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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

♪お~そくさ~く~花 は~やい~は~な~ え?温暖化?

2009-12-18 15:51:06 | 社会評論
 ♪あ~かくさ~く~花 あおいは~な~
 とはのっけから古い、島倉千代子のデビュー曲(「この世の花」)ですが、花の咲き具合もいろいろあるようで、今年は水仙が早いといわれています。
 わが家のそれも10日余り前からちらほらと咲きはじめました。

 

 そんなことがあると、即、地球温暖化に結びつけられて語られるので、そうかなぁという気持ちもありますが、一方、些細なひとつひとつの事実を取り上げて、地球の気候変動を論じたりするのはいささか早とちりではという気もするのです。

 だいたい、自然の変動なんてものは、人間が勝手に思い描いている法則性などにしたがっているわけではなく、自然そのものに内在しているポテンシャル(潜在的可能性)とそれを取り巻く諸条件との葛藤のなかで刻々と変動するもので、予測は最善の場合、その近似値に留まるものだと思うのです。

       
              秋の名残の吹きだまり


 しかし、繰り返し繰り返しそれが報じられると、私たちは何か異常な事態のなかにあるかのように思い込まされてしまいます。
 そしてそこには、これらの変動そのものを投資機会と見なし、そこで稼ごうとする連中がひしめいていて、私たちに植え付けられた危機感に乗じて、様々なものを売りつけようとします。

 確かに、人間の悪業(そこには他ならぬ私たちの消費への欲望も含まれます)によって地球が痛めつけられているのは事実でしょう。
 そして、それはそれとして修復の努力が為されるべきでしょう。

 しかし、それを利用して要らないものを買わせたり、まだ使えるものを買い換えさせる商法には眉に唾を付けて応じるべきでしょう。
 「エコ、エコ、エコ、エコ、エコ」
 結構でしょう。
 しかしそれは、より多く生産し、より多く宣伝し、より多く売り、より多く消費させるということが今日の事態を招いたことに全く頬被りをしながら、相変わらず同じパターンで私たちに迫っていることに他ならないのではないでしょうか。

 
       寒風の中、健気に咲き続けるハルジオン(春紫苑)
              春や夏の花なのに・・・


 それらは、「消費が美徳」という大前提にさらなる付加価値的キャッチフレーズを重ねます。今、これを消費することこそが地球を救うのだと・・・。
 放っといてほしいものです。私は鉄腕アトムではありませんから、地球や太陽系を救う義務も能力も持ち合わせてはいないのです。

 今もし、地球が危機だとしたら、あなた方の生産と販売への無限の拡大の欲望、そしてそれに踊らされた私たちの消費の拡大が要因なのでしょう。
 さてそんな連鎖を鉄腕アトムだったらどこでどう断ち切るのでしょう。

 「この世の花」どもは、今日もなぜなしに咲いています。
 
    ♪お~そくさ~く~花 は~やい~は~な~
 




コメント
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