ガラシャ夫人像はなんといっても前田青邨画伯だろうと私は思っている。この絵は昭和49年、バチカンの近代美術館の依頼によって画かれ、同美術館に宗教画として収蔵されているという。昭和54年里帰りして東京・京都・大阪・名古屋・横浜で行われた、前田青邨遺作展に出品された。なんとか図録でも手に入れたいと思っていたら、この度オークションで運良く落札することができた。
素晴らしい内容で、すっかり津々堂はご満悦である。昭和17年(私が生まれた年)青邨は「清正」を書いている。これは全く知らなかったが、良い絵だ。東京国立美術館の収蔵するところらしいが、一度拝見したいものだ。84点に及ぶ作品をゆったりとした気持ちで拝見、久しぶりに穏やかな気持ちになった感がある。感謝。