父が年中カラオケスナックに行くのだが、最近、帰りが遅いとのこと。
昔のようにしっかりしているならともかく、目も悪い上、夜中まで帰ってこないと、妹も心配でおちおち眠れないそうだ。
しかも一昨日は、「金がなくて払えなかったから、貸してくれ」と妹の生活費からお金を借りて払いに行き、更に別の店で飲んでいたと言う。(もう知らん!と怒った妹を振り切って義理弟が心配で迎えに行ったそうだ)
そして、呆れる事に、翌日も父は「出かけるから金を貸してくれ」と妹に言ったそうである。
妹 「でも、あまりに自分勝手だから貸さなかったの。(怒)」
sake「そりゃ、当然だよ!カラオケに行かなきゃいいだけの話なんだから。だいたい、『自分はお金を貸さない借りない』が自慢でその話、今まで何十回もうちらは聞かされたのにね~」
妹 「そうでしょ~~!あっ!!」
と私達が電話している傍から、父がこっそり(妹に気付かれないように)音をひそめて外に出ていったそうだ。(こう言う風にこっそり外に出る時の父は、スリッパも玄関に置かず、あたかも部屋で寝ているように部屋の前に置くそうだ、変な所は賢いのだ。)
そして今日。仕事帰りに実家に寄ると、妹と姪は留守で、父だけが居た。
相変わらず、何事も無かったようにひょうひょうとしていた。
二言三言世間話をしてから、私は「最近遅いようだけど、妹が心配してるからあまり夜遅くなるのはダメだよ」と言った。
すると父は「そんなに遅くない」とか「残り少ない人生だから好きにやりたい」とか言うのだった。
sake「でもね、昔、私や妹が仕事で帰って来るのが遅くなると『娘が帰ってくるまで起きて待つ』って言って待ってたでしょ?」
(実際には父はそう言いながらコタツで寝ている事がほとんどだったが)
父 「それは当たり前だ!」
sake「同じように(妹も)おじいちゃんが帰って来るまで心配して待っているんだよ。」
そうすると、今度は父は「心配するなら施設に入る」とか「やっぱり俺はそれほど娘を起きて待ってたりはしなかった」とか「それなら早く死んじまおう」と言い出した。
なので
「死ぬんなら、私だって早く死にたいよ。もう結婚もしてないし、生きてたって何もいいこと無いもん。おじいちゃんが早く死ぬなら、私も同じように早く死にたい。kekeだってもう1人でやってけるしね、お金があればいいって言ってるくらいなんだから。」
と言った。
すると、父は予想をくつがえし、ぶっと笑った。
さすがに返す言葉が無くて笑ってごまかしたのだろうか?
言葉に出してみて、「早く死にたい」もあながち嘘ではないと気が付いたが、やはり私も父もまだまだ死なないだろう。たぶん、他人にそう言ってみせたいだけ・・・・。そのビミョウな匙加減に父も気が付いたのか。
その後、妹から電話があって、家に帰ると父の字で「飲みに行って来るから夕飯は要らない」と書き置きがあったそうである。(本当は行き先くらい書いてあるともっと良いのだが)、妹は今までこんな事は無かったと喜んでいた。
少しは思いが通じたのかな?(明日になれば、また元の木阿弥かもしれないけど・・・)
2学期になってkekeさんの塾の時間がまた夜になったら、たまには父のカラオケスナックにも付き合おうかな?例の女友達の件もまだ気になるし。