラザの一階フロアで開かれていたハワイの物販コーナーです。

 さっそくそちらの扉を開けてみると、立見席ができるくらいお客さんが詰めかけた中で、ステージ上ではフラダンスが披露されていた。
 ワンステージに6人から多いときは10数人が登場し、フラダンスの衣装に身を包み(多くはワンピース?)、化粧もばっちりと決めて、皆が皆笑みを絶やさず、ゆったりとしたフラダンスを披露するグルーブが、次から次へと登場した。そのほとんどは中高年の女性である。

   

 プログラムを見て驚いた。30日、31日の二日間で30を下らないグループが出演していたのである。(私が実際に観たのは5グループぐらいだったのだが…)
 常夏ハワイとはまるで違う環境の札幌で、何がそんなに中高年女性を虜にするんだろうか?と考えてみた。

   
   ※ 写真のようにフラダンスを見る市民で会場はいっぱいでした。

 まずは何といっても、あの緩やかに踊るフラダンス独特のゆったりしたリズム感が中高年女性にフィットしているようだ。つまり年配の方が健康を意識した時にほど良い負荷がかかった運動となっているように思われる。
 そして華やかなステージ衣装に身を包むとき、女性としての自尊心がくすぐられるのではないだろうか?
 さらには仲間と共に一つの踊りを創り上げていくときに感ずる一体感も魅力の一つになっているのではないだろうか?

   

 かくして北国・北海道(札幌)に憧れのハワイがひと時実現する運びになったのではないか、と門外漢は予想するのだが…。
 そうした思いで「札幌にはいったいどれくらいのフラダンス教室があるのだろう?」とネットを検索してみると、あるは!あるは!大盛況の様相である。札幌は一大ハワイランドなのかな??

   
   ※ 時にはコのような群舞もありました。

 なお、フェスティバルのテーマ「Ohanaになろう」のOhanaは、広義では「家族」と訳されるが、ハワイでは血縁関係がない者も含んだ意味での「家族」という意味で使われる場合が多いそうである。したがって「仲間になろう」的な解釈ができるのかもしれない…。


冬のくらしアイデアコンテスト発表会

2024-03-02 20:19:40 | イベント
 大学生たちが興味ある冬のくらしを豊かにするアイデアを次々とプレゼンテーションした。それを専門家たちが審査するというコンテストに立ち会うことができた。そしてその結果は?

   

 一昨日(2月29日)午後、札幌市民交流プラザにおいて「(一社)北海道開発技術センター」主催の「冬のくらしアイデアコンテスト」が開催され参加した。
 コンテストは「北海道開発技術センター」が設立40周年を記念して全国の高専生・大学生・大学院生を対象として「北海道における持続可能な冬の暮らし」についてのアイデアを募集したところ31件の応募があったそうだ。
 その31件を第一次審査で5件にまで絞り、今回関係者や一般市民を前に発表し、その中から優秀なアイデアを表彰するというものだった。
 今回、第一次審査を通過し、発表したテーマ & チームは…、(氏名は省略します)
 ◆「愉雪の巡い(ゆうせつのうつろい)」 札幌市立大学
 ◆「ゆきんこお野菜冬畑」 北海道商科大学
 ◆「第五の公営競技「競雪(けいせつ)」 北海道大学大学院
 ◆「Snow Safety Stick」 茨城工業高等専門学校
 ◆「幻想的な空間で個別映画館~movie in ice~」 大阪大学、大阪経済大学
以上5チームが持ち時間12分の中でプレゼンテーションを展開した。
 審査員は、①高野伸栄北大工学研究院教授を委員長として、②柿崎恒美北海道開発局長、③宮口宏夫北海道新聞社々長、④鈴井貴之クリエイティブオフィスCUE会長(タレント)、⑤倉内公嘉北海道開発技術センター理事長、以上そうそうたる各界の権威が顔をそろえた。
 
 各チームの発表の後、審査員からの質問コーナーがあったが鈴井審査員が積極的に質問されていたのが印象的だった。

  
  ※ コンテストのプレゼンテーションの様子です。(写真は札幌市立大学です)

 各チームの発表が終わり、審査員が合議する時間を利用しての弦楽四重奏によるミュージックタイムが設けられていた。ミニコンサートと銘打ってはいたが、いずれもが札幌交響楽団の団員、あるいは元団員という構成の本格的なコンサートだったので、このことについてのレポは別項で投稿することにしたい。
 ということで、 ミニコンサートの後に審査結果の発表となった。
 その結果は…、
 ◆最優秀賞 「愉雪の巡い」 札幌市立大学
 ◆優秀賞  「第五の公営競技『競雪(けいせつ)』」 北海道大学大学院
 ◆優秀賞  「Snow Safety Stick」 茨城工業高等専門学校
となった。最優秀賞となった札幌市立大学の「愉雪の巡い」は、デザイン学科の学生らしく、雪が融ける様子を芸術的に見せる(魅せる)ことを提案したものだった。テーマ名も含めて雪が融ける様を一種の芸術に見立てたところが審査員の心証を得たようである。私の評価とはやや違った結果となった。
 優秀賞の二つのチームの提案は、私も高く評価したアイデアであったが、北海道大学大学院の「第五の公営競技『競雪』」は、ロボットを使用して雪山を取り除くことを競技化し、それを公営競馬ならぬ公営競雪として、公営ギャンブル化しようという学生らしい突飛な提案が興味深かった。 
 また、茨城高専の「Snow Safety Stick」は、歩きにくい雪道を歩く際に、Stickの先にセンサーを取り付けて滑りやすい箇所をいち早く歩行者に知らせる装置を提案した。提案した茨城高専は試作品まで用意して健闘したが、その有効性が今一つ審査員に伝わりづらかったようだ。

  
  ※ 見事最優秀賞に輝いた札幌市立大学のお二人です。賞金30万円を獲得しました。

 最終審査に残った5つのチームは、それぞれが雪国の暮らしに対する課題を意識し、その課題解決策を提示してくれた。こうしたコンテストはなかなか面白い試みと思えた。主催の「北海道開発技術センター」は今回限りのコンテストと言われたが、できればこうした催しを何らかの形で継続させてほしいものである。

さっぽろ雪まつり(大通会場)を覗いてみた…

2024-02-06 18:30:45 | イベント
 札幌市民となってまもなく18年を迎えようとしている。「さっぽろ雪まつり」に対する期待感やワクワク感は薄れてしまったが、昨日(5日)好天に恵まれてこともありちょっとだけ覗いてみた。

    
※ 大雪像の中で出色の出来と思われたのが4丁目広場の「ウポポイ×ゴールデンカムイ」でした。

 おそらく札幌在住の多くのブロガーが「さっぽろ雪まつり」のことを取り上げているのではと想像される。詳しい内容、素晴らしい写真はそうした方々にお任せして、私は田舎オヤジ的視点から「さっぽろ雪まつり」をレポートしてみようと思う。

  
  ※ 10丁目広場の「北海道ボールパークFビレッジ」です。新庄監督がねぇ…。

それほど混雑もなく…
 意外に思ったのが会場の混みようがそれほどではなかったことだ。コロナ前だったと思うが、それはもう押すな押すな状態の大混雑だった。今回もそうした事態を予想していたのだが、それほどでもなく割合スムーズに移動することができた。

  
  ※ 5丁目広場の「栄光を目指し駆けるサラブレッド」の前ではアイドル達が入れ代わり立ち代わり歌い踊っていました。

 第一日目(4日)の様子を伝える新聞報道ではかなりの人出と伝えていたが…。やはり平日ということも関係したのだろうか?いやいや、ある報道によると札幌人はそもそも雪まつり会場には行かないということも伝えられたことがある。例え好天でも足が向かなかったのかもしれない。
 目立ったのが外国人の姿だった。少しオーバーに云うと周りはみんな外国人のように感ずる瞬間もあった。雪のないアジア系の人だけでなく、欧米系の人たちの姿も目立った。「さっぽろ雪まつり」はすでに世界的にもメジャーな祭(フェスティバル)として認知されたということなのだろうか?

  
  ※ 8丁目広場の「旧札幌停車場」です。建物だけなので割りあい造りやすかった?

雪像はイマイチだったかな?
 雪まつりの最大の魅力は大雪像にある。毎年「今年の大雪像はどんなものが出現するか?」というのは「さっぽろ雪まつり」の興味の一つだが、今回の大雪像は次の五つだった。
 ◆大通4丁目広場  ウポポイ×「ゴールデンカムイ」
 ◆大通5丁目広場  栄光を目指し駆けるサラブレッド
 ◆大通7丁目広場  ノイシュバンシュタイン城(ドイツ)
 ◆大通8丁目広場  旧札幌停車場
 ◆大通10丁目広場  北海道ボールパークFビレッジ
以上5つの大雪像の中で出色の出来は「ウポポイ×ゴールデンカムイ」だろう。ゴールデンカムイの主役である「不死身の杉元」、「アイヌ娘のアシㇼパ」、そして「脱獄王の白石」がコミックから抜け出してきたようなリアルさで表現されていた。他の大雪像は例年の大雪像と比較して凡庸と評されても仕方ないのではと私には映った。

  
  ※ 7丁目広場の「ノイシュバンシュタイン城」です。造りがやや雑な印象を受けます。

 イマイチというのは市民雪像についても言える。特に市民雪像は例年と比べるとレベルが低下したのではと思わされた。大雪像も市民雪像も本格的開催が4年ぶりということで制作技術の維持、あるいは継承に課題があったのかもしれない。雪像づくりにもさまざまな課題があると想像されるが、ぜひとも大向こうを唸らせるような雪像が毎年制作され続けることを期待したい。
  
  ※ 祭前に札幌彫刻美術館前庭で開催された雪の彫刻展に出品された作品の一つです。題名は「雪稜の構成」と付けられていました。

コマーシャリズムが目立ちすぎないか?
 大通会場を一巡してみて企業などのコマーシャルが目立ちすぎではないか?というのが少し気になった。また、会場内に出店している飲食店の派手過ぎるメニュー表も気になった。

  
  ※ 2丁目広場では「札幌国際芸術祭」の一つが同時開催されていました。写真はバルーンで作られた作品です。

 雪まつりを運営するには膨大な経費がかかっていることは当然想像されるが、その経費のかなりの部分を企業などからの支援に頼っているのでは?と想像してしまった。あまりにコマーシャリズムに席巻されてしまっては、雪まつりのイメージそのものが損なわれてしまわないだろうか?

  
  ※ 1丁目広場ではカーリング体験が行われていました。

 雪まつりの見物客の多くが、いまや市民ではなく国内や国外の観光客だとしたら、やはりイメージも大切にしたいものである。
 そこで先日あるTV番組で「入場料を徴収することによって経費の負担の軽減を図っては?」という考え方が提起されていた。来場者が200万人もいわれる中、来場者から少額でも徴収することで相当の経費を賄うことが可能になってくると思える。そのことで雪像づくり技術が継承されたり、コマーシャリズムを抑えたりした形での開催が可能になるのなら、それも一つの在り方かなと思うのだが…。
 以上、ちょっと雪まつりを覗きながら、やぶにらみ的に雪まつりを考察してみた。
  
  ※ 例年に比べ、ややレベルが低いと感じられた市民雪像の中で目立ったジブリ映画の「千と千尋の神隠し」に出演の「湯婆婆」が出色の出来と思いました。

 ※ 添付写真は会場を一覧する中で撮り貯めてきた中から適当に掲載してみました。

SAPPORO MOBILITY SHOW 2024

2024-01-19 16:57:46 | イベント
 特に車に関心があるわけではない。北海道新聞が大々的に広告をばんばんと打つものだから、「まあ、お祭りに乗ってみようか」的な軽い気持ちで参加してみた。車好きにはたまらなく映ったかもしれないが、私には……。

  
  ※ 会場のドームの外のデコレーションで目に留まったのはこれだけ。少し寂しい気がしたのだが…。

 コロナ禍などもあり札幌では4年ぶりの開催という。これを機に「SAPPORO MOTOR SHOW」から「SAPPORO MOBILITY SHOW」に名称を変更したという。
 MOBILITY(モビリティ)とは、「人やもの、ことを空間的に移動させる能力、あるいは機構」を指す言葉だという。MOTOR(モーター)と大きな変わりはないと思うが、人やモノを移動する手段としてより広い概念で捉えようしたのでは、と私は理解したのだが…。

  
  ※ 会場全体を写したものですが、こちらも私的には少し寂しいかな?という思いだったが…。

 さて、私の感想は?といえば「こんなものかなぁ…」というのが正直な感想である。展示された車は確かに近未来を予感させる外観を纏った車が陳列されていた。

  
  ※ Nissan Hyper Tourerのミニバンです。

 最初に遭遇したのは、「Nissan Hyper Tourer」というミニバンだった。特徴は後部座席がまるで応接室のような設えになっている点だった。将来、政治家としか、会社の重役たちが重用する車なのだろうか?

  
  ※ HONDAの「CR-V FCEV」という燃料電池車です。

 続いて目に留まったのがHONDA「CR-V FCEV」という次世代燃料電池車だった。この車は今年中に生産を開始すると発表済みということだが、いよいよ燃料電池車時代が到来するようだ。

  
  ※ TOYOTAのKAYOBAKOという多用途カーです。

 少し変わった趣向で目に留まったのがTOYOTAの「KAYOBAKO」という多用途カーである。KAYOIBAKO(通い箱)とは、工場など生産現場に積まれているカラフルなプラスチック製の箱を指すそうだ。この箱でもって工場と取引先との間などを行き来して、部品や製品を運ぶための専用の容器だそうだ。この車もそうしたコンセプトのもと、キャンプをはじめとしてあらゆる用途に応用できる移動手段として考えられたもののようである。
 その他にも国内のメーカーをはじめ、外国のメーカーも一部参加していて近未来の車を会場いっぱいに展示していた。

  
  ※ TOYOTAのレゴ製のGR SUPRA(右側)、奥が実車です。
  
  ※ レゴ製の GS SUPRAを正面から撮りました。

 会場内で特に目立っていたのが、TOYOTAの「GR SUPRA(スープラ)の実車と、その横に実車大のレゴで作られたSUPRAが並んで展示されていたことだ。実車はもちろん流体型の素晴らしい車体を見せていたが、レゴ製のほうも実車に負けず劣らずの出来栄えだったのに驚いた。なお、制作に使ったレゴは477,303個だそうだ。面白いのは実車のほうの最高時速が250kmなのに対して、レゴ製の方は最高時速28kmだそうである。

  
  ※ POLARIS THIMBERSLED製のTimbersled ARO137です。

 SHOWには二輪メーカーも多数出展していたが、その中に一つだけタイヤを装着しないでスキーのようなものを装着した二輪車のようなものが目に入った。POLARIS THIMBERSLED(ポラリスティンバースレッド)社製「Timbersled ARO137」という雪上バイクである。詳しくは調べていないが1台100万円前後するようである。限られた用途しかなくとも、求める人はいるんですねぇ。

  
  ※ スバル車のコンセプトカーです。
  
  ※ こちらは日産のコンセプトカーです。

 と見て回ったのだが、どうも私のように冷めた目で見てみると、全体に熱気があまり感じられないなぁ、という感想を抱いた。もっとも、本日初日は金曜日の平日ということで客足もイマイチだったのかもしれない。明日、明後日はたくさんの人が詰めかけ大賑わいとなるのだろうか?そうなることを期待したい。

  
  ※ マツダ車が社員の家族から集めたミニカー4,018台を集めて展示したそうです。

ユネスコチャリティーカレンダー市

2024-01-07 20:40:06 | イベント
 今年もカレンダー市で「3ヵ月カレンダー」を入手してきた。これで何年目になるだろう?「3ヵ月カレンダー」は私にとってとても使い勝手が良いのだ。私の部屋では今年も「3ヵ月カレンダー」が存在感を放つことになるのだろう…。
    
 本日から札幌ユネスコ協会の主催でかでる2・7(道民活動センター)においてカレンダー市が始まった。
 ユネスコ協会では企業や家庭で余ったカレンダーなど回収して、それを市民に安価で提供し、その益金をボランティア活動に活かしているという。
 私がかでる2・7に着いたのは12時過ぎだったが、大盛況で混雑を避けるために入場制限をして入場者を調整していた。それでもそれほど待つことなく入場できたのだが、会場内は大混雑だった。併せて大量のカレンダー類も展示されていた。
  
  ※ 入場を制限されて会場に入るのを待つ人たちです。
  
  ※ 会場内でカレンダーの品定めをする人たちです。(下の写真も)
  
 訪れた人たちはお好みのカレンダーをたくさん小脇に抱えている人も目立った。私は皆さんが吟味している写真や絵付きのカレンダーには目もくれず、「3ヵ月カレンダー」が展示されているところに向かった。「3ヵ月カレンダー」はそれほど種類は多くない。何種類かを比べて、私は直ぐに二つの「3ヵ月カレンダー」を選び、会計のところに向かった。
 占めて200円。申し訳ないくらいの安さである。会計の担当の方は雪が降っていたこともあり、丁寧にポリ袋に入れて渡してくれた。
 帰宅して私はまず私の部屋にカレンダーを掲示した。私が選んだカレンダーは親切に一頁目には12カ月カレンダーが付いていた。したがって、私の部屋には、「3ヵ月カレンダー」と12カ月カレンダーの二つを掲示することにした。
      
 ※ 今回購入した「3ヵ月カレンダー」です。月の順がおかしいと思いませんか?実は3月のところには昨年12月の分があったのです。1月が終わると、その裏から4月の暦が現れます。 
 もう一つ購入した「3ヵ月カレンダー」は寝室に掲示することにした。
 我が家のリビングに掲示するカレンダーはここ数年いつも同じデザインのものを年末に購入している。茶色地の落ち着いた数字だけのカレンダーを私はとても好んでいる。
    
    ※ 我が家のリビングに掲示している横幅86cmのカレンダーです。
 考えてみると、最近の私はカレンダーに限らず同じモノを求め、同じ行動をとっていることが多いことに気付いた。
 初詣を3日に固定したり、そこで干支の楽焼を購入したり…。初日の出を拝もうと元旦に登山をしていることもその傾向の一つなのかもしれない。
典型的なのは手帳である。私は手帳にそれほどのこだわりはないのだが、使っているのは高橋書店の「3年卓上日誌」という製品である。今年は更新の年だったのだが、気がついてみるとなんと11冊目だった。ということは、私は高橋書店の「3年卓上日誌」を30年間も使い続けていたのだ。
  
  ※ 私にとって11冊目となる高橋書店の「3年卓上日誌」です。
 これはいったいどういうことなのだろうか?と思った。長い間生きてきて、自らの生活スタイルが固まってきたということなのだろうか?それとも加齢とともに変化を恐れる気持ちがどこかに生まれてきたのだろうか? う~ん、難問である?

国を応援するのではない!困っている人を応援するのだ!

2023-09-26 14:08:49 | イベント
 札幌弁護士会主催の「平和のとりでを築く講演&コンサート」の閉会あいさつが印象的だった。「国を応援するのではない!困っている人を応援するのだ!」と…。戦争放棄を謳う日本国憲法を護ろうとする札幌弁護士会の思いが凝縮された言葉だと受け止めた。
     
 9月23日(土)午後に札幌エルプラザで開催された「平和のとりでを築く講演&コンサート」のコンサートの印象についてはすでにレポしたが、講演の部のレポはまだだった。
 講演のことについては後述するとして、イベントの全てが終了する際に閉会のあいさつをされた札幌弁護士会の憲法委員会委員長代行の方の挨拶が印象に残った。その挨拶の要旨は、今回のイベントの開催にあたってウクライナ人であるナターシャさんを招聘することに異論を挟む弁護士会の会員の声があったという。(ナターシャさんのことについては9月24日付拙ブログで投稿済み)その声とは「弁護士会としてウクライナという国を応援するのか?」という疑問だったという。それは戦争状態にある一方の国に肩入れすることに繋がるのではないかという指摘である。それに対して弁護士会としては、「戦争状態にある一方の国を応援するのではない。その戦争で一方的に困っているウクライナの人たちを助ける」ということで意見の一致を見てナターシャさんの招聘が実現した、と事情を語ってくれた。「戦争は最大の人権侵害」と考える札幌弁護士会らしい内実を語ってくれた配慮が嬉しかった。
 講演の方であるが、こちらは決して “講演” という堅いイメージではなく、弁護士会の若手のお二人が「憲法って、何だろう?」、「へいわとせんそう」という二つの絵本を読み聴かせるという内容だった。
 「憲法って、何だろう?」の方は、日本弁護士会が制作したもので、憲法の趣旨を分かりやすく小学生でも理解できる内容で解説したものだった。こちらの絵本は参加者全員に配布された。
 そしてもう一方の「へいわとせんそう」は、たにかわしゅたろうさんが詩を書き、Noritakeさんが作画した絵本を女性の弁護士がNoritakeさんの画を大写ししながら朗読した。
  
 とてもシンプルな詩とシンプルな画、それが聴いている者に非常に浸みてきた。
 その一部を紹介すると…。それは「へいわのぼく」、「せんそうのぼく」あるいは、「へいわのわたし」、「せんそうのわたし」と対比させた画が次々と映し出される。そして「へいわのちち」、「せんそうのちち」の画が下のような画である。
  
 そして「へいわのぎょうれつ」、「せんそうのぎょうれつ」である。

 次の「へいわのどうぐ」、「せんそうのどうぐ」を見せられた時は「ギョッ!」とした。やはりピストルの画は強烈である。

 最後の画の「みかたのあさ」、「てきのあさ」も一枚の画で見せるところが印象的である。
  
 説得力のある絵本を紹介していただいた思いである。
 難しい時代になってきている。人々を不幸にする “戦争” という行為がこの地球から無くなる日は来ないのだろうか???