自転車を漕いで農協の野菜売り場へ行った。
いろいろ買ったが、なんといっても今日のハイライトは赤カブだ。
漬け物にしたらこんなに旨いものはない。
もっとも我が家のそれは飛騨地方などのじっくりつけ込むのとは違って、かぶも葉っぱも切り刻んでいわゆる「切り漬け」風にする。
これだと三日もすれば食べることが出来るのだ。

野菜売り場の前の花屋を冷やかして写真を撮る。
この辺は信心深い人が多いせいか、仏壇に供えるように束ねたものが多い。
それらに混じって鉢植えのものもある。
農協らしく時には野菜の苗なども売っている。
かつて山椒の苗木を買ったのもここだ。
赤カブの入手には大いに満足をした。
新鮮でしかもとても安い。
この前スーパーで見たら、ひと玉で200円ぐらいしたのが、三株で120円なのだ。単純計算でゆけば五分の一だ。
自転車の前かごに買った野菜を乗せてゆっくり帰途につく。
真っ赤に実ったカラスウリと、もう咲いている山茶花をカメラにおさめる。

自転車を漕ぎながら、赤カブ漬けのイメージトレーニングをする。
切る方はもう何度もやっているから良かろう。
一緒に漬け込むもののチェックだ。
タカノツメ、まだ十分在庫があるはずだ。
コンブ、日高昆布があるはずだからこれを糸状に切って漬け込もう。
そしてもう一品、そうだ、ユズだ。
あの香りがほしい!それを一緒に漬け込みたい!
しかしそれがないのだ!
ゆっくり自転車を漕ぎながら、畑や農家の家屋敷を観察する。
ありそうでない。が、しばらくゆくと、あった。
大きな家の裏側の垣根から、まだ青いユズがたわわに実って垂れている。
わざわざ表へ回って「ごめんください。ユズをひとつ・・・」というのも気が引ける。
だいたい人の気配がまったくしないのだ。
しからば黙ってもいでゆくか。
昼下がりの集落の細い道、幸い人影はない。
しかし、小さい頃から泥棒は嘘つきの始まり(逆かな?)と習ってきた。
70年余、必ずしもそれに忠実であったわけではないが、ご近所で盗みはしたくない。
おそらく、それで漬けた漬け物も、思い出すと味が落ちようというものだ。

諦めてしばらく行くと、今度は黄色く熟したユズを発見した。先ほどのものよりサイズもうんとでかい。
しかもその木の近くの畑では、一人の女性が畑仕事をしているではないか。
自転車を止めた。
「あのう、そのユズを一個分けていただけませんでしょうか?」
「あ、これですか。いいですよ。ちょっと待って下さいね」
とその女性は畑から道を挟んだ家へととって返すと、やがて園芸用の鋏をもって現れた。
ユズの木には棘があって、容易にもいだり出来ないのだ。
たった一個のユズのためにと恐縮していると、一個ですまず、二個。三個、四個と切り取り、作業用のエプロンにくるんで、さあどうぞと差し出してくれた。合計六個もある。
「ありがとうございます。例えわずかでも経費分を受け取って下さい」というと、「どうせこのままなっていても虫が食うばかりだから」と受け取ろうとはしない。
ひたすら礼を言ってその場を辞した。

泥棒したユズより、このユズで漬けた方が絶対に旨いはずだと確信している。
なんかお礼をしたいがどうしたものだろう。変にものでももって行くとかえってぎくしゃくしそうだ。
この日記をプリントアウトして密かに郵便ポストに入れておくというのはどうだろう、などとも考えている。
赤カブは予定通り、日高昆布やタカノツメ、それに頂いたユズの皮を刻んでしっかり漬け込んだ。
もう、三日もすれば食べることが出来そうだ。
いろいろ買ったが、なんといっても今日のハイライトは赤カブだ。
漬け物にしたらこんなに旨いものはない。
もっとも我が家のそれは飛騨地方などのじっくりつけ込むのとは違って、かぶも葉っぱも切り刻んでいわゆる「切り漬け」風にする。
これだと三日もすれば食べることが出来るのだ。

野菜売り場の前の花屋を冷やかして写真を撮る。
この辺は信心深い人が多いせいか、仏壇に供えるように束ねたものが多い。
それらに混じって鉢植えのものもある。
農協らしく時には野菜の苗なども売っている。
かつて山椒の苗木を買ったのもここだ。
赤カブの入手には大いに満足をした。
新鮮でしかもとても安い。
この前スーパーで見たら、ひと玉で200円ぐらいしたのが、三株で120円なのだ。単純計算でゆけば五分の一だ。
自転車の前かごに買った野菜を乗せてゆっくり帰途につく。
真っ赤に実ったカラスウリと、もう咲いている山茶花をカメラにおさめる。


自転車を漕ぎながら、赤カブ漬けのイメージトレーニングをする。
切る方はもう何度もやっているから良かろう。
一緒に漬け込むもののチェックだ。
タカノツメ、まだ十分在庫があるはずだ。
コンブ、日高昆布があるはずだからこれを糸状に切って漬け込もう。
そしてもう一品、そうだ、ユズだ。
あの香りがほしい!それを一緒に漬け込みたい!
しかしそれがないのだ!
ゆっくり自転車を漕ぎながら、畑や農家の家屋敷を観察する。
ありそうでない。が、しばらくゆくと、あった。
大きな家の裏側の垣根から、まだ青いユズがたわわに実って垂れている。
わざわざ表へ回って「ごめんください。ユズをひとつ・・・」というのも気が引ける。
だいたい人の気配がまったくしないのだ。
しからば黙ってもいでゆくか。
昼下がりの集落の細い道、幸い人影はない。
しかし、小さい頃から泥棒は嘘つきの始まり(逆かな?)と習ってきた。
70年余、必ずしもそれに忠実であったわけではないが、ご近所で盗みはしたくない。
おそらく、それで漬けた漬け物も、思い出すと味が落ちようというものだ。

諦めてしばらく行くと、今度は黄色く熟したユズを発見した。先ほどのものよりサイズもうんとでかい。
しかもその木の近くの畑では、一人の女性が畑仕事をしているではないか。
自転車を止めた。
「あのう、そのユズを一個分けていただけませんでしょうか?」
「あ、これですか。いいですよ。ちょっと待って下さいね」
とその女性は畑から道を挟んだ家へととって返すと、やがて園芸用の鋏をもって現れた。
ユズの木には棘があって、容易にもいだり出来ないのだ。
たった一個のユズのためにと恐縮していると、一個ですまず、二個。三個、四個と切り取り、作業用のエプロンにくるんで、さあどうぞと差し出してくれた。合計六個もある。
「ありがとうございます。例えわずかでも経費分を受け取って下さい」というと、「どうせこのままなっていても虫が食うばかりだから」と受け取ろうとはしない。
ひたすら礼を言ってその場を辞した。

泥棒したユズより、このユズで漬けた方が絶対に旨いはずだと確信している。
なんかお礼をしたいがどうしたものだろう。変にものでももって行くとかえってぎくしゃくしそうだ。
この日記をプリントアウトして密かに郵便ポストに入れておくというのはどうだろう、などとも考えている。
赤カブは予定通り、日高昆布やタカノツメ、それに頂いたユズの皮を刻んでしっかり漬け込んだ。
もう、三日もすれば食べることが出来そうだ。