吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています

風邪に抗生物質 その2

2014年04月01日 05時46分27秒 | インポート

   おそらく過去、ちょっとした風邪にも抗菌薬を投与していた時代が長くあったのであろう。患者さんも風邪で少し具合が悪いと「抗生物質(抗菌薬)も出してください」と自ら希望する方が多かった。最近ではずいぶん少なくなってきたが、それでも時々「注射してくれ」とか「○○(抗菌薬の銘柄)を1週間分出してくれ」とか、細かく注文される方もいる。正直とても面倒くさいのである。「細菌感染症でなければ効かないこと」「自己判断で漫然と1週間以上続けても意味がないこと」「耐性菌をつくるかもしれないこと」等などを説明しても、このような患者さんは絶対に納得しないのである。首を傾げ納得しない表情でお帰りになるか(この場合その足できっと他院にいくのだろう)、あるいは猛者の患者さんでは「そうは言うが、私にはきちんと効くんです。処方してください」と一歩も後に引かない人もいる。ここまできたら自分も折れることにするが、「この患者さんのマインドコントロールが解けるのはいつになるのかなあ?」と心配になるのである。根本的に医院は薬局と違う職務があるのでそれを遂行しなくてはと思うのであるが・・・。<o:p></o:p>