吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています

感動体験 その3

2014年03月12日 05時47分04秒 | インポート

   だから現代の日本では感動的な出来事や場面はいくらでもありそうである。それでもなぜ感動することを毎日渇望しているのかしらと不思議に思うのである。もちろんオリンピックなどの試合で感動的な試合を見せてくれた選手が素晴らしいことは事実である。しかしわざわざ「ありがとう」などと仰々しく口に出してまでお礼をいうのは自分としては違和感のあるところである。TVをひねればどの番組でも選手の感動秘話を持ち出し、かつインタビュアーは人を泣かせる誘導話術を操っているようにも思われる。これがどうにも「泣かせてナンボ」「感動をありがとうと言わせてナンボ」であるような制作意図すら自分は感じてしまう。感動すること自体は人の感情であるのでそれぞれである。感動すれば素晴らしことであるし、感動しなくても別に咎められることでもない。しかし自分の感情が動いたことで「ありがとう」とまで言ってしまうほど、現代人がちょっとやそっとでは感情が動かないという病理を抱えているとは思わないのだが。<o:p></o:p>