旭山記念公園は札幌市の中心部に近いながら野趣に富んだ公園である。昨日、空に晴れ間が見えたので急いで公園に向かい、束の間のスノーシューイングを楽しんだ。
旭山記念公園は我が家から車で10分も走れば着くことができ、それでいて一部整備されたところを除けば鬱蒼とした森林が広がっている公園である。過日(1月15日)の「自然観察会」で改めてその魅力に触れ、再訪するチャンスをうかがっていた。
昨日、正午ころになって青空が顔を出したので “チャンス!” と思い、急いで駆け付けた。
駐車場は公園の中心部付近にあり、公園内を巡るには好位置にある。前日に雪が降っていたのだが、さすがに都心に近い公園である。主たるところは踏み固められ、スノーシューがいらないくらいだった。それでもちょっと脇道にそれるとスノーシューなしでは前へ進めないため、私はスノーシューを装着して公園内に入った。
※ 第一駐車場からすぐに公園内に入っていくことができます。右の建物は「レストハウス」で冬季休業中でした。
まずは公園の北方向に進んだ。公園の施設としては最も北に位置する「展望デッキ」に向かった。途中、さくらの木の枝が肩先に触れた。その枝先を見て見ると、まだまだ固くて小さな蕾状のものを確認することができた。まだまだ春は遠い先であることを実感した。
※ サクラの花の蕾はまだまだ小さく固いままでした。
展望デッキに着くと、そこからは眼下に札幌の中心部が展望でき、公園が中心街と近接していることを再確認した。
※ 公園の北端近くに位置する「展望デッキ」です。
※ 展望デッキからは札幌市の中心部が目の前に広がっていました。
展望デッキの近くには寺田京子(札幌出身の俳人)の句碑があったが、ほとんどは雪に埋まっていた。公園内にはもうもう一つ宮田益子(新潟市生まれで道内で活躍した歌人)の歌碑があるということなのだが、探しても見つからなかった。あるいは雪に埋もれているのかもしれない。
※ 雪を被っていた寺田京子の句碑です。
展望デッキから公園の北辺を境界線沿いに進んだ。スノーシューは30cmくらい埋まるふかふか雪だったが、心地良いスノーシューイングだった。その境界線沿いの外側に大きな建物が見えた。介護付き有料老人ホーム「アイムス旭山公園」と思われる。深い緑に囲まれた静かな雰囲気に包まれた老人ホームである。入居者にはこの環境がどう映っているのだろうか?
※ 公園との境に近接する「アイムス旭山公園」の建物が木の陰を通して指呼の間に見えました。
面白い光景に出会った。公園は柵で囲まれ、外部と行き来できないようになっている。ところが今年は雪が多いこともあって、柵の上部が顔を出すくらいになっていた。すると、キタキツネと思われる足跡が柵など無いかのように真っすぐに横切っている足跡があった。動物たちにとっては「柵などは人間さまのご都合で作ったものだろう」とでも言うかのように自由に行き来しているようだ。
※ 野生の狐にとって柵も何のその、堂々と行き来しています。
公園の中央部付近まで戻ると、谷間を跨ぐように吊り橋が架かっている。その吊り橋を渡って公園の奥部に踏み入った。通称「森の散策路」といわれる森林地帯である。「巨木の森」、「楓の谷」、「クリの木デッキ」などを通過し、最後に公園では最も高い位置(標高137m)にある「展望広場」から再び札幌市街地を見下ろし、この日のスノーシューを終えることにした。
※ 公園内の谷を跨ぐ吊り橋です。
※ 「巨木の森」にはたくさんの巨木が…。目の前に見えるのはミズナラの巨木?
※ 「展望広場」の頂点に立つ建物です。
※ その展望広場から札幌市街を見下ろします。手前は段状テラスとその向こうには夏は噴水が上がっています。
次回、チャンスがあれば今回未踏となったところ、さらには先日の「自然観察会」で教えていただいた旭山記念公園に隣接する「旭山都市環境林」の方にも足を延ばしてみたいと思っている。