ニリンソウやヒトリシズカなどの花が目立ち、前日の盤渓市民の森と大差ないように思えたが、その中で目立ったのがオオバナノエンレイソウの白い大きな花の群落だった。その他もさまざまな木本について学ぶことが多かった。
※ 野幌森林公園の全体図です。この日の観察会では中央線の一部を歩いただけでした。
昨日は野幌森林公園と北海道ボランティアレンジャー協議会の共催による「春のありがとう観察会」があり参加した。「春のありがとう…」とは、公園内のゴミ拾いを兼ねながらの観察会ということのようである。しかし、公園を利用する方々のマナーが向上したためだろう、ゴミはほとんど見当たらなかった。
ボランティアレンジャー協議会主催の観察会は、ガイドの方が多いために小さなグループで観察することができ、ガイドの方と親しく会話ができることが大きなメリットである。この日も私はもう一人の男性の方と二人でガイドの説明を聞くことができた。そうした中で得ることのできた新しい知識を記録しておきたい。
まず、◇フキノトウ(アキタブキ)が成長して、雌花は大きく育ち、役目を終えた雄花は打ちひしがれたように小さく目立たない姿になっていた。
※ フキノトウ(アキタブキ)の雌花です。受粉を終えて大きく伸びていました。
※ フキノトウの雄花ですが、花粉を雌花に与えてお役御免で萎れかかったいました。
続いてこの日の大きな収穫は、野幌森林公園は北広島市の方から続く「野幌丘陵」の一部であることが説明された。野幌丘陵は粘土質の土質で表土が30 cm前後だという。そのために強風が吹くと倒木する木が多いということだ。以前から「野幌森林公園内では倒れた木が異常に多いなぁ」と思っていたのだが、その疑問が氷解した思いである。
森林内の山野草の花たちは前日の「盤渓市民の森」とそう変わりはなく、◇ニリンソウ、◇タチツボスミレ、◇ヒトリシズカなどが咲き誇っていた。その中で、◇マイヅルソウや◇クルマバソウが花の初期を迎えていた。このあたりは「盤渓市民の森」より標高が低いことから花の時期が若干早くなっているようだった。
※ ニリンソウ
※ オオタチツボスミレ
※ いかにも楚々としたヒトリシズカです。しかし、実際には群生していることが多く、その様はニギワイシズカといった様相です。
※ 特異な葉の形をしたマイヅルソウです。(全日の盤渓市民の森よりは標高が低いこともあり、花が蕾をもっていました。これが時と共に白い小さな花となります)
※ クルマバソウも盤渓市民の森よりは成長が早いようです。
そうした中で、圧倒的に目立っていたのが◇オオバナノエンレイソウだった。白い大きな花が至るところに咲き誇り存在感を辺りに振り撒いていた。ちょうど花盛りの時期だったのだと思われる。
※ オオバナノエンレイソウの競演です。
その他ではツル性の木本として◇ツルウメモドキ、◇ヤマブドウ、◇コクワのツルがちょうど見本のように三本並んでいた。しかし、その違いについてはガイドの方も詳しくはなかったようだった。
他には、◇アカイタヤ、◇ハイイヌガヤ、◇キタコブシなどの花を紹介いただいた。
※ アカイタヤの花です。
※ アカイタヤの新葉です、赤い色の葉が春紅葉を演出します。
※ ハイイヌガヤの雄花です。花に触ると花粉がワッと飛び散りました。
※ ふれあい交流館の前に散り忘れたようにキタコブシの花が咲いていました。
その他にも紹介いただいた木本や山野草があったのだが、自信をもって掲載できないので省略することにしたい。
※ 私がサンカヨウの葉と間違えたミミコウモリの葉です。
※ バイケイソウも大きく育っていました。やがて先端に薄緑色の花を付けるそうです。
前述したように少人数にガイドが付いてくれる親切な観察会なのだが、時間が1時間程度と短いことである。野幌森林公園までの往復に90分程度を要する私としてはコストパフォーマンスが悪い観察会である。今後もできれば参加したいとは思っているのだが…。