きっと、いいことあるよね!

母(sake)と息子(keke)の日々の記録。
お出かけ写真と料理など。

父の旅行

2005-05-09 | 父の記録と母の思い出

昨日実家に寄ってみると、妹が父の薬を小さな袋に3日分の朝昼夜に仕分けしていた。

「明日から叔父(父の兄)さんと友達と旅行に行くって言うんだけど・・・」
「あぁ、薬をちゃんと飲むかどうか心配なんだ・・」
「ううん、それは叔父さんに言ってあるから平気だと思うんだけど・・また待ち合わせ場所にちゃんと行けるかどうか・・・」
前回、新宿を間違えて小田原まで父が行ってしまい、とんでも無い事になったのだ)

妹もできればついて行きたいが、明日は娘の幼稚園のお誕生会があって、これが娘の最後の主役の誕生会なのだ。園児の誕生月だけは親が参加できると言う事で、今回は行きたいと言う。
「パパは休もうか?と言ってくれたんだけど、最近何度もだから・・」

(うーん、ここは私が休むべきだろうか・・でも、事務所がカラだと又社長が・・
しかし、あまりに妹が気の毒になって「ダメかもしれないけど、明日休めるかどうか訊いてみるよ。」と言い出してみた。
「ううん!そう言う事じゃないの。仕事を休むような事じゃないもの。さっき行く先と待ち合わせ場所も何度もおじいちゃんと復唱したし、携帯の使い方も何度も教えたの。行く先紙も持って行けば、おじちゃんは『判らなくなったら人に訊くから平気』だって。でも、おじいちゃんも・・明日になると又どうだか・・・でも、大丈夫だよね?」
「うん・・行く先さえ紙に書いてあれば、誰かに訊けるものね。」
「ただ、おじいちゃん、その紙がどこに入っているかも忘れる事があるから。。」
「そうか・・・。」

最後まで妹は「うーん」と心配していた。

翌日。

仕事をしながら恐る恐る上司BRさんに申し出てみた。
「あのぉーBRさん今日は一日中事務所に居ますか?」
「午後になると現場に出ちゃうけど、どうして?」
「(上の内容)かくかくしかじか、こう言う訳で父を送りに行きたいなぁーと思いまして。」
BRさんはその状況には同情はしてくれた。しかし、やはり自分は今日の午後はどうしても現場に出なくてはならないんだ、と言った。

しばらくすると、妹からメールが来た。
行き先の書いた紙も持たせて、携帯も何度も出る練習をして、後は(亡き)母に祈って、ホームまで一緒に行って見送った事が書いてあった。

幾ら何でもたぶん大丈夫だろう、と思いつつも、いつも傍に居る妹があれほど心配している事を思うと、やっぱりそうなんだろう。。私も父が無事に待ち合わせ場所に到着する事を祈った。(あぁ、母の日に墓参りをサボってしまった事を反省もした。)

そして、先ほど、妹からとても嬉しそうなメールが届いた。
妹が待ち合わせの時間を少し過ぎた頃に父の携帯に掛けてみたら、「父が友達に会えた」と元気そうに携帯に出たと言うのだ。
あぁー良かった!!

何よりも妹の嬉しそうなメールに私も感動!
妹の旦那さんが、父の携帯に判りやすいようにシールを貼って何度も練習してくれたそうです。でも、良かった!これで楽しく旅を満喫できるでしょう~!^o^

ヘルパーさんの話はいつしか棚上げになっているが、たぶん妹はやれる所までは自分達でやって行こう、と夫婦で考えたようだ。私はもう何も言うまい。出る幕なし。
最近、父が少しづつしっかりして来たのは、何よりも妹の気遣いがあるからだろう。やっぱり家族が一番なのかもしれない。本当にうれしい。ますます妹を尊敬する姉である。