田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

リベンジ!小樽市・穴滝

2021-09-11 20:06:11 | フットパスウォーク & トレッキング

 長く単調なプロローグの向こうに想像していたよりは大きな洞窟と、予想よりはやや小ぶりな滝があった。気温が上がった本日、洞窟内はとても涼しくマイナスイオンに満ちていた。私はしばしこの心地良い空間に佇んだ。

 先日(9月4日)、穴滝を目ざしたものの周辺を彷徨するばかりで、肝心の「穴滝」には辿り着けなかったという失態を演じてしまった。

 そこで本日、そのリベンジを果たそうと再び小樽に向かった。本日の最高気温は26.5℃とかなり気温が高いコンディションだった。

   

※ 「穴滝」に向かう起点となる「天神浄水場」の建物です。

 本日も私はまた出遅れてしまい、天神浄水場の奥の車止めゲートのところをスタートしたのは12時15分だった。そのゲートのところに掲げられていた案内板によると「穴滝」までは3kmと出ていた。

   

※ 「天神浄水場」より林道を1.5kmほど進むとゲート(前方)があって、先行車が1台駐車していました。

   

※ 林道に設けられた車止めゲートです。左の立木に「穴滝まで3キロ」の表示があります。

 ここから長い長いプロローグが始まった。(ということは長い長いエピローグも待っているということなのだが…)林道歩きである。林道は大きめの砂利が敷かれていて、とても歩きにくい。その上けっして急ではないが、緩い上りがずーっと続いていた。気温が高かったこともあり、歩き始めて間もなく汗まみれになってのトレッキングとなった。途中で「穴滝」から帰りの男女(夫妻?)に出会った。伺うと、他にはトレッキングしている者はいないという。山オヤジ(ヒグマ)が気になったが、鈴を付けて携帯ラジオの音量を高くすることで用心して「穴滝」を目ざした。

   

※ 写真のような単調な林道歩きが延々2.5キロも続きました。

   

 林道歩きをすること45分、ようやく右手に「穴滝まで500m」の分岐の表示が見えた。結局、単調な林道歩きは2.5kmだったことになる。

   

※ 左は林道の続き、右の細道が「穴滝」への道です。前方に「穴滝まで500m」の案内表示が見えます。

 林道を外れると急に道は細くなり、あまり整備が行き届いていない登山路のような様相を呈していた。中には雑草が覆いかぶさっているようなところもある。雨の後や、朝露に雑草が濡れている時は下半身はかなり濡れそうである。また、「穴滝」から流れてくる水の流れのために何回も渡渉を繰り返さねばならなかった。

   

※ 道が急に細くなりました。

   

※ どこが道か分かりますか?雨後や朝露では下半身は早々に濡れそうです。

   

※ こうした流れを何度も越えて「穴滝」へ向かいます。

   

※ 中にはこうした泥道もなんどか現れました。

 分岐から山道を歩くこと15分。前方に大きな岩が見えてきた。さらに進むと大きな洞窟が現れた。想像していたよりははるかに大きな洞窟だった。あるガイド本によると幅30m以上、奥行き10m以上、高さ5m以上だという。

   

※ ようやく前方に洞窟らしきものが見えてきました。

   

※ 目的地の洞窟の入口です。

   

※ 洞窟内はうまく撮れませんでした。

 「はて、滝はどこだろうか?」と洞窟の奥へ進むと、その先に滝があった。こちらは予想していたよりはやや小さな滝である。滝の高さは5mくらいだそうだが、これが紛れもない「穴滝」である。予想より小さいということは、現在が渇水期にあることとも関係しているようだ。

   

※ 洞窟の一方の端に滝が見えました!目的の「穴滝」です!

   

※ 寄って

   

※ 寄って

   

※ 裏へ廻って

 私は付近の岩に腰を下ろし、しばし滝を眺めていた。すると、洞窟内のどこからかそよ風と滝の飛沫が私の頬を撫でてくれ、非常に気持ちが良かった。まさにマイナスイオンたっぷりである。誰もいない洞窟内で私はしばしマイナスイオンを楽しんだ。

 簡単に近づかせてくれなかった「穴滝」であるが、苦労しただけ価値が倍増した小樽市の「穴滝」だった。                                                             

 


小樽市・穴滝 山中彷徨編

2021-09-05 16:31:16 | フットパスウォーク & トレッキング

 何故私は「穴滝」を見つけることができなかったのか?振り返ってみると、さまざまな原因が重なっての失敗だった。失敗の原因を反省し、近いうちに是非ともリベンジを果たしたいと思っている。

 昨日、私は少し出遅れてしまったのだが自宅から約1時間かけて12時20分、小樽市の「穴滝」の入口にあたる天神浄水場のところに着いた。ここから「穴滝」までは4.5キロと出ていた。浄水場のところから林道(車道)は続いていたが、ガイドブックでは道が細くなり、道端の雑草が車を叩くので「歩いたほうが良い」というアドバイスに従い浄水場のところから林道ウォークを開始した。

   

※ 天神浄水場横の穴滝へのスタート地点です。「穴滝」まで4.5kmと出ています。

 しかし林道は多少細くなったものの、車が走るのには支障がないと思えた。どうしようか迷いながら入口からおよそ1キロ進んだところで、帰りのことも考え戻って車で向かうことにした。ここで無駄に往復約2キロ無駄をしてしまった。これがこの後の失敗の始まりだった…。

   

※ このような林道なら車が十分に走れます。   

 浄水場の入口から車を駆って進むと、やがて林道に車止めが現れ、車はここまでだった。そこに出ていた表示では「穴滝まで3キロ」とあった。車で1.5キロ進んだことになる。

   

※ 林道の車止めのところに案内板があり、ここから「穴滝」まで3.0kmと出ています。

 ここからはいよいよ林道ウォークの開始である。矢印は林道の延長方向を示していたので、その矢印の方向に私は進むことにした。林道はそこからぐいぐいと斜度を上げていった。そのとき、林道わきの眼下に流れが見え、そこに橋が見えて林道も整備されているようだった。この眼下に見えた林道が私を迷わせた。私が歩いていた林道はその後もどんどん高度を上げて、流れから遠ざかっていく。滝は流れの先にあるはずだ。それから5~600m進んだろうか?私は流れの脇の林道を進むことを決心し、スタートしたところまで戻った。

   

※ 私は勝手な思い込みで、こんな道なき藪を超えて違う林道に出たのでした。(下りたところから撮ったものです)

 そうして、道の無いところを藪漕ぎしながら崖下に降りた。「こちらこそ滝に通じているはずだ!」と確信し、流れを脇に見ながら進んだ。何度か分岐したところがあったが、メインと思われる道を進んだ。40分以上歩いたから2km 以上は進んだと思う。そろそろ「穴滝」への案内が現れるのではないか?と思っていたところ、前方に小さな小屋が出現し、林道はそこで終わっていた。小屋のところまで近づいてみると、小屋の壁には「小樽市水道 松倉水路トンネル 第4接合井」と出ていた。とうやら私は「穴滝」とは別の水系を上っていたようだ。がっくりときた。無念の気持ちを抱きながら来た道を引き返した。

   

※ 行きついた先は、林道が無くなり小さな小屋が建っているだけでした。

 この日は車まで戻って帰宅しようと思っていた。約40分かけて車のところまで戻った時に、なんと私の車の隣に2台の車が駐車しているではないか! ということは、私が出会わなかったのだから、この車の人たちは私が最初に目ざした林道を上がって「穴滝」を目指したんだ!と考えた。時間は2時半を回っていたが、こうなると勇気が湧いてきて、疲れているが「もう一度穴滝を目指そう!」と奮い立った。できれば彼らの帰路と遭遇し、情報を得たいとも思った。今度は迷わずにぐいぐいと坂道の林道を上がり続けた。坂道と格闘することやはり30~40分。頼りとする先行した方とは出会わない。そうしているうちに、進行方向の左側にきちんと笹が刈り取られた小道が延びていた。少し前方には柱が2本立っていてゲートのようにも見える。「ここが穴滝への入り口か?」と考えた。しかし、案内がないのがおかしい?100mほど進んでみると、急に崖のようなところを下りるように道が続いていた。かなり疲労が蓄積している上、確信が持てないで先へ進んでみて違っていた時のダメージが大きすぎることを悟った。私はここでまた、本日中の穴滝行きを諦めた。時計はすでに3時近くを指していた。

   

※ 穴滝を目指して林道の激しい上りが続きました。

   

※ 林道脇にこのような小道が出現し、ゲートのようなものも目に入りました。しかし、違った…。

 再び傷心の復路ウォークである。30分かけて車が駐車しているところに戻った。そして帰り支度を急いだ。物語はこれで終わりではなかった。

 私が帰宅しようとしてエンジンをかけた時だった。一人の男性が林道の上から下りてきた。私は情報を得ようと彼に駆け寄り、そして聞いた。「穴滝へ行ってきたんですか?」と…。すると「そうだ」との答えだった。彼は件の車の人とは違う人だった。彼に話を聞くと、穴滝への入口は、どうやら私が到達した分岐のところよりさらに先にあるとのことだった。そこにはしっかり案内板も出ていると…。これで私自身が独りで問題を難しくしていた問題を解ける糸口を見いだすことができた。なんと遠い回り道だったことか…。私は次回のリベンジを期して帰路についたのだった。

 結局、私はスマホの歩数計を確認すると12キロあまりも小樽市の山中を彷徨い歩いていたことになるという情けないレポをこれにて終了としたい。

小樽市山中の秋の花たち

 ※ 秋の山野草は少ないのですが、なぜか紫色の花が目立ちますね。

   

   

※ オオウバユリの花が大きな種子を付けていました。

   


小樽市・穴滝 発見できず

2021-09-04 18:28:49 | フットパスウォーク & トレッキング

 小樽市の山奥に潜むように巨大な穴があり、その奥に隠れ滝があるという。私は今日、その滝を目ざしたのだが、山中を歩き回るだけでとうとう発見できずに敗退した。その因はひとえに私のリサーチ不足だったのだが…。

 一昨日の藻岩山登山の筋肉痛が癒えてはいなかったのだが、登山とは違い林道トレッキングが主だとのガイドブックの記事を信じ、リハビリを兼ねて小樽市の近郊にあるという「穴滝」を目指した。

   

※ この手前に車を停め、穴滝を目ざしたのだが…。

 私は事前にガイドブックや、ネットで情報を収集したうえで向かったつもりだったが、どこかに「そう難しいコースではない」という思いがあって、真剣に情報にあたっていなかったきらいがあった。

   

※ 「滝発見!」と思いきや、今考えるとまったく別水系の滝だったようだ。

 そのため、車を降りてから右往左往してしまうことになった。リハビリどころか、あちらこちらと歩き回ることになり疲労困憊になって帰宅した。そのことの一部始終をレポする気力が今はない。明日、改めて今回の山中での彷徨の様子をレポすることにしたい。

   

※ 川沿いの林道を詰めていったら写真のような小屋で行き止まりとなった。小屋には「小樽市水道 松倉水路トンネル 第4接合井」と記されていた。

 う~ん。無念の思いがより一層私の身体を重く包んでいる…。


手稲市民の森トレッキング

2021-05-31 18:13:42 | フットパスウォーク & トレッキング

 やはり私には海より山が合っているようだ。僅かな時間であったが、フィトンチッドに包まれて森を歩く幸せを感じてきた。「手稲市民の森」は平坦な道が少なく、山あり谷ありのアップダウンに富んだ魅力的なトレッキングコースだった。

   

   ※ やや緑色が濃くなった森の中はフィトンチッドに溢れていました。

   

   ※ シラカバの木肌が緑色の中で鮮やかに映えていました。

     

  ※ 「手稲市民の森」のマップです。黒い⇒のところから入り、外周を一周しました。   

 本日、昼頃になって急に思い立って「手稲市民の森」に行くことにした。振り返ってみると一週間以上も野山から離れていたことで、私の内なる声が山へ向かわせたようだ。

 車で約30分走ると、二つある入口の奥の方の入口に着いた。こちらには車が4~5台停めることができる駐車帯があるのだ。今日は平日ということもあり1台も駐車していなかった。

   

   ※ 入口のところに4~5台停められる駐車帯があります。

 早速森の中へ入った。すると、つい2~3日前に散策路の除草をされたばかりかのように刈り取られた雑草が散策路に横たわっていた。

   

   ※ 写真のようについ数日前に散策路の雑草の除去作業が行われたようでした。

 森の散策路はいきなりのアップダウンである。谷川を跨いだかと思うと、尾根に向かっての上りである。そうしたことを何度繰り返したことだろう?登山のように長い上りばかりでなく、適度に下りも織り交ざるところが体力に衰えを自覚するようになった私には好都合である。札幌市内には6つの市民の森があるが、その中でも「手稲市民の森」は最もアップダウンに富んだ市民の森と言って良いようだ。

   

   ※ 谷から尾根に向かっての上がり勾配の散策路です。  

   

   ※  このような小さな流れを何度も何度も渡りながら進みました。

   

   ※ 下り勾配の先には上り勾配の坂が待っています。

 山野草の方は、春の花の季節が終わってしまったようで目に付くのは、クルマバソウやマイヅルソウの白い小さな花たちだけだった。他にも小さな花を目にしたが、残念ながらその花の名は私には分からなかった。散策路の中で唯一黄色い花を付けた山野草も目に入ったが、そちらも花の名は分からない。もっと勉強せねば…。

   

   ※ クルマバソウは現在が花の盛りかと思われます。                     

   

   ※ クルマバソウの大写しです。

   

   ※ 「手稲市民の森」では、マイヅルソウは意外に少なかったようです。

   

   ※ マムシグサが鎌首を持ち上げています。

 

   ※ ここからは私が分からない山野草が3種です。

   

   

   

 時間にして約1時間30分、距離およそ4.5km。やや物足りなさもあるが、今の私には適度な運動量なのかもしれない。

   

   ※ 足に優しい散策路は、歩いていてもとても心地よく感じます。

 時おり陽光が森の中に注がれる中、溢れるほどのフィトンチッドに包まれて森の中を歩くことは、私にとって何よりのビタミン剤である。さあて、次はどこに向かおうか?

   

   ※ 市民の森はこのような案内板が充実しているので安心して歩けます。

   

   ※ このような注意書きも嬉しいですね。


西岡山中トレッキング(西岡~中央峠)

2021-05-23 16:29:15 | フットパスウォーク & トレッキング

 ところによって植生がこれほど違うものか、ということを教えられた思いだった。西岡山中では、これまでのフィールドで目にした山野草をほとんど目にすることができなかった。しかし、トレッキングルートとしては魅力的なルートだった。

  

  ※ この日のルートマップです。矢印のように歩きました。

 昨日(22日)、「盤渓市民の森」で雨に濡れたサンカヨウの透明な花びらを見た後、その足で「西岡公園」に向かった。「西岡公園」の背後に広がる札幌市の自然歩道「西岡~真栄・有明ルート(白旗山)」は、自然歩道が縦横に走っているルートである。私はこの冬、スノーシューで一部ルートを歩いてみようとしたが、はっきりルートがつかめず途中で断念した経緯があった。

 私は今回、西岡公園の一部ルートが通行禁止となっていたこともあり、ルート途中である「羊ヶ丘カントリークラブ」のクラブハウスの近くからルートに入った。このルートは人気があるようで駐車場には先行者の車が7~8台駐車していた。

   

   ※ スタート地点となった向こうに羊ヶ丘カントリークラブのクラブハウスが見えます。

   

   ※ 帰るときの駐車場の様子です。朝にはもっとたくさんの車が駐車していました。

   

   ※ 自然歩道の入り口です。

 早速準備を整えスタートしたのだが、スタートした地点がけっこう標高が高かったのだろうか?近くを流れる山部川に向かって、まずはどんどんと降りていくルートだった。冬に歩いた記憶のあるルートだった。冬の時に私は山部川を渡る橋を見つけることができなかったのだ。ルートは山部川の川辺まで降り、川岸を辿るけっこうワイルドなルートへと変わっていった。スタート地点から下り続けること30分。山部川に架かる小さな木製の橋が目に入った。(この橋が一時は台風の大雨で流され、ルートが閉鎖したことがあったらしい)橋を渡って間もなく、第一の目的地だった「山部川分岐」に到達した。

   

   ※ 自然歩道に入って直後の歩道の様子です。

   

   ※ この日は曇り空のため光が足りないこともあり、やや濃い緑色の森の中です。

    

   ※ 冬にも目にした今や使われなくなった山部川に架かる古い橋です。  

   

   ※ 自然歩道は川岸の右側を下方に向かって伸びていました。

   

   ※ 自然歩道の路上に白い花びらがたくさん散り落ちていました。

   

   ※ 頭上を仰ぐと、オオカメノキの白い花びらが散っていることが分かりました。

   

   ※ 山部川に架かる木橋です。これだと大雨では流されそうです。   

 「分岐」と称するだけあって、道は四方に分かれていた。そこに標識があり、目ざす「中央峠」方面は二方向に案内があり、一方には「遠回り」と表示されていた。当然私は「遠回り」を回避するルートを選択した。私の選択したルートは通常の林道より広い、車が楽に交差できるくらいの広さがあり、「自然歩道」の名が相応しいとは思えない車の通行が容易なほど整備されたルートだった。やや上がり勾配のルートを淡々と歩き続けた。ここまで来て、あることに気づいた。道端に生えている山野草の種類がこれまでのフィールドと明らかに違うのだ。他では目立つニリンソウやクルマバソウなどは全く目にすることがなかった。ところどころでヒトリシズカが目に入ったくらいである。主として目にするのは、シダの類とフキばかりである。この植生の違いは何だろうか?

   

   ※ 「山部川分岐点」の標識です。トイレも設置されていました。

   

   ※ 山部川分岐から伸びていた広く立派な林道です。      

   

   ※ 道端で目立ったのは、シダ類と…。

   

   ※ フキのたぐいが目立ちました。

   

   ※ ヒトリシズカもところどころに…。

 途中で2ヵ所ほどマップにはない分岐で進む方向に迷ったが、主要道路と思われる方を選択することによって、スタートから1時間20分後に、目的地としていた「中央峠」に到達した。

   

   ※ 「中央峠」の標識です。

 ここから先、およそ1キロ先にある「白旗山」を目指す選択もあったが、この日は午後から雨の予報もあったので、楽しみは先にとっておくことにして「中央峠」から折り返すことにした。

   

   ※ ルート上にはこのような標識が整備されていました。

 「中央峠」に到達した時、そこから「山部川分岐」に向かって「自然歩道」が延びていることが分かった。「中央峠」に向かってきたルートが味気なかったので、私は迷いなく帰路にこのルートを選んだ。(このルートが「遠回り」のルートだったようだ)選択は間違っていなかった。ルートは野趣に富み、砂利道とは違い腐葉土でふかふかした道を楽しんだ。途中、山オヤジさんが通った形跡もあったが、鈴と携帯ラジオで警戒しながら山歩きを楽しんだ。

   

   ※ 「中央峠」から「山部川分岐」に向かっての自然歩道の様子です。

   

   ※ ルート上には土を掘り返したようなところが目立ちました。クマさんが土中の生き物を探したのでしょうか??

   

   ※ こちらはクマさんの糞ですね。くわばら、くわばら…。

 「山部川分岐」からは来たルートを辿り、スタート地点に戻った。

◇この日歩いた距離 13.9km     歩数 22,347歩   上がった階段 62階

                                                                                                           

 

 

 


石狩浜「はまなすの丘公園」トレッキング

2021-05-18 18:31:18 | フットパスウォーク & トレッキング

 転んでもただでは起きない田舎オヤジである。焚き火を楽しんだだけでそのまま帰るはずがない。焚き火を楽しんだ海岸から、石狩川の河口と日本海に挟まれた「石狩浜」に移動して海浜トレッキングを楽しんだ。

 昨日とは違い、今日は朝から久しぶりの快晴に恵まれた。おまけに風もない。昨日は勢いよく回っていた風力発電の風車もほとんどが風がないため止まった状態だった。絶好のトレッキング日和である。

 私は早々に石狩浜の「はまなすの丘公園」に移動した。トレッキングのスタート地点は石狩浜の中間地点にある「はまなすの丘公園ビジターセンター」だ。そこから浜の先端に向かって途中までだが木道が伸びているのだ。しかし、ビジターセンターは北海道の非常事態宣言を受け、閉鎖されていた。海浜植物の花の名を記した資料を入手したかったのだが残念!徒手空拳でのトレッキングとなった。

   

   ※ 「はまなすの丘公園ビジターセンター」の建物です。閉鎖中でした。

        

        ※ その閉鎖を伝える表示です。

   

   ※ ビジターセンターのすぐ横に立つ「石狩灯台」です。

   

   ※ 公園内はこのような木道が伸びていました。

 ところが!公園内の木道の傍には海浜植物の名前を記したプレートが添えられていた。これは私のような初心者には嬉しい措置である。私はプレートと共に写真を撮りながら歩を進めた。ところが、ところが!海浜植物の花の季節はプレートの説明では6月以降のようだった。残念!わずかに花を付けていたのは、「はまはたざお」という白い花と、「いそすみれ」の紫の花だけだった。

《はまなすの丘公園の植物たち》

   ※の名の後ろの( )内は開花期を表しています。(5/中とは、5月中旬を表します)

   

   ※ はまはたざ(5/中~6/上)

   

   ※ いそすみれ(5月)

   

   ※ はまにんにく(6/上~7/上)

   

   ※ えぞかわらまつば(6/上~7/中)

   

   ※ はまえんどう(5/中~6/下 9/中~10/上)   

   

   ※ はまぼうふう(7月)

 それでもトレッキング自体は気持ち良く続いた。木道が終わり、さらにその先に砂利道が突端に向かって続いていた。この突端の位置は絶えず変わっているらしい。以前、石狩市の市民カレッジを受講し、講師の方が毎年その動きを観察し記録しているものを拝見したことがある。石狩川の流れ、日本海の海の動きによって、年々その位置が動いているそうだ。

   

   ※ 石狩川河口付近の流れです。

   

   ※ 石狩川(手前)の流れが日本海(前方)に注ぐ河口です。

 本日、私は以前もそうしたように突端に立って、スマホのナビで自らの位置を確認しようとした。ところが、私の位置を示すナビは突端ではなく突端からかなり内側に入ったところを指していた。以前の時は、はっきりと突端を示していたのだが…。あるいはスマホの地図を作成した時から日が経ち、突端(砂嘴)が伸びたのかもしれない??

         

    ※ スマホの現在地が砂嘴の突端を示していません。(青い印)

 石狩浜に立つ「石狩灯台」は、建てられたときは砂嘴の突端にあったのだが、その後砂嘴が伸びて、今や1キロ近くも内部に立っている。(灯台が建てられたのが1892年ということだから、100数十年の間に砂嘴がそれだけ伸びたということである)たから今もなお砂嘴は伸び続けていると云えるようだ。

 突端を通過し、同じところを引き返してもつまらないと考え、海岸線を歩いて「はまなすの丘公園ビジターセンター」の駐車場に帰ってきた。

   

   ※ 海岸はご覧のように漂流物がびっしりです。

   

   ※ 公園内でキタキツネに遭遇しました。

 わずかな時間のトレッキングだったが、気持ちよく晴れ上がった空の下、花は少なかったがそれなりに楽しいトレッキングだった。

 

《おまけの映像です》

 昨夜の夕景が素晴らしかったので、2枚ほど載せることにしました。

   

   


野幌森林公園トレッキング & シラネアオイの怪

2021-05-14 20:03:05 | フットパスウォーク & トレッキング

 野幌森林公園の観察会が中止になったことを受けて、独り観察会に出かけた。そして今季初のシラネアオイ、オオバナノエンレイソウ、エゾノユズリハなどの花を確かめることができ、成果は上々だった。ただ、シラネアオイの花はわずか一輪のみを確認しただけだった。これは謎があるかも??

    

    ※ シラカバの林の新緑が眩しいくらいに見えました。

 いよいよ北海道にも緊急事態宣言が発出されることになってしまった。いよいよ気持ちは萎縮してしまう。それではならじと、気持ちを奮い立たせて「野幌森林公園」へと向かった。「野幌森林公園」は、「西野市民の森」や「盤渓市民の森」と違いそれなりに散策する人に出会う公園である。そこでコロナ対策として私は次のように対処した。マスクを一応付けて、誰とも出会わないときは顎のところに下ろして呼吸を楽にする。そうして散策する人が前方から来た場合にはマスクをきちんと装着して交差する、というように対処した。すると同じように考える人がいて、お互いに直前でマスクをきちんと装着して交差することが2~3度あった。

         

      ※ 本日歩いたところを黒い矢印で表しました。

 さて、今日出会った山野草の中で、印象的なことにスポットライトを当てるようにしてレポしたい。

シラネアオイの怪

 今日の私は、いつもの大沢口ではなく、大沢口とは真逆の公園の南端にあたる「トド山口」から公園に入った。公園の入口から登満別線に入った直後、あのシラネアオイの薄紫の花に出会ったのだ。私は小躍りしながらカメラに収めた。「今日はこの花に何度か出会えるんだ」と…。ところが、それから行けども、行けどもシラネアオイに出会わないのだ。あるいは散策路ではなく、森の奥深いところに咲いているのかもしれないのだが…。しかし、私は今日公園内を13キロも歩いたのに、シラネアオイに出会ったのは後にも先にもこの一度だけだった。これは不思議というより怪ではないのか!? 

 ここで思い出したことがあった。数年前の観察会でのことである。そのときは大沢口から森に入ったのだが、その際にも一輪のシラネアオイの花と出会った。その観察会の説明役だった北海道ボランティア・レンジャーの方のお話が忘れられない。レンジャーの方はこう言った。「シラネアオイは野幌森林公園内には自生しておりません。残念なことですが、このシラネアオイは誰かがどこかから持ってきて移植したものでしょう」と…。

 レンジャーの方の言は信ずるに足るものだと思われる。だとしたら、今日私が目撃したシラネアオイも誰かが移植したものなのだろうか?真実はいかに!? 

   

   ※ わずか一輪だけ咲いていたシラネアオイです。果たして真実は?   

   

 

ヒトリシズカに咲いていないんだけど… 

 ヒトリシズカとは、そのネーミングといい、花の様子といい、楚々としてどこか悲しげな印象を与える花である。ところが!である。花の咲いている様子を見ると、ヒトリシズカに咲いている花はどこにも見当たらない。ヒトリシズカにどころか、たくさんの花が固まってニギニギしく咲いているのである。これはどうしたことか!?イメージが壊れてしまうではないか。もっとも、命名の由来は花の様子から、源義経に愛され哀しい運命に生きた静御前にちなんで名付けられたそうなので、花がどのように咲いていようとそのことは問題ではないのかもしれない…。

   

   ※ ヒトリシズカはこのように賑々しく咲いている場合が多いですね。

   

   

   ※ 少し成長し過ぎても伸び切ってしまったヒトリシズカの花です。

 

えっ?サンリンソウでもニリンソウ?

 今日の森林公園内でもニリンソウは最も賑やかだった。ところによってはニリンソウの白い花が散策路の両脇を固め、まるで回廊のような形で50mくらい続いていたところもあった。そのニリンソウであるが、一本の茎から二輪の花が咲くところからニリンソウと命名されたと聞いている。ところが今日、子細に見てみると三輪の花を付けているものもあった。まあ、突然変異種なのだろうと思われるのですが…。

   

   ※ ニリンソウは「野幌森林公園」内でも目立つほどに咲き誇っていました。

   

   ※ このような回廊がおよそ50mも続きました。

   

   ※ 普通は一本の茎から二輪の花なのですが…。   

   

   ※ なぁ~んと、この茎からは三輪の花が咲いています。

 とつまらぬことを並べ立てましたが、この時期の園内はニリンソウ、ヒトリシズカ、タチツボスミレの三種が華やかさを競っていたようです。最もその勢いにもやや陰りが見えるかな?という感じで、この後一週間もすると、クルマバソウやマイヅルソウの小さな白い花が目立ってくるものと思われます。

   

   ※ タチツボスミレ(ヤマスミレ)も公園内では目立つ花でした。

   

   

   ※ これから白い小さな花を付けるであろうマイヅルソウです。とても繁茂しています。

   

   ※ こちらのクルマバソウもこれからの花です。

 今日のトレッキングでの成果は、シラネアオイを除いて、オオバナノエンレイソウ、エゾノユズリハ、シャクの花を見られたこと。またマムシグサを確認できたことなどが成果だと振り返っています。 

   

   ※ オオバナノエンレイソウは白い清楚な色が森の中で映えています。

   

   ※ 私にとっては今季初めて対面したオオバナノエンレイソウでした。

   

   ※ 艶のある葉が特徴的なエゾノユズリハです。

    

   ※ 珍しくエゾノユズリハの花を見ることができました。

   

   ※ 小さく目立たない花ですが、シャクという花のようです。

    

   

   ※ 茎に特徴があるマムシグサです。

           


西野市民の森トレッキング

2021-05-11 16:14:22 | フットパスウォーク & トレッキング

 上を見上げれば新緑の若葉が、一方足元を見ればニリンソウ、クルマバソウ、ヒトリシズカなどの白い可憐に花々が咲き誇り、春の森もいよいよ賑やかになってきたなぁ、という印象だった。久しぶりに西野市民の森を訪れてみた。

   

   

   

 

 いろいろと溜まっていたものを雲散霧消する意味でも、私の場合はフィールドを彷徨い歩くことが必須だった。曇り空の上、気温は低かったが、手軽に訪れることができる「西野市民の森」を散策してみることにした。

 今春は「盤渓市民の森」を始め、けっこうあちこちを散策しているが、本日散策してみて、いよいよ春の森は春爛漫の様相を呈してきたな、と感じた。それでは本日目にすることができた春の山野草を写真と共に報告することにします。

◇ニリンソウ

 まず目に入ったのが一株に二輪の白い花を咲かせるニリンソウである。今の時期はこの花が最も勢いがあるように見えた。ところによって、散策路の両脇をニリンソウで埋め尽くされているところもあった。

   

   

   

◇クルマバソウ

 葉の形が荷車の軸のように広がっていることからこの名が付けられたと思われるのだが、白い小さな花を付けるのが特徴だが、こちらの最盛期はもう少し先という感じだった。白い花を付けているものもあったが、多くは葉だけであった。しかし、群生しているところが多く、最盛期には辺りを圧するほど埋め尽くされそうである。

   

   

◇ヒトリシズカ

 葉の艶が目立つヒトリシズカであるが、こちらも開花していたが最盛期はもう少し先なのかな?と思われた。白い花が葉に包まれるようにして開花を待っている花も多かった。

   

      

◇フッキソウ

 初めは目に付かなかったが「西野市民の森」の奥深くは行ったところで盛んに開花しているフッキソウの一群があった。

   

◇ヤマスミレ

 白い花々が目立つ中にひっそりと薄紫色をしたスミレがところどころで花を付けていた。白色の花が多い中では少ないながらも目立っていた。

   

   

◇ナニワズ

 森の奥深くで特徴のある葉に出会ったが、どこかで教えてたいただいた記憶があったのだが、名前が思い出せなかった。「西野市民の森」のルートを往復する中で、帰路に黄色い花を付けたのを見てナニワズだと思い出した。黄色い花を付けていたのは一か所だけしか目に付かなかった  

   

   

◇エゾニュー オオウバユリ

 この二種は花は付けていないが、森の中で大きく葉を伸ばしていた。

   

   ※ こちらがエゾニューです。

   

◇名残惜しそうにエゾエンゴサク、エンレイソウが…

 早春の山野草の代表であるエゾエンゴサクとエンレイソウがところどころでわずかに花を付けているのを見ることができた。まるで往く春を惜しんでいるかのようだった。

   

   

◇エゾマイマイ?

 たった一度だけ草陰にマイマイを見つけた。詳しい種は分からないがエゾマイマイ??

   

◇何だろな?何だろな?な、な、な、何だろなぁ~♪

 森を歩いていても初心者の私には多くの植物の名が分からない。牛歩のごとく少しずつ、少しずつ分かってくればそれで良いと思っている。そうした中、本日出会った中で気になった植物が二つあった。その写真を添付するので、もしお分かりの方がいらっしゃったら教えていただければ幸いです。   

 一つは、葉の形が特徴的な三角形をしている植物である。聞いたことがあるような気もするのだが、皆目分からない。

   

 もう一つは、先日「盤渓市民の森」で見かけたものと同種では?と思われるのだが、葉先が赤くなっている木の花のように思われるのだが…。

   

 以上、「西野市民の森」はそれほど大きな規模の森ではないため、時間もそうかからなかったが、出会う人のいない中を新鮮な空気を胸いっぱいに吸いながら心地の良いトレッキングをすることができた。 

 森の中の草花とは別に、「西野市民の森」のルート上の特徴を写真に収めました。

   

   ※ 駐車場からいきなり急階段で尾根まで登ります。

   

   ※ 市民の森内には琴似発寒川の源流が何本も走っているようです。こうした渡渉を何度も繰り返します。

   

   ※ 「西野市民の森」の最高到達地点です。「251峰」の表示がかかっています。

   

   ※ 「西野市民の森」内にもエゾシカが生息しているようで、足跡がくっきりと残っていました。   

 ◇オマケです

 帰路、行きとは違い、入口の「西野西公園」の反対側に降りてきたところ、公園内に満開の枝垂れ桜が咲いていました。中島公園の枝垂れ桜とは種が違うようで、どうも八重桜の種ではないかと思われたのですが、その美しさに思わずパチリと…。

   

                                                                              

 


夢と消えるか?みちのく潮風トレイル1,000キロ

2021-05-07 16:29:39 | フットパスウォーク & トレッキング

 今回のロングウォークの失敗は私にとって大きなショックだった。それは長年温めてきた企てからの撤退を覚悟しなくてはならないことだったからだ。しかしそこから一日を経て、私はタイトルに?マークを付けてみた。

       

 私のある無謀なる企てについて、あるいはお見通しだった方もいたのではないか、と思われる。というのも、拙ブログで昨年4月27日に「幻と消えた『みちのく潮風トレイル』踏破計画」と題する一文を投稿していたからだ。(その投稿はこちら⇒

 その中で私は宿の少なさを嘆いた。というのもトレイルのルートは東北の海岸線をなぞるように南下するルートなのだが、沿線には大きな町は少なく、旅人が止まれる宿の数が極端に少ないのだ。そのため自然歩く距離も長くなり、到底私には無理だなぁ、という印象だったのだ。そのことをブログで投稿したところ、歩き旅の達人で今は故人となってしまった坂口一弘氏より「車を使って車中泊をしながら尺取り虫のように進む方法がある」とのアドバイスをいただき。故坂口氏も「2020年には『みちのく潮風トレイル』に挑む予定だ」とのことをうかがった。その坂口氏が今年2月10日に突然逝去されてしまった。

 坂口氏については私が言うまでもなく多くの方が知るところだが、歩き旅の達人というよりは登山愛好家として知られ日本三百名山の頂を制覇された他、北海道、東北の山々のほぼ全てを登られた方である。また歩き旅でも五街道を始め、全国の道を歩かれるなど、アウトドアライフ全てにわたって達人である。そのような坂口氏と私は6年前に幸運にも知己を得ることができ、以来坂口氏が札幌へ来られるたびに懇親を深めさせていただき、また坂口氏のアドバイスをいただきながら、坂口氏には及びもつかないレベルの低い登山や歩き旅を真似させてもらっていた。

 そのような坂口氏が志半ばで逝去されたことで、「これは、私が坂口氏の代わりに『みちのく潮風トレイル』をやらねばならないのではないか」との思いに至ったのである。

 以来、自分なりに雪上ハイクやロングウォークなどに取り組み、身体的トレーニングを積んできたつもりだった。また、「みちのく潮風トレイル」の踏破計画も見直し、前後半の2回に分けて踏破する計画を立て、前半は八戸の鮫駅から釜石駅まで約380キロを車中泊や民宿泊を伴いながら19日間で踏破する計画を立て、順調にいけば今月下旬にも出発する予定にしていたのだ。この計画では一日平均20キロだからそれほど無理な計画ではないと考えていた。

 ところが今回のようなていたらくである。私はすっかり自信を失ってしまった。今もそこから立ち直れないでいる。     

 ただ、長年温めてきた計画を一事の躓きで諦めてしまっていいものか?という思いも捨てきれないでいる。再度立ち上がるだけの気力が果たして今の自分に残っているのか否か?たとえ可能性は低くとも、希望の灯だけは消したくないなぁ、との思いが正直な今の自分の思いである…。その思いがタイトルに?マークを付けた所以である。


ロングウォーク 国道12号線を往く 第3日

2021-05-06 17:14:42 | フットパスウォーク & トレッキング

 覚悟はしていたのだが…。今朝いきなり敗北宣言を強いられた思いだった。足を一歩踏み出す度に足裏の小指・薬指が痛むのだ。これで30キロ歩行は無理だと悟り、潔く(?)撤退を決意した。無念だが仕方がない…。

   

  ※ 今回の国道歩きは写真のような直線道路が続く中を淡々と歩く単調なウォークだった。

 今朝4時過ぎ、第3日目のゴールに予定していた滝川市江部乙の道の駅で目が覚めた。早速、車外に出てコンディションを確かめようとした。天気は穏やかでウォーキングには絶好と判断した。しかし、足の方が全くダメだった。歩き出す度に足裏の小指・薬指が痛むのだ。体の方は疲労が残っていたものの気力で押し通すことはできると思ったが、歩き出す度に痛む足を引きずっての30キロは我慢の限界を超えていると観念した。

   

   ※ 私が車中泊をした一つ「三笠 道の駅」です。

 無念だが撤退を決意せざるを得なかった。その撤退とは、今回のロングウォークだけではなく、私が第1日目に明らかにした「無謀とも思える、ある企て」からの撤退も意味した。今回のロングウォークがその企てのためのテスト的意味合いをもっていたのだから、つらい決断だがしかたがない。(このことについては明日にでも詳述したい)

 撤退を決めた後の私の行動は早かった。直ぐに車を走行仕様に切り替え、札幌に舞い戻った。無念な思いを抱えながら家のベッドの中で爆睡した。 

 さて、簡単にこの二日間を私流に振り返っておくことにしたい。二日間の凡その行動についてはすでにレポート済みなので、印象的だったことを写真と共にレポートしたい。

◇単調な風景

 国道12号線というと北海道の大動脈である。(もちろん現在は並行して高速道が走っているが)トラックや乗用車がブンブンと飛ばしている脇を歩くことになる。歩道はしっかり確保されているので特別な危険は感ずることなく歩くことができた。ただ、殺風景な風景が続くのには閉口した。農地が見えてもまだ本格的農作業の前と見えて、水田には水が張っていなく、畑もまだ耕す前の状態だった。そんな中、秋撒き小麦が緑の畝を呈していたのが印象的だった。

   

   ※ 畑はご覧のようにほとんどが耕す前の状態でした。

   

  ※ 水田も一部に水が張られている状態です。遠くに雪を被る山々は暑寒別連山と思われます。

   

   ※ 唯一緑色を呈していたのは秋撒き小麦の畝でした。

   

   ※ 「子どもの日」の前日とあって千歳川を跨いで鯉のぼりが泳いでいました。

   

   ※ 江別市の特産のレンガを使用した立派なバス停です。

◇JRの嘆き

 JR北海道の不振が伝えられて久しい。今回私は上幌向駅⇒森林公園駅間と茶志内駅⇒上幌向駅と二度の一番列車に乗った。確か6両編成とか、8両編成だったはずだが、私が乗った車両にはお客さんの姿が見当たらなかった。他の車両も大同小異と見えた。なんだか申し訳ない気がした。ウォーク中も国道は鉄路と並行するように走っているので、通過する列車を見ることができたが、車窓からお客の姿はほとんど見ることができなかった。言葉は悪いが、まるで空気を運んでいるかのようだった。コロナ禍も手伝ってはいるのだろうが、事態は深刻のように思えた。国道の方は連休ということもあってだろうか、絶え間なく車が行き交っているのに…。まあ、私自身も移動はほとんど車での移動なので「お前に云われたくない」と云われればそれまでなのだが…。時代の趨勢はJR北海道をますます苦境に追い込むのだろうか…。

   

   ※ これは極端な例かもしれませんが、全く客の姿が見えない車内です。

   

   

◇無人駅

 前項と関連するのだが、私が利用した駅はことごとく無人駅だった。省力化を進めるJRとしては当然の措置なのだろうが、駅舎の中には栄華を誇った時代もあっただろうと思われる駅(茶新内駅)もあっただけに寂しい想いは隠せなかった。

 私はこうした駅を選択したのは、駅前での駐車が容易だろうという思いがあった。その目論見通りに上幌向駅前にも、茶志内駅前にも駐車することができ、安心してウォーキングに集中することができた。

   

   ※ 「森林公園駅」です。

   

   ※ 「上幌向駅」です。

   

   ※ 「茶新内駅」です。

   

   ※ 鉄道が物流の主流だったころの名残の倉庫です。今では無用の長物のようです。

◇地方都市の衰退

 このことも以前から叫ばれていることだが、今回歩いてみて改めて感じさせられたことだ。特に岩見沢市を通過する際、バイパスとなっている国道12号線を外れ、中心街を通る道を歩いた。中心街には栄華を誇った時期に造られたアーケード街もあったが、閑散とした印象だった。朝早かったこともあり、行き交う人もまばらで寂しい感じは否めなかった。各自治体ともに街の振興策に知恵を絞ってはいるのだろうが、人口減少という事態に対して有効な手立てはなかなか見いだせないというのが現実なのだろうか?

   

   

◇靴の失敗

 最後に一つの愚痴を。今回、足の小指、薬指を痛めたり、豆を作ったりした原因は、私が使用したシューズにあったと反省している。今回は国道歩きということでモンベルのローカットシューズを使用した。ところがこのモデルが街歩き仕様にもなっていて、靴幅が狭いモデルだったようだ。(その辺りのチェックの甘さを反省している)ふだんのトレッキングで使っているミドルカットのシューズではそうしたことはなかった。このことは大きな反省材料である。

   

   ※ 見るからに先細のシューズですね。失敗でした。

 以上、思いつくまま二日間の印象を並べてみたが、文章を綴りながらも無念さは増すばかりである。これからどう気持ちを立て直していこうか?う~ん。難問を抱えてしまった…。