金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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大河ドラマ「おんな城主直虎」#43

2017-10-30 12:32:07 | 大河ドラマ「おんな城主直...
大河ドラマ「おんな城主直虎」#43

草履番から小姓に取り立てられた万千代と万福だが、
案の定、小姓の先輩たちからは疎まれ、
仕事をもらえない。
まあ、先輩たちの気持ちもわかるよ……。
万千代は出しゃばりなうえ、あのドヤ顔にはわたしもイラつくもん。
あからさまな暴力をふるったり、陰湿ないじめをしたりしないだけ、
先輩たちはお育ちがいいなと思ってしまった……。

井伊に直接頼みごとをすると直虎に邪魔される、と
万千代は常慶経由で井伊から、家康に献上する薬を手に入れる。
家康のもとへ持って行くのを先輩たちに妨害されかけるものの、
徹夜作業で朝帰りになったのを目撃された事実を使い、
「殿からご寵愛をいただいている」
と言って先輩たちを退かせる。
またもや調子に乗っているのにイラッ。
まあ、これくらい押し出しが強くないと
上にはいけないよね。

直虎はすっかり落ち着いた指導者に。
合戦のために木を伐採しすぎたことが原因で山崩れがおき、
再発をふせぐための植林を近藤に進言する。
やれば後世に名が残るとそそのかし、
聞き入れなければ信長にもらった茶碗を売ると脅し、
うまく操縦している。
城主ではなく、これくらいのポジションの方が
彼女には合っていたんだろうな。
ラストでひっそり、甚兵衛の死が示されたことにほろり……。
百姓たちのリーダーとして直虎を支えてきた人だもんね。

家康の頼みで、万千代が岡崎まで会いにいった信康は、
穏やかで冷静、家康も万千代も認めるよい跡取り。
だからこそこの先に待ち受ける運命が悲しいね。
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99:伊丹十三 『女たちよ!』

2017-10-30 12:12:12 | 17 本の感想
伊丹十三 『女たちよ!』(新潮文庫)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

日常の振る舞いにこそ、その人となりは現れる。
スパゲッティの召し上がり方、アルコールの嗜み方、
サラダの本格的な作り方、クルマの正しい運転法、
セーターの着こなし方、強風下でのマッチの点け方、
そして「力強く、素早く」の恋愛術まで。
体験的エピソードで描かれる実用的な人生論風エッセイ。
真っ当な大人になるにはどうしたらいいのか?
そんな疑問を持つ「男たち」へ――。

***************************************

「男はなんのために結婚するのか。ベッドと食事のためだそうである。
 ということは料理は結婚生活の五十パーセントではないか。
 世の奥さまがたには、今少し料理に情熱を持ってくれなければ困るぞ。」
 (P.161)

今、SNSでこれを書いたら炎上待ったなしだな……。

確か、雑誌で紹介されているのを見て読んだ本。
映画監督としての顔しか知らなかったのだけども、
もとは俳優だったのか……。
昭和43年発刊の本。
時代が時代であるだけに、
かなり男尊女卑な考え方がにじみ出ていて、
タイトルに反し、想定している読者は男性だと思われる。
共感できるところはほとんどなかったけれども、
筆者のこだわりや思想をかっこいいと思う人もいるのだろう。

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98:泉ハナ 『外資系オタク秘書 ハセガワノブコの仁義なき戦い』

2017-10-30 11:33:35 | 17 本の感想
泉ハナ 『外資系オタク秘書 ハセガワノブコの仁義なき戦い』(祥伝社文庫)
★★★☆☆3.5

【Amazonの内容紹介】

オタク仲間が命より大事なコレクションを奥さんに捨てられた!
オタクと結婚は相容れないのか!?
周囲と、ノブコ自身にも降りかかる、結婚、恋愛、出世問題……
人生を変える選択肢に、今後のオタク人生を考えるノブコ。
さらに、オタクを食い物にする危険な女も出現して、
平和なはずのオタク仲間も崩壊の危機に!?
次々襲い来るピンチに、ノブコはどう立ち向かうのか?

***************************************

今回もおもしろかった。
「自分のコレクションを妻が勝手に捨てた」問題に、
サークルクラッシャー、と実際にオタク界で話題になった
出来事を無理なくストーリーに落とし込んでいる。

「愛の伝道師」「フランシスコザビエルの再来」
に笑った。

そして、生き方にまつわる価値観の相違、という問題については、
過去のある場面を思い出して胸が痛い。
昔、教職についている友だちが、びっくりするほどナチュラルに、
悪気なく、自分の価値観だけに基づいて
別の友だちを否定する発言をしたことがあって、ショックだった。
もちろん、先生だからといってプライベートまで
偏った考え方をしてはいけないというわけではないんだけど、
長い付き合いの中で、
「わたしはこう思うけど、ちがう考え方もあるよね」
くらいの視点は持っている人だと思っていたから。

今だってわたしは彼女のことが好きだけど、
そのとき決して歩み寄れない価値観の違いというのを
他人に対して初めて感じたのだった。
話しても決してわかりあえないことってあるよね。

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