今日(9月30日)の午後、三遊亭一門、桂一門の落語家が登場する「ちえりあ寄席」が札幌市生涯学習センター(通称:ちえりあ)ホールで行われ、私も参加して耳を傾けた。
今年の「ちえりあ寄席」は9月29日から10月2日まで計6回の寄席が設けられ、演者(落語家)が入れ代わり立ち代わり登場する寄席である。今年の目玉は、三遊亭小遊三、三遊亭遊雀、春風亭昇太などである。やはり一番人気は春風亭昇太のようだが、私は迷わず三遊亭小遊三が出演する日を選んだ。
29日(金)の「昼の部」の出演、演目は次の通りだった。
一. 初天神 桂 竹わ
一. 庭 蟹 三遊亭 遊里
一. 堪忍袋 三遊亭 遊雀
一. 秘伝書~かっぽれ~ 桂 竹丸
~ お 仲 入 り ~
一. 転失気 三遊亭 遊馬
一. 色 物(曲芸) 鏡味 初音
一. 引越しの夢 三遊亭小遊三
今回は登場するどの落語家の噺も楽しめることができた。それぞれに個性が感じられ、また江戸落語の場合は特に歯切れがよく感じられ、噺の内容もよく私の中に入ってきた。
特に私には、前座の桂竹わ、二つ目の三遊亭遊里に続いて登場した三遊亭遊雀の話芸にはさすが真打の芸、と思わせる違いを感じた。
その後の桂竹丸、三遊亭遊馬もそれぞれ真打の確かな技量を感じさせてくれた。
曲芸の鏡味初音は若い女性の曲芸師だったが、会場を沸かせたという意味では最も沸かせたかもしれない。日本古来のオーソドックスな曲芸が高齢者が比較的多かった観衆を惹きつけたようだった。
そしてトリとして登場したのが期待の三遊亭小遊三である。
私は密かに小遊三師匠は、本題よりはマクラにおいてTV番組「笑点」の裏話や、小遊三師匠特有の下ネタ、コソ泥ネタで観客を沸かしてくれるのではと期待したのだが、まったく私の期待は裏切られた。
ただ、本題へ入るつなぎとして、「私の興味は夜這いにあるのですが…」と笑いを誘いながら、夜這いが主題の「引越しの夢」に入っていったところに小遊三師匠の片りんをみせてくれたと思った。
地方ファンには、テレビでの顔だけでなく、落語芸術協会副会長としての顔を見せねばならないということなのかもしれない。
いずれにしても、楽しい笑いをたくさんいただいた「ちえりあ寄席」だった。
それにしても、ちょっと驚いたことがあった。それは入場の時に受け取った大量の落語会開催のパンフである。こんなに札幌で落語会が開かれるのだと…。いただいたパンフを時系列的に並べてみる。
◇10月 6日 「道新寄席」 柳家花緑
◇10月11日 「大札幌落語会」 桂米團治、柳家さん喬、桂枝光
◇10月16日 「落語会寄席」 落語&お笑い研究会(落笑会)
◇10月30日 「シアターZOO寄席」 桂雀三郎、桂枝光、極楽とん暮
◇11月 5日 「狸寄席2016」 柳家三之助、春風亭柳朝、柳家小菊、オクラホマ
◇11月 6日 「新作落語ができるまで」 三遊亭天どん
◇11月16日 「大札幌落語会」 春風亭昇太、桂枝光
◇11月24日 「歌丸・小遊三・談笑 極上落語」 桂歌丸、三遊亭小遊三、立川談笑
◇11月26日、27日 「秋の札幌で生喬まるかじりの会」 笑福亭生喬
◇11月28日 「大札幌落語会」 柳家権太楼、桂枝光
◇11月30日 「道新寄席」 柳家さん喬
◇ 1月20日、21日 「札幌成金」 桂宮治、瀧川鯉八、柳亭小痴楽、神田松之丞(講談)
いや~、これには驚きました!特に11月後半はラッシュアワー状態です。あなたはどれをチョイスしますか?