そのような意味からもヒロシマ被爆2世、全聾、作曲家、震災へのレクイエムなどのキーワードを用いた販売戦略は売れるための必要条件となる。またTVカメラの前の風貌もいかにも芸術家然としており、その話しぶりも十分インパクトがあった。つまり作品の芸術性もさることながら、これだけ多くの付加価値をつけないと実際には売れるものにはならない。しかしこの付加価値は芸能界で売り出すための特有の謳い文句とは理解されず、むしろ偶発的か意図的はわからぬが、嘘として判断され人の善意を欺いたと判断されたわけである。本来の作曲者である新垣氏をTVで見た時は、勿論それが謝罪会見であったということもあろうが、芸能界で売るために必要な「華」という部分では彼はインパクトに欠けるものがあった。おそらく最初から彼の作曲ということで前面に押し出してもここまで売れたかどうかは何とも言えない。<o:p></o:p>