田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

明治ラグビー鮮やか逆転勝利!

2018-04-30 19:25:43 | スポーツ & スポーツ観戦
 大学ラグビーの雄、帝京大学に対して互角以上の戦いを繰り広げた明治大学は、後半残り1分に相手ゴール前での猛攻からトライをゲットして、見事逆転勝利を挙げた。明治ファンにとっては堪らない試合展開だった。 

          
          ※ 例によって魚眼風のアクセサリーでドーム全体を捉えました。観衆がやや少ないのが残念です。

 本日(4月30日)、来年札幌でも試合が行われる「ラグビーワールドカップ2019」のプレイベントの一環として大学ラグビーの公式試合が開催され、知人で明治大学OBのH氏と共に観戦してきた。
 試合は関東大学春季大会の一戦で、今年1月の全国大学ラグビー選手権の決勝カードと同じ、明治大学 vs 帝京大学という好カードが札幌で実現したのだ。しかも、今回は無料で観戦できるというサービスだった。

             
             ※ 試合前に整列した明治大学のフィフティーンです。

             
             ※ こちらは帝京大学のフィフティーンです。

 試合前に両チームが整列した時、外国人選手を含む帝京大学の方が明らかに体格的に勝っているように映った。
 それでも明治は善戦した。試合開始10分もならない時点で、集団で持ち込んだ明治が見事に先制し、ゴールも決めて7対0とした。その後、PG(ペナルティゴール)も奪い10対0としたのだが、前半終了直前、帝京の個の力に隙を突かれ10対7で前半を折り返した。

             
             ※ ラグビーの醍醐味の一つ、スクラムの場面です。

 試合はポテンシャルで勝る帝京を、集団の連携で防ぐという構図で前半を終えたが、後半になってスタミナが切れてきた時点であるいは帝京が逆転するのでは、と心配された。

             
             ※ こちらもラグビーの試合でよく見られるラインアウトの場面です。

 後半、明治にもチャンスはあった。しかし、帝京の鉄壁の防御の前に決めきれずにいたところ、またしても帝京の個の力が明治防御陣のほころびを突いて、後半66分に10対14と逆転した。このまま明治崩れるか、と思えたのだがピンチをしのぎ、試合終了直前には帝京ゴール前で最後の猛攻撃を仕掛けた。試合終了1分前、個では勝てない明治だが、執拗な集団での攻撃が実を結び、執念の逆転トライを決めた。

                        
             ※ 試合終了直前の最後の攻防、明治が帝京陣へ懸命に押し込んでいる一場面です。

 17対14というシーソーゲームは観ている者も十分に楽しめた一戦だった。
 おまけに、心密かに応援する明治の勝利が嬉しかった。明治OBのH氏の喜びは私より何倍にも勝るものだったようだ。
 というのも、関東大学春季大会は今年が第7回大会ということだが、これまで6回の大会で帝京大学がすべて全勝優勝しているということだ。それが今季初戦でその帝京大学を撃破したというのだから喜びもひとしおであろう。

             
             ※ 最後の最後に、ようやくトライをゲットし、勝利を確信した明治のフィフティーンです。

 私が明治大ラグビーを心密かに応援している、ということに関して昔に書いた一文があることを思い出した。それは平成4年12月8日付ということだから、実に26年前の文章である。その文章を引っ張り出すことができたので、ここに再現してみたい。

 明治が好きである。
 明治といっても明治製菓ではない。
 明治大学ラグビーフットボールチームが好きなのである。

 私は、無類といってよいほどテレビのスポーツ観戦が好きである。
 テレビのスポーツ中継が集中する日曜日など、スポーツ観戦を主にしてスケジュールを立てるほどである。
 なぜスポーツ観戦か、なんて深く考えたことはないけれど、今夜はちょっと考えてみよう。

 スポーツはよく筋書きのないドラマだと言われる
 まさにそのとおりである。試合終了の合図があるまで勝利がどちらにころぶかわからないスリリングさは、ありふれたドラマの比ではない。
 また、スポーツはルールのある戦争に例えられる。
 だからそこには、人間の知力を駆使した戦略・戦術が展開される。
 そこを読むのがたまらなく楽しい。
 その他、それぞれのスポーツが固有に持つ魅力に触れることができるのも、スポーツ観戦の楽しみである。

 しかし、私がスポーツ観戦に魅かれる最大の理由は、選手たちの“ひたむき”さが伝わってくることが魅力なのである。
 数多いスポーツの中には、その“ひたむき”さが伝わってこないスポーツもある。そんなスポーツは、私にとって魅力あるスポーツとは言えない。

 6日(日)、早明ラグビーを観戦した。
 むろん明治大学を応援しながらである。
 私が明治ラグビーに魅かれるのは、強いからというミーハー的な部分も確かにある。
 しかし、それ以上に明治ラグビーの底に流れる愚直なまでの戦いぶりに魅力を感じている部分が大きい。
 90歳を超えた北島監督の「前へ!」という教えを体現しようとする15人の戦士たちは、局面によっては別な戦術があるだろうと素人の私でも考えるのに、ひたすら前へ、前へと突進する愚直にも見えるその戦いぶりに共感をおぼえるのだ。

 いったい、私たちの前から“ひたむき”さが消えてしまったのはいつの頃からだろうか。
 “ひたむき”な生き方を、ダサイなどと一言で片づけるようになったのはいつ頃からなのだろうか。
 うまく生きる、策略を張って生きる、…そんな生き方を否定していた若者がやがて大人になって、何の疑いも反省もせずに同じような生き方を志向しているのを見る時、私は怒りすらおぼえるのである。

 冬は、ラグビーをはじめとして、サッカー、マラソンとビッグイベントが目白押しである。彼らの“ひたむき”さに共感しながら、今冬もテレビの前から声援をおくろうと思っている。


             
             ※ ラグビー特有のセレモニー(?)である。ノーサイドに笛の後は、両チームお互いに健闘をたたえ合う。

 26年も前に書いた恥ずかしい文章である。確か職場の若い人向けに書いた文章である。
 当時は北海道の片田舎に住んでいて、スポーツ観戦といえばテレビ観戦しかなかった。それが今は、東京のように自由にというわけにはいかないが、本日のように生観戦も可能となった環境に感謝している。
 これからもできるかぎり、スタジアムなど現場に出向いて生観戦したいと思っている。

札幌の桜情報2018

2018-04-29 20:14:23 | 環境 & 自然 & 観察会
 いよいよ札幌にも桜前線が到来した!(4月27日開花宣言)心地よい気温に誘われて、今朝(29日)自転車を駆って札幌の主だった公園などを巡ってみた。しかし…、他に誇れるだけの規模と美しさを兼ね備えたところは?? 

 今朝は朝から空が晴れ上がり、気温も上昇気配だった。
 桜は既に開花宣言がなされ、絶好の花見日和と思われたので、自転車を駆って札幌の主だった桜が咲く公園を巡ってみようと思い立った。
 結局、自転車で2時間半走り回って市内5ヵ所の桜をチェックしてきた。
 それでは巡った順に、写真を羅列することにする。

《円山公園》(中央区 円山、宮の森、宮ケ丘)
 札幌で花見といったら、まず思い浮かぶのは「円山公園」である。訪れたのは10時近くだったが、公園内はほとんどが花見客で埋め尽くされていた。(花見客というよりは、バーベキュー客か?)
 実は、私も友人のオヤジたち4人で5月1日に札幌へ来て初めて円山公園でバーベキューをすることになっている。それがとても楽しみで、いわば今日はその下見という意味も兼ねていたのだ。

             

             

             

《北海道神宮》(中央区宮ケ丘)
 こちらは梅園が有名だが、桜も植わっている。いわば梅と桜の共演といった感じである。
 こちらは円山公園のように火が使えないことから、静かにお花見をする客が多かったようだ。

             

             
             ※ 梅の花(前面)と桜の花(後面)の競演です。

             
             ※ 表参道の桜並木はまだ三分咲き程度か?


《琴似発寒川河畔公園》(西区山の手6条1~4丁目 他)
 琴似発寒川沿いに、桜の並木、そして梅の並木が続いている公園である。
 こちらにも近隣住民の方が数多くお花見を楽しんでいた。一部バーベキューを楽しむ人は川沿いのところで楽しんでいた。

             

             

             
             ※ 河畔公園では梅の花がことのほかきれいに咲いていた。        


《農試公園》(西区八軒4条西6丁目)
 この公園の桜は固まって植わっているのではなく、公園内のあちこちに散見するように植わっていた。この公園は子ども向けイベントが多いせいか、家族連れで賑わっていた。

             

             

             
             ※ 農試公園では、白いキタコブシと桜の花の競演です。


《新川桜並木》(北区及び手稲区)
 新川の桜並木は、その長さは直線状に12.5kmと延びているという。その規模に期待を抱いて駆け付けた。しかし、手稲区に近いほうはとても桜並木とは言い難い惨状だった。調べてみると、手稲区に近いほうは海に近く、強風のために枯れたり、衰弱したりして、何度も伐採され、植樹を繰り返しているらしかった。
 確かに桜の木は植樹されているようだが、どうやら豊かに育つ環境ではないようだ。

             

             

 がっかりしながら我が家に向かってきたところ、北区に入ったところ辺りの河畔に見事な並木が見えてきた。海風の影響を受けないところでは桜は順調に育ったようである。樹齢20~30年といった感じの桜の木が見事な並木を作っていた。
 このような並木が将来、手稲区の方まで続くことを望みたい。

             

             

 この他にも、札幌には桜の名所といわれるところがあるが、しかし規模的には今日見て回ったところと大同小異といったところだろうか?
 この時期になると、函館在住のsakagさんが函館の桜の情報をブログにアップされているが、(ここをクリックすると見られます⇒)残念ながら函館の桜には、その規模も美しさも適わない感じである。歴史の違い、気候の違いなのだろうか?

好発進!「めだかの学校」野外講座

2018-04-28 16:45:15 | 「めだかの学校」関連

 ひとまずホッとした思いである。けっこう緊張して迎えた野外講座「さっぽろの古を訪ねて」だったが、受講者から好評をもって迎えられたようだ。講座を企画・運営する側としてはとりあえずホッと胸をなでおろしているところである。

             
             ※ 「北海道開拓の村」のシンボル的建築物の一つ、旧開拓使札幌本庁舎」を再現した建物です。
 
 私たちが企画・運営する野外講座「さっぽろの古を訪ねて」6回シリーズの第1回講座が昨日4月27日(木)、北海道博物館、北海道開拓の村を会場にして開催した。
 受講申し込み29名中(1名が申込後に辞退しため、定員30名を割る形になった)、1名が欠席して28名が北海道博物館ロビーに集まった。

 講座は、最初に博物館の学芸員による北海道(札幌)の歴史に関して「グループレクチャー」を30分間の説明をいただいた。
 私にとっては、事前に学習して知り得ていたことがほとんどであったが、札幌が北海道の中心として相応しい地であるとした江戸末期の蝦夷地探検家たちが描いたという図を示された。私にとって、この図は初めて目にするものであり、札幌が最適の地であることが良く理解できた。

             
             ※ グループレクチャーの講師を務められた北海道博物館の三浦学芸員さんです。

             
             ※ スライドを写させてもらったもので、鮮明でないため分かりづらいですが、札幌の地域的優位性が分かる図です。

 また、今年は北海道と命名されて150年とされるが、それは明治2(1869)年から数えて150年目にあたる年ということだ。ところが、国では今年を明治150年とも称している。それは明治元年(1868年)から150年経っての年として記念するという。
 つまり、国は満150年を記念して、一方北海道は数え150年を記念の年としていると違いがあるということを教えられた。

             
             ※ グループレクチャーを受ける野外講座の受講者たちです。

 順序は違ったが、グループレクチャーの後に野外講座「さっぽろの古を訪ねて」6回シリーズの開講式を行った。
 代表の挨拶の後、私の方から見学先において各種資料が配布される資料を保管するためのファイルノートを配布した理由、講座全体のねらいや流れなどについて説明させてもらった。
 そして、「受講者の中にも歴史に造詣の深い方がたくさんいらっしゃると思うので、一緒に学習を深めていきましょう!」と呼び掛けた。
 続いて、この日に観覧を予定している「北海道博物館」と「北海道開拓の村」について、その概要を説明し、北海道博物館の自由観覧に移った。

 北海道博物館の観覧の後、同じ野幌森林公園内にある「北海道開拓の村」に移動し、開拓の村ボランティアの方々から村内の「旧開拓使札幌本庁舎」、「旧開拓使工業局庁舎」、「旧札幌農学校寄宿舎」を回って説明していただいた。
 ボランティアの方たちが非常に熱心に説明してくれたのが印象的だった。

             
             ※ 北海道開拓の村の「旧開拓使工業局庁舎」です。洋風建築ですが、木造のところが明治初期の建築です。(屋根は柾葺きです)

             
             ※ 同じく、「旧札幌農学校寄宿舎」です。

 この日は二つの施設の見学だったため、3時間の講座となったが、講座後にアンケート記入をお願いした。その結果を見ると私たちの企画・運営を好意的に受け止めてくれる方が多かったことが嬉しかった。
 その要因は、もちろん学芸員の話、ボランティアの方の説明に依るところが大きいのだが、私たちの準備や運営について評価してくれる方も多かった。
 曰く「一生懸命な段取りに対して誠実な心を感じます」
 曰く「とても素晴らしい企画で、次回以降もわくわくです」
 曰く「きめ細やかな資料、スタッフの皆さまの案内、素晴らしいものがありました」、etc.etc…。

             
             ※ 旧開拓使工業局庁舎内でボランティアから説明を聞く参加者たちです。

 私は今回の野外講座の企画・運営にあたって、参加者に対してできるかぎりのホスピタリティーを発露しようという思いで準備し、運営にあたりたいと考えてきた。
 その思いが参加者に届いていたことがとても嬉しく思った。
 しかし、講座はまだ始まったばかりである。この後も緊張感をもって運営にあたっていきたいと思っている。


ワンコインランチ紀行 21 北海道大学クラーク食堂

2018-04-27 16:40:13 | ワンコインランチ紀行 
 大学の学生食堂では我が家に最も近いのがこの「クラーク食堂」かもしれない。これまでも何度も訪れたことのあるクラーク食堂だが、クラーク会館がけっこう老朽化していることもあり、食堂もなんとなく下町のちょっと大きな食堂といった感じの食堂である。 
 
             
             ※ クラーク食堂が入るクラーク会館の前面です。

 4月23日(月)の午後、かでる2・7で講座受講の予定があったので、早めに家を出てクラーク会館に向かった。この時期になると自転車を駆って気持ちよく市内を移動ができる。この日も当然自転車で向かい、クラーク会館前の駐輪場に止めた。

             
             ※ クラーク食堂のエントランスです。お世辞にもあか抜けているとは言い難いですね。

 クラーク食堂は、クラーク会館の中2階の奥に位置している。
 食堂の入り口には例によって写真入りのメニューが並べられている。
 それを見て「あれっ?」と思った。なんと!札幌学院大で食した「チキン竜田丼」が同額で並んでいるではないか!つまり北大食堂も「大学生協」が運営しているということである。「これじゃ、ワンコインランチ紀行」レポの意味が薄れてしまうなぁ、という思いになったのだが…。しかし、このレポはメニューだけではなく、食堂の雰囲気とか、大学個々の個性にも目を向けようと思っているので、続けたいと思う。

             
             ※ エントランスのところに掲示されていたメニューです。

 選んだメニューは、さすがに「竜田丼」の連チャンとはならないだろうから、ふだん食することがほとんどない「冷やし担々麺」(453円)をチョイスした。
 私は辛さがまったく苦手である、遠い昔担々麺を食した時に、その辛さに堪え切れずに妻に交換を申し入れたほど辛さは不得意である。

             
             ※ クラーク食堂だけではないのだろうが、サラダバーというのが新鮮に映った。量り売りを基本としているようだ。

 食堂のシステムは札幌学院大と同じカフェテリア方式で、丼物のカウンターから「冷やし担々麺」を受け取り、レジで支払いをするという方法です。レジに進む前に、サラダバーがあり、g単位で購入できるようになっていました。
 食堂内は昼時前の11時40分だったので、まだ混雑する前で「冷やし担々麺」を受け取り容易に座る席を見つけることができた。
  
             
             ※ クラーク食堂内の様子です。やや雑然といった感じも受けます。

 食した「冷やし担々麺」は期待以上に美味しく感じられました。この価格で、この味なら十分に満足です。恐れていた辛さはそれなりに感じられましたが、耐えられる程度の辛さで、冷水を含みながら美味しくいただくことができた。

             
             ※ 私が食した「冷やし担々麺」(453円)です。価格の割には美味しい麺でした。

【北海道大学クラーク食堂 データー】
札幌市北区北8条西7 北大クラーク会館内
電  話   011-726-4012
営業時間   [平 日]11:00~19:00
[土曜日]11:00~14:00
定休日    [日・祝祭日]
駐車場    無(大学の駐車場はあるが基本的に利用できない?)
入店日   ‘18/04/23

オスメスが逆転してしまった昆虫の話 & 札幌桜情報

2018-04-26 18:55:25 | 講演・講義・フォーラム等
 北大農学部の吉沢和徳准教授が「洞窟棲の昆虫で見られる、メスの陰茎とオスの膣の共進化の研究」という論文が注目され、2017年度のイグ・ノーベル賞を受賞したという。その受賞記念講演会で吉澤准教授のお話を聴いた。 

             

 イグ・ノーベル賞とは、「人々を笑わせ、そして考えさせる研究」に対して賞が与えられるということだが、日本はこの分野で大健闘(?)していて10年連続で受賞しているということだ。
 その2017年度の受賞者に吉澤准教授が選ばれたそうで、その受賞記念講演会が4月24日(火)夜、道新ホールで開催され、「オスメス逆転昆虫! ~トリカヘチャタテ~」と題する講演会を聴講した。

 吉澤准教授のお話は、けっしてお笑いを誘うようなものではなく、純粋に科学的なお話で、私にとっては難解を極めた。
 ただ、イグ・ノーベル賞受賞者らしく、自己紹介で「私はチャタテムシ分類の国内研究者では第一人者である」と言ってから「この分野の研究をしているのは、国内では私一人ですから…」と聴衆を笑わせた。

             

 純粋に科学的な研究をされている吉澤准教授の研究論文が何故イグ・ノーベル賞を受賞したのか?そのことを私なりに解釈すると、性という人間にとっては深淵なる世界の話にあって、オスとメスが逆転し、メスがペニス様の交尾器を持っているところが、いかにも「摩訶不思議なものじゃ」的な受け止められ方をしたのが、その理由ではないかと私は解釈した。

 さて、吉澤准教授の話から私が理解できた部分のみをレポすることにするが、このトリカエチャタテは、ブラジルの洞窟に棲む体長2~3mmというとても小さなチャタテムシ属の昆虫だということだ。その体長2~3mmの昆虫を洞窟の中から見つけ出すのも大変であるが、さらにその性器を研究対象とするというのだから、その困難さは想像に難くない。

 メスのペニスは挿入器として機能し、オスと交尾の際にそのペニスをオスの体内に挿入し、オスから精子と栄養物質を受け取るということだ。
 普通の動物や昆虫は交尾の際に、オスがメスを取り合い争いとなるため、オスのさまざまな部位が進化してきた。ところがこのトリカエチャタテの場合は、メスがオスをえり好みするためにペニス様の挿入器が発達・進化したと考えられるそうだ。

 また、「トリカエチャタテ」という和名は、吉澤氏が平安時代の宮中を舞台に、姉弟が性別を入れ替えて暮らす様を描いた「とりかえばや物語」を知っていたことから、「トリカエチャタテ」と命名したというところは、研究者の遊び心が垣間見えた思いだった。

             

 吉澤准教授は、その容貌、服装も一風変わっていて、その点ではイグ・ノーベル賞に相応しいのかな?とも思うが、前述したように研究内容はいたってまじめな内容そのものである。
 吉澤氏は言う。この研究が世の中の何かの役に立つのか?と問われるとたぶん何の役にも立たないだろう、と聴衆を笑わせた。
 しかし、次のようにも言った。吉澤氏の研究室から巣立った教え子が同じような研究をしていたが、その研究内容が今産業界から注目を浴びていると…。つまり、どんなに役立たない研究だと思われていても、何時、何かの機会に世の中の役に立つのか分からないと言いたかったのだろう。

 過去にイグ・ノーベル賞を受賞して、その後本物のノーベル賞を受賞した例が一例あるそうだ。もし仮に吉澤氏の研究が何かに応用され、世の中に役立つようなことになったら、世界で二例目の事態になることもあながち夢ではないのかもしれない…。



🌸札幌桜情報  開花宣言! 

 一昨日、拙ブログで札幌桜情報を発信したが、札幌管区気象台前のヤマザクラが開花したと伝えたが、今日我が家から見たときには、すでに盛りを過ぎたかな?という感じに見えた。午後2時近く傍へ行ってみると、花びらが散った様子はなく、私が盛りが過ぎたと見たのは、どうやら葉の方が成長してきて、それが全体としては花の鮮やかさを消してしまっていることが、私の目にそう映ったようだ。

             

             

 続いて、同じ庭に植栽されている標本木(ソメイヨシノ)のところに近寄ってみると、すでに開花している花びらを何輪も確かめることができた。これは開花宣言が出るな、思いながらカメラに収めて帰宅すると、案の定午後3時過ぎに開花宣言がなされたようだ。これは平年より7日、昨年より2日早い開花宣言だそうだ。

             

             

今夜も劇勝!コンサド―――レ札幌!!

2018-04-25 22:56:19 | スポーツ & スポーツ観戦
 またまた勝ったぞ!北海道コンサドーレ札幌!これで直近6試合負けなしの5勝1分けと絶好調である。しかし、今夜のコンサは必ずしもほめられた試合内容ではなかった。それでも勝ち切れるところに今年のコンサの強さがある!厚別は寒かったが、スタジアムは燃えていた。 

             
             ※ 相変わらずの熱烈応援!私にはこの厚別の光景の方が似合っているように思える。

 今夜(4月25日)は夜の厚別だが、早くから観戦を決めていた。ところが夕方になり小雨が降るというコンデションとなってしまった。それでも私は完全冬仕様で武装して厚別競技場に向かった。

             
             ※ 雨に濡れた厚別競技場のピッチです。

 例によって競技場にて当日発売のシニア券を入手して、正面スタンドのゴール横(ホーム側)に陣取った。そこはコンサの選手が試合前のアップ終了後、そしてハーフタイム時に控室に帰る通路になっているからだ。
 陣取った私は小雨が降っていたので、ずいぶん前に購入したコンサポンチョを久しぶりにかぶってスタンバイした。

             ※ 試合前のアップを終了して控室に戻る選手たちです。人口の光のためどうしてもブレてしまいます。

             
             ※ FWの都倉選手

             
             ※ DFの進藤選手

             
             ※ DFの福森選手
             

             
             ※ MFの兵藤選手

 前半、コンサイレブンは目を疑うような不甲斐ない戦いぶりだった。その様子はマリノスイレブンに弄ばされているかのような戦いぶりで、マリノスにいつ得点が入ってもおかしくないような試合展開だった。内心で私は「どうしてしまったの?コンサは?」とつぶやいていた。
 何度も何度もマリノスの波状攻撃に晒され、かろうじてGKのソンユンの個人プレーに助けられているようだった。
 しかし、それにも限度があった。前半終了間際、ついにマリノスに先制点を許してしまった。

             
             ※ マリノスのコーナーキックで競り合う両軍選手たちです。ボールが流れているが分かりますか?
 
    
             ※ 前半を終了して控室に向かうコンサの選手たちです。( )内は背番号

             
             ※ DFキム ミンテ選手(20)        

             
             ※ MFチャナテップ選手(18)

             
             ※ GKク ソンユン選手(25)

             
             ※ 左から順にDF福森選手(5)、MF深井選手(8)、DF進藤選手(35)、MF三好選手(41)

 小雨降る春の夜は肌寒かったが、試合内容はそれ以上に寒かった…。

 ところが後半が始まると、形勢は変わり、コンサもボールがもてるようになって試合展開は五分、いやそれ以上の形勢になってきた。ミシャからどんなアドバイスがあったのだろうか?
 すると後半早々、札幌のエース都倉がゴール前で得たチャンスを落ち着いて決めてくれた。この得点でスタンドは大盛り上がり!「それいけ!」という雰囲気となった。

             
             ※ 都倉の得点に立ち上がって大喜びするコンササポータたちです。
 
 こうなると、今のコンサは強い。イケイケどんどんの中、コンサの選手から放たれたセンタリングに若手の新藤が豪快にヘディングを決めてくれた。「どうだ!」と言わんばかり新藤の表情が頼もしかった。

             
             ※ 豪快なヘディングを決めた進藤選手に駆け寄る控えの選手たちです。

 後半の後半、再びマリノスの攻勢にさらされたが何とかしのぎ切って、見事に勝利をもぎ取った。
 苦しい試合運びだったが、コンササポーターにとっては堪らない勝ち方だった。

             
             ※ コンサがゴール前で得たフリーキックを名キッカー福森選手が蹴った瞬間です。この時はゴールはなりませんでした。

 家に帰ってから、試合のスタッツを確認したが、やはりボール支配率はコンサ40%に対して、マリノスは60%、シュート数もコンサの12に対してマリノス15と、試合内容では完全にマリノスが支配していた試合だった。それでも勝ってしまうところに、今のコンサの強さがあると思う。

 シーズン前、誰がこんなに躍進するコンサを予想したろう。コンサの野々村社長は「プロサッカーの強さは、球団の資本に比例する」と常々口にしている。札幌は現在J1のチームの中では下位の方である。だからせいぜい頑張って、中位くらいをキープすれば御の字ともいわれていたのだ。

 まあ、シーズンはまだ始まったばかり。これから不調に見舞われる時期もあると思われるが、たとえそうなっても今年のコンサイレブンならきっと持ち直すだけの力を備えていると見たい。
 今年のコンサは面白い!これからもできるかぎりスタジアムに出かけて応援したいと思っている。

小桧山博が語る「ひとりでは生きられない」 & 桜情報

2018-04-24 15:24:06 | 講演・講義・フォーラム等
 北海道が誇る作家の一人、小桧山博は滝上の山奥の炭焼きの息子として極貧の中に育ったという。そのように育った彼がこれまでになった裏には、多くの人たちの助けがあったという。小桧山博の人生観、文学観を聴いた。


             
 
 4月23日(月)午後、道民カレッジが主催する「ほっかいどう学」かでる講座の4月講座が開催され参加した。今月の講師は作家の小桧山博氏「ひとりでは生きられない」と題して講演した。

 小桧山氏は多くの講演をこなされているようで、ノー原稿での講演ようだった。そのため話があちこちへと飛び回り、聴いているほうとしては小桧山氏の真意を推し量るのにとても苦労しながら聴くこととなった。
 そこで氏の話を私なりに解釈したことをレポすることにしたい。

             

 小桧山氏が話の中で多くの時間を割いたのが、氏の母校である苫小牧工業高校の電気科に学んだ時のことだった。
 滝上町(道東の小さな町)育ちの小桧山氏がさまざまな偶然と幸運の結果、故郷から遠く離れた苫小牧の高校に入学した経緯は複雑だが、その経緯は省略したい。
 ともかく大変な経済的な苦労をして高校を卒業したそうだが、その影には多くの級友たちの支援があったそうだ。

 さらに、北海道新聞社の工場(印刷工場?)に就職してからも、上司の配慮により記者職への転属を勧められ記者をしながら文章修行することができたそうだ。
 そして、39歳のときに小説「出刃」で北方文芸賞を受賞し作家生活に入ろうとした時も、当時の社長から北海道新聞在籍のまま、自由に文章を書き綴ることを許され、定年まで北海道新聞社に在籍することができたという。

             

 このように氏は、多くの人との出会いによって、彼の歩む道が切り拓かれてきたことを語った。それは氏がただ幸運だったのではなく、氏の努力が、氏の人柄が幸運を呼び込んだということなのだろう。

 そうした自身の来し方を語りながら、氏が強調したことがもう一つあった。それは日本人の劣化を嘆くことだった。今の日本人の関心事は「金と長生き」のことばかりではないかと指摘した。そのことを指摘する中で、日本人の考えは、「今だけ、金だけ、自分だけ」
であるとの言葉が印象的だった。

 さらには、作家らしく日本人が本を読まなくなったことを嘆いた。親や地域はもっと母語(日本語)を伝え、教えることが必要であると…。その中で、政治家の話す言葉の劣化も激しいと嘆いた。
氏は最後に「言葉を抽象化する作業にでしか脳は発達しない」と指摘した。
「本を読まなくなった日本人」という指摘は、私自身のことを指摘されているようで、大いに反省したい。
 



🌸札幌桜情報             

 我が家から最も近いところでいち早く桜が開花するのは、例年札幌管区気象台の庭に咲く、エゾヤマザクラです。今年も昨日開花したのを確認し、本日(24日)カメラに収めてきました。

             

             

 一方、同じ気象台の庭にあるソメイヨシノの方は、蕾の状態でまだ4~5日かかるかなぁ、といった状況ですが気温によっては前後することも考えられます。

             

探訪 日本銀行旧小樽支店

2018-04-23 16:40:56 | 札幌(圏)探訪
 小樽経済が華やかだった1912(明治45)年、日本銀行本店や東京駅などの設計で知られる辰野金吾の設計によって小樽支店は建築された。その堂々たる佇まいは、支店としての営業を終えた後も歴史的価値を有することから、「金融資料館」として第二の役割を果たしている。過日その金融資料館を訪れた。 

             
             ※ このような歴史的建造物が小樽の街にはよく似合います。
  
 4月21日(土)夕刻、退職組織の小樽市支部の総会が開催され、そこへ来賓として招かれたのだが、少し早めに小樽に向かい、小樽市内を散策してみた。
 散策するとはいっても、何度も訪れたことのある街であるから一般の観光客が散策する運河とか、美術館などは避けたいと思い、まだ訪れたことのなかった「金融資料館」に足を運んだ。

 金融資料館は、前述のように日本銀行小樽支店として2002(平成14)年9月まで営業していたのだが、札幌支店に統合され、その役目を終えて、その後改装され翌2003年5月に「金融資料館」として開館した。

             

 重々しい扉の付いた正面玄関から建物の中に入ると、守衛さんがいて記名までは求められないものの、どこから来たのかなど簡単な事項の記入を求められた後、入館するシステムになっていた。
 自由に観覧することもできたが、15分ほど待つと館内ガイドによるガイドツアーが行われると知って、それに参加することにした。

             
             ※ 最初に案内されたところが「営業場」と呼ばれる窓口です。お客さんは柵の向こう側になります。
 
 このガイドさん(女性の方)がとても有能な方だった。30分間を有効に使って、旧小樽支店のこと、そして現在の日本銀行の役割などについて非常に分かり易く説明してくれた。
 その説明の中で印象に残っていることを順に記していくことにする。

 まず建物であるが、一見石造りのように見えるが、実はレンガを積み上げたもので、その表面にモルタルを塗ることによって石造り風に仕上げられた建物だということで、建築途中の写真を示されて、そのことが確認できた。

 また、建物に使用されているガラスは大戦などの被害に遭わなかったために当時のガラスが残っていて、ガラス面がゆがんでいるのが特色であるが、光が反射するところでその様子が確認できた。

             
             ※ 建築当時のガラスが残っていました。映った光が歪んでいるのが確認できるかと思います。

 さらに、建物のあちらこちらに「日本銀行」の「日」をデザイン化した装飾が施されているということで、それを天井に見ることができた。そして建物の内外にはアイヌの守り神のシマフクロウがデザイン化された装飾が施されていた。

             

             
             ※ この二つのデザインは館内の各所で見ることができました。 

 金融資料館としては、日本銀行の歴史、業務、金融の仕組みについて説明いただいたが、分かり易い説明が印象に残った。
さらには現在国内に流通する日本円の総額が106兆円余りという表示も印象的な光景の一つだった。

                  
                  ※ 現在国内に流通している紙幣の総額が表示されていました。

 最後に、大戦後に日本国内に流通したすべての紙幣が陳列されていたが、それらはほとんど私の記憶の中にあるものだった。それだけ私が歳を重ねてきたということでもある…。

             
             ※ 当時の日本銀行支店の金庫のいかにも頑丈そうな扉です。

 見学を終えたとき、私はガイドさんに「日本銀行本店で聞いた説明より分かり易く、良かったですよ!」と伝えたら、彼女は照れていたようだったが、それは私の本心だった。
 小樽の「金融資料館」を訪れた際は、ぜひガイドツアーに参加することをお勧めしたい。

ワンコインランチ紀行 20 札幌学院大学カフェテリア

2018-04-22 21:30:27 | ワンコインランチ紀行 
 大学の学生食堂巡りの第一弾は、野幌森林公園の観察会を終えた後、森林公園の近くにある札幌学院大学の学生食堂を訪れることにした。さすがに今どきの私学の学生食堂である。おしゃれにカフェテリアと称して、魅力的なメニューが用意されていた。
 
 4月19日(水)の野幌森林公園の観察会「春の花を見つけよう」が12時30分に終わったので、その足で札幌学院大学の学生食堂に寄ってみることにした。
 車を駐車場に入れようとすると、守衛の方にストップされて目的を聞かれた。素直に「学生食堂に行きたい」旨を伝えると、氏名・車両番号などを記したうえで、食堂から証明印をもらってくるように指示された。う~ん、セキュリティがしっかりしてるわい。

             
             ※ 札幌学院大構内の正面に建つG館の6~7階に学生食堂がありました。

 駐車場から大学構内を縦断するように構内の一番奥正面にある8階建てのG館(50周年記念館)を目ざした。学生食堂(カフェテリア)はG館の6・7階にあった。
 学生食堂は6階が「ソレイユ」、7階が「ファランステール」と別の名前になっているが、エスカレーターで繋がれている。それぞれ供されるメニューに違いがあるようだが、どう違うのかはチェックできなかった。ただ、私が6階でお目当ての丼物をオーダーしようとしたら「それは、7階で提供しています」と案内された。

             
             ※ 6階の食堂前に掲示されていたお勧めメニューです。私はここで「豚みそ焼肉丼」にしよう!と決めたのですが…。

 なお、これまでのお役所の食堂を巡るワンコインランチ紀行では、全てのメニューを紹介してきたが、それは食堂前に発券機があったので、それをカメラに収めることによって紹介することができた。しかし、学生食堂の場合は、これまで訪れたところでもカフェテリア方式で発券機が無いため全てのメニューを紹介することは困難になった。

             
             ※ たくさんのメニューが実物模型で展示されていました。

 さて、私がオーダーしようと思ったのは、「今週のおすすめ」と掲示されていた「豚みそ焼肉丼」(372円)だった。ところがそれはお得感があり人気のようで、すでにこの日の分は完売されていた。そこで次善のチョイスとして「チキン竜田丼」(450円)と「豆腐とわかめの味噌汁」(32円)を頼んだ。(学生食堂の特色の一つだろうか、メニューは大・中・小と3段階となっていた。私は中を注文した。)
 調理した「チキン竜田丼」をもってレジのところへ進むと、レジの方が笑顔いっぱいで「いらっしゃいませ!」と迎えてくれた。私は観察会の帰りで、完全な登山仕様の格好の上、周囲とは明らかに年齢の違うおっさん(お爺ちゃん?)だったにも関わらず、たとえ営業用ではあっても明るく迎えてくれたことが嬉しかった。
 レジの記録された時間は12時59分と昼時を過ぎていたこともあり、学生さんたちはまばらな状態だったので、あまり学生さんに近づくことなく空いている席に座った。

             
             ※ 7階の食堂の様子です。明るくて清潔そうな食堂内です。

 「チキン竜田丼」は大きな塊のチキンを竜田揚げしたものが3枚入っていた。味的にはまあまあの味だった。竜田丼はけっこう人気らしく、周りの女子学生も多くがチョイスしていたようだ。
 私は中を注文したといったが、おじさんにはそれでもお腹いっぱいだった。女子学生はみな小のようだった。スポーツをしている男子学生などには大が好まれるのだろう。

             
             ※ 私が食した「チキン竜田丼」です。光の量が足りなく美味しそうに見えませんが、十分美味しかったです。

 札幌学院大学の学生食堂(カフェテリア)は、メディアでも話題になるが、私学の学生食堂らしくおしゃれで、若者に好まれるような空間になっていた。
 学院大の食堂は「大学生協」が運営しているようで、「春のおすすめ」、「新緑のおすすめ」、「九州・沖縄フェア」など営業努力も熱心にされていることがうかがわれた。
 大学構内の奥まったところにある札幌学院大の学生食堂はなかなか入りづらいかもしれないが、興味のある方は覗いてみてはいかがだろうか?

              
              ※ こちらは7階の食堂前に掲示されていたものです。6階のものとは若干違うようです。

【札幌学院大学カフェテリア データー】
江別市文京台11番地 G館6F・7F
電  話   011-386-8111
営業時間   カフェテリアソレイユ(6F)
         〈ランチ〉10:30~15:00 
         〈ディナー〉17:00~19:00
       カフェテリアファランステール(7F)
         〈ランチ〉11:00~13:30
定休日    大学のスケジュールなどで不定休(スケジュール表で確認の要あり)
       ※ カフェテリアソレイユは開店している日が多い。
駐車場    有り
入店日   ‘18/04/19


観察会「春の花を見つけよう」後編

2018-04-21 11:44:11 | 環境 & 自然 & 観察会
 気持ちの良い青空の中で観察会は続けられた。春の使者たちも次々と私たちの前に姿を現した。今回の観察会はいつも以上に楽しく感じた。それは天候もそうだったが、何よりガイドの方の豊富な知識とユーモアのある話しぶりが楽しさを倍増してくれた。 

 ※ 本日は午後から夜にかけて会合があるため、私にしては珍しく午前に投稿することにします。

             
             ※ 観察会での私たちのグループです。足元には緑が広がりますが、高い木々にはまだ新緑が見られません。

 私たちは野幌森林公園のユズリハコースに足を踏み入れていった。
 コースの両側には小さな流れが続いていたが、するとまだ小さいものの春の使者の代表格、白い清楚な姿が印象的なミズバショウが姿を現した。まだまだ最盛期とはいえないが、そこここに小さな姿を現してくれた。
 ミズバショウは一つの花に雄花(雄蕊)と雌花(雌蕊)が同居する同性花だそうだ。その受粉は複雑なのでここでは省略する。

             

             

             
             ※ このショットが最もミズバショウの良さを写しているでしょうか?

 ミズバショウの近くには、似たような形をし、僧侶が座禅を組む姿に似ていることからザゼンソウと呼ばれる濃紫色の花があった。昨年の観察会で初めて知った花だが、花の中は25℃にも上昇し、虫たちを呼び込んで受粉を促すそうである。このザゼンソウもユズリハコースではあちこちで見られた。

             

             

 そして、これも雪が消えた後に、春を告げる花(スプリング・エフェメラル)の代表格であるフクジュソウがあちこちに散見された。フクジュソウはその花の早いことから元日草とも呼ばれているそうだ。

             

             

             

 続いて目立ったのが、まだ葉が伸び切らない小さなエンレイソウである。よく見ると流れの脇にたくさんの小さな紫色の花を付けたエンレイソウを見ることができた。あと1~2週間もすると見ごろになると思われた。なお、白い花を付けるミヤマエンレイソウやオオバナエンレイソウはまだ見かけることはできなかった。

             

             

 その他もいろいろな花や野草を紹介されたが、写真に収めたのは以下の二つである。一つはあの猛毒を持つエゾノトリカブトである。
 そしてもう一つは黄色の花を付けたナニワズである。

             
             ※ こちらは猛毒を持つエゾノトリカブトです。

             
             ※ こちらは小さな黄色い花を付けたナニワズです。

 コースも最後の方になって、コースの脇の流れがちょっと大きくなっているところがあった。そこには、エゾサンショウウオとエゾアカガエルの卵が手の届くところにあった。

             
             ※ 大きな卵はエゾサンショウウオの卵です。

             
             ※ すぐ近くにエゾアカガエルの卵もありました。

 こうして春の一日を野幌森林公園の植物を見ながら散歩したのだが、今回の観察会はいつもにもまして楽しかった。
 その要因の一つはガイドの存在である。私たちに付いてくれたガイドは、北海道ボランティアレンジャーのお一人である道場優さんという方だった。ベテランといってよい年齢の方だったが、ユーモアがあり、知識も豊富で、私たちを終始笑わせながら案内してくれた。
 道場さんは花や野草のことはもちろん、野鳥に詳しい方であった。鳴き声が聞こえると瞬時に鳥の名を特定してくれ、さらには鳥の写真も持参して説明してくれた。

                  
                  ※ 私たちのグループのガイドを務めてくれた道場優さんです。

 こうした観察会においてガイドの存在は絶対である。今回のような観察会のガイドはボランティアで行ってくれているのだから贅沢は言えない。これまでも誰もが一生懸命に取り組んでくれていた。ただ、今回のように自分と波長が合っていると思えたときは、ことのほか楽しく思えるのである。
 天候も良く、楽しい一日だったが、久しぶりのアウトドアでの活動とあって、観察会を終えた後には疲労感を覚えたのも事実だった…。