そしてようやく店員が出てきた。「ええっと、ご注文は何でしたか?」と・・・。誰が何を注文したか向こうは把握していないのである。もちろん伝票もない。とりあえず全員の注文した品を告げたのである。しかし急に店員は怪訝そうな顔をしながら、「え~お客さんたちは団体さんでしたよね? もっと人数居ませんでしたか? 注文した数もっと多かったでしょ?」と我々を疑りだしたのである。誠に失礼極まりないのである。テーブルに残された前客の丼は片づけない、注文は取りに来ない、料理は一向に出てこない、伝票はない、そして会計は間違えるでは失礼どころの話ではない。幹事さんも怒った。「冗談じゃないよ、なんでそんなこと言うんだ!」 しばらく押し問答していたが結局こちらの言った品数で会計がなされた。誠にもって気分が悪い。「やはり食い逃げはいけないよ、きちんと戻ってお金を払おうよ」といった美しい流れに泥を塗られた感じである。しかし確かにこの対応なら食い逃げしてもバチは当たらないだろうと思った。想像であるが、きっと他に何人もの客が食い逃げしているんだろうなと確信したのである。何だかわざわざ戻って馬鹿見た感じであった。