長く単調なプロローグの向こうに想像していたよりは大きな洞窟と、予想よりはやや小ぶりな滝があった。気温が上がった本日、洞窟内はとても涼しくマイナスイオンに満ちていた。私はしばしこの心地良い空間に佇んだ。
先日(9月4日)、穴滝を目ざしたものの周辺を彷徨するばかりで、肝心の「穴滝」には辿り着けなかったという失態を演じてしまった。
そこで本日、そのリベンジを果たそうと再び小樽に向かった。本日の最高気温は26.5℃とかなり気温が高いコンディションだった。
※ 「穴滝」に向かう起点となる「天神浄水場」の建物です。
本日も私はまた出遅れてしまい、天神浄水場の奥の車止めゲートのところをスタートしたのは12時15分だった。そのゲートのところに掲げられていた案内板によると「穴滝」までは3kmと出ていた。
※ 「天神浄水場」より林道を1.5kmほど進むとゲート(前方)があって、先行車が1台駐車していました。
※ 林道に設けられた車止めゲートです。左の立木に「穴滝まで3キロ」の表示があります。
ここから長い長いプロローグが始まった。(ということは長い長いエピローグも待っているということなのだが…)林道歩きである。林道は大きめの砂利が敷かれていて、とても歩きにくい。その上けっして急ではないが、緩い上りがずーっと続いていた。気温が高かったこともあり、歩き始めて間もなく汗まみれになってのトレッキングとなった。途中で「穴滝」から帰りの男女(夫妻?)に出会った。伺うと、他にはトレッキングしている者はいないという。山オヤジ(ヒグマ)が気になったが、鈴を付けて携帯ラジオの音量を高くすることで用心して「穴滝」を目ざした。
※ 写真のような単調な林道歩きが延々2.5キロも続きました。
林道歩きをすること45分、ようやく右手に「穴滝まで500m」の分岐の表示が見えた。結局、単調な林道歩きは2.5kmだったことになる。
※ 左は林道の続き、右の細道が「穴滝」への道です。前方に「穴滝まで500m」の案内表示が見えます。
林道を外れると急に道は細くなり、あまり整備が行き届いていない登山路のような様相を呈していた。中には雑草が覆いかぶさっているようなところもある。雨の後や、朝露に雑草が濡れている時は下半身はかなり濡れそうである。また、「穴滝」から流れてくる水の流れのために何回も渡渉を繰り返さねばならなかった。
※ 道が急に細くなりました。
※ どこが道か分かりますか?雨後や朝露では下半身は早々に濡れそうです。
※ こうした流れを何度も越えて「穴滝」へ向かいます。
※ 中にはこうした泥道もなんどか現れました。
分岐から山道を歩くこと15分。前方に大きな岩が見えてきた。さらに進むと大きな洞窟が現れた。想像していたよりははるかに大きな洞窟だった。あるガイド本によると幅30m以上、奥行き10m以上、高さ5m以上だという。
※ ようやく前方に洞窟らしきものが見えてきました。
※ 目的地の洞窟の入口です。
※ 洞窟内はうまく撮れませんでした。
「はて、滝はどこだろうか?」と洞窟の奥へ進むと、その先に滝があった。こちらは予想していたよりはやや小さな滝である。滝の高さは5mくらいだそうだが、これが紛れもない「穴滝」である。予想より小さいということは、現在が渇水期にあることとも関係しているようだ。
※ 洞窟の一方の端に滝が見えました!目的の「穴滝」です!
※ 寄って
※ 寄って
※ 裏へ廻って
私は付近の岩に腰を下ろし、しばし滝を眺めていた。すると、洞窟内のどこからかそよ風と滝の飛沫が私の頬を撫でてくれ、非常に気持ちが良かった。まさにマイナスイオンたっぷりである。誰もいない洞窟内で私はしばしマイナスイオンを楽しんだ。
簡単に近づかせてくれなかった「穴滝」であるが、苦労しただけ価値が倍増した小樽市の「穴滝」だった。