吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

感動体験 その3

2014年03月12日 05時47分04秒 | インポート

   だから現代の日本では感動的な出来事や場面はいくらでもありそうである。それでもなぜ感動することを毎日渇望しているのかしらと不思議に思うのである。もちろんオリンピックなどの試合で感動的な試合を見せてくれた選手が素晴らしいことは事実である。しかしわざわざ「ありがとう」などと仰々しく口に出してまでお礼をいうのは自分としては違和感のあるところである。TVをひねればどの番組でも選手の感動秘話を持ち出し、かつインタビュアーは人を泣かせる誘導話術を操っているようにも思われる。これがどうにも「泣かせてナンボ」「感動をありがとうと言わせてナンボ」であるような制作意図すら自分は感じてしまう。感動すること自体は人の感情であるのでそれぞれである。感動すれば素晴らしことであるし、感動しなくても別に咎められることでもない。しかし自分の感情が動いたことで「ありがとう」とまで言ってしまうほど、現代人がちょっとやそっとでは感情が動かないという病理を抱えているとは思わないのだが。<o:p></o:p> 


感動体験 その2

2014年03月11日 06時34分48秒 | インポート

   そんなに感動することに日本国民が飢えているほど、いまの日本が無機的で画一的でつまらない毎日であるとは思わない。過去に遡れば戦後の高度成長期の日本は復興をめざし国民が一丸となって働いてきた時代だった。それこそ余暇も息抜きもなく働いてきた時代である。その感動を忘れてしゃにむに働いてきた時代の人たちが、感動することに飢えていたというなら話は分かる。現代では多様化の時代である。毎日悲惨な事件も報道されるし感動的な震災ボランティアの活動もあった。最近では大雪で車が立ち往生した高速道路で某パンメーカーの運送トラックが現場で積み荷のパンを周囲の人たちに振舞っているという話もあった。少し前の話であるが、駅のホームと電車の間に挟まれた人を救出しようとして乗客数十人が客車を持ち上げた話もある。そして救出後はまるで何事もなかったごとく全員が通勤通学の途に就いたという話は誠にもって感動的である。<o:p></o:p> 


感動体験 その1

2014年03月10日 06時26分21秒 | インポート

   昨年、東京オリンピックが2020に招致されると決まった。石原都知事から引き続き猪瀬知事の肝いりで招致活動が行われてきた。まあこれは世紀の一大イベントである。自分としても楽しみではある。それで国内景気が活発化すればなおいい。ところでオリンピックで選手が試合で活躍すると、選手を応援している我々はみんな口を揃えたように「感動をありがとう」「元気をありがとう」「勇気をありがとう」などという言葉を使う。少なくともこの語法は20年前にはなかった。誰かが使ってから定着したのだろう。ここ20年そんなに日本人はみんな感動することに飢えていたり、元気ではないことから脱却できずにいたりするのであろうか? この言葉さえつかえば、なにやら選手への最大限の賞賛ととられたりもするし、またそのコメントを聞いていた者はお約束のように右へ倣えで一緒に感動体験が共有できたりもする。この言葉はかくも不思議な言葉なのであるが自分はこの語法に接するととても居心地が悪いのである。<o:p></o:p> 


不思議? その3

2014年03月08日 06時43分23秒 | インポート

  今の保険証はカード式になり大きさも財布に入るもので、しかも個人に1枚という形式になっています。個人に1枚なので銀行カードやクレジットカードと一緒にして常にお持ちいただくことを目的として作られています。クレジットカードはいつ何時使うかもしれないけれど使う場面に遭遇したらこれがないと困りますね。保険証カードも一緒です。つまり使途としてはこれら他のカードと同じとみなしていただけたらいいのです。でもなぜかしら保険証だけは普段持ち歩かない方も多いようです。もちろん「普段病院に行かないから持ち歩かない」という方は忘れてもしょうがないでしょう。しかし割引カードなのですからこれがないと割引されないという弊害があります。昔は保険証は家族に1枚であったため常に誰かが持ち歩く習慣がありませんでした。今もその名残なのか保険証は常時携帯されないのかもしれません。でも出先で急に医療機関にかかりたいということもあるのでこれからは常時携行をお勧めします。<o:p></o:p> 


不思議? その2

2014年03月07日 05時39分40秒 | インポート

   再来患者さんで保険証をご持参頂けない場合、「大丈夫、特に保険証かわってないよ」おっしゃっても、時々予期せぬうちに内容や記載変更になっていることがあり、数か月後、保険基金から「新しい保険番号ではありません」と連絡があり、支払いを猶予されてしまうことがあります。やはり月1回確認ではなく通院時に毎回番号を確認させてもらうほうが(といってもかなり手間が増えますが)、保険証の置き忘れがなく常に携帯いただけるのかもしれません。昔、健康保険証は紙でできており、一家族に1枚でその中に本人と家族の名前が記載されたものでした。大きさもやや大きめで持ち運びに不便でした。父の開業時は高度成長期では終身雇用制度が多かったので、あまり保険の種類が変更になることもなかったかもしれません。月1回ご提示いただかなくてもその時代はあまり不都合がなかったかもしれませんが、自分は父の時代の事務関係のエピソードはあまり知りません。<o:p></o:p> 


不思議? その1

2014年03月06日 05時47分05秒 | インポート

    初診時や月替わりには健康保険証のご提示をお願いしています。しかしながら種々のクレジットカードはお持ちでも保険証を携行されない方は不思議にも結構いらっしゃいます。少し雑な言い方ですが、保険証はいわば「割引券」みたいなものですので1割~3割の自己負担割合を確認しないと会計ができません。乱暴な比喩になりますが商品の割引クーポン券をお持ちの方はその購入商品が割引になりますが、持参いただかないと「でもうちに置いてあるんだ、間違いなく持っていますよ」といっても割引できないことに似ています。初来院の患者さんで保険証ご持参いただけない場合は負担割合の情報がないため全額自費で頂かざるを得ません。再来患者さんの場合では月に1回の確認ということになりますが、頻回ならともかく月1回しか通院しないとやはり忘れてしまうのかもしれません。<o:p></o:p> 


年度末3月突入 その4

2014年03月05日 05時42分41秒 | インポート

   まあ日本が「ワクチン後進国」であるとはいえ、江戸時代あたりから比べると本当に子供が健やかに成人できる世の中にはなったのです。まあしかしながら成人になってもこの「メタボ時代」の世の中ですので、食欲をおさえることのできない甘い甘い誘惑は町中のいたるところに存在します。商店街でもそうですが、デパ地下なんぞはまさに「悪の巣窟」「悪魔の誘惑」といったところです。昔、自分も体重がぐんぐんと右肩上がりになりついに標準体重から22kgオーバーになり高脂血症やら脂肪肝になったので、ここ数年でダイエットをはじめ20kg減量しました。同年代の方、あるいは同僚の訃報を耳にすると自分も健康維持をしなくてはという思いを新たにします。まだまだクリニックのローンもたくさん残っています(トホホ。。)。元気で健康に働けるのが一番です。でもやはり店頭で実演販売してるとねー・・・、あの試食という商法は実にあくどいと思うのですけど(笑)。<o:p></o:p> 


年度末3月突入 その3

2014年03月04日 06時04分24秒 | インポート

 

 ワクチンが人間にもたらした有形無形の利点は計り知れないものがあります。このワクチン接種については「ワクチンで予防できる疾患はすべて国でワクチン接種を行うべき」と世界的に考えられております。ところが日本は「ワクチン後進国」と言われています。先進国で摂取されているワクチンの数としてはかなり少ないようです。医療においてもそうですが、ワクチン接種には副反応というリスクも、ある一定の確率でつきまとうものです。これは避けられない部分もあります。国家ワクチン事業は多くの人が享受する恩恵と、僅かな人たちが被る不利益のバランスの上で検討されてすすめられています。さきの子宮頸がんワクチンの副反応禍では、不利益を被った人たちが厚労省に働きかけ「積極的接種勧奨」の文言が削除されました。しかしながらそれでもまだ足りないと「接種禁止」にさせるまで活動しているようです。日本のワクチン事業が先進国並みになるのはまだまだ遠い先の話のようです。<o:p></o:p>

 


年度末3月突入 その2

2014年03月03日 06時10分27秒 | インポート

    元気でいるといえば、それこそ日本の乳幼児死亡率が改善されてきたのは戦後になってからの話でしょう。江戸時代、明治時代では多くの子供は成人になることなく種々の病気でなくなったようです。だから子だくさんの家庭が多かったのかもしれません。そして家を存続させるために他家から次男以下を養子縁組に迎え迎えるということも多かったようです。ひなまつりや端午の節句などの年齢を重ねるごとの祝い事は、ここまで生きてこられてよかった、これからも病気しないようにという祈りを込めた行事です。年齢の道標としてお祝いをするほど子供が大人になるまでの成長は難しかったのかもしれません。考えてみれば自然界では、たとえば鮭の稚魚が成魚になるまでの確率たるやものすごいものですね。人間界においては、今では子供の罹る致命的な病気がワクチンで予防できるようになり、乳幼児死亡率が、ある意味世界のトップクラスの水準にまで改善されています。<o:p></o:p> 


年度末3月突入 その1

2014年03月01日 06時18分30秒 | インポート

    今日から3月です。いつも「もう○月です」と書くと、「早いもので」という語句も必ず書いてしまいます。でも自分が幼稚園、小学校のころと比べると1日のたつのが本当に早く感じられます。外来では自分が昔、通った幼稚園、小学校のお子さんが時々来ます。彼らとの歳の差をみると、この何十年の月日の流れは何だかあっという間のことで、つい昨日のようにも思えます。そう考えるのはそれだけ歳をとった証拠でもあり、おそらくは自分の年代になるとみんなそう思うのかもしれません。その証拠というか、最近ちょくちょく同級会などの誘いがあります。また同年代である昔の同僚の訃報も耳にします。中学卒業時に美術の先生から「皆さんは15年間生きてきたのです。それはそれですごく大変なことなんです」といわれた言葉がなんとなく分かってきたようです。この年まで比較的元気でいることに感謝なのでしょう。<o:p></o:p>