津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

書初め

2014-01-03 16:04:28 | 徒然

                                                 猶 在 半 途
                                                   なお半途にあり

 年の始めのためしとて・・・・書初めである。
私は俳優故緒方拳氏が、好んで揮毫されたという「尚中」(なおなかば)という言葉が好きで、時折筆をとったときにこれを書いて練習した。
ここに書いた四文字は「禅林句集」にある語で、その出典は「大慧語録」とある。「猶(ナオ)半途に在り」と読み、「尚中」と同様の意味をもつ。


面壁九年という言葉があるが、達磨大師は悟りを開かれた。吾がサイトは10年、ブログは9年を越えたが、凡々人の私の9~10年等ガラクタを積み上げたようなもので、マンネリ化してしまい目的もなく茫洋としたままでは、サイトを続けるのも如何なものかと思ったりしている。
昨年、2020年までに「新・細川藩侍帳」をちゃんとした形に調えたいと思い立った。
今の侍帳を作って十年遅々たる足取りで進化させたつもりだが、あと七年を頑張ってみようと思っている。十年の蓄積をベースにすれば、何とかなるか。
途はまさに半ばである。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

惜檪荘

2014-01-03 10:44:03 | 建築

                                    

 確か二度目の放映だと思うが、昨日BS朝日で「惜檪荘ものがたり--文豪たちが愛した名建築」をやっていた。惜檪荘とは昭和16年岩波書店の岩波茂雄が数寄屋建築の巨匠・建築家吉田五十八に頼んで作らせた名建築である。作家・佐伯泰英の所有するところと成り、解体改修が行われたその顛末や工事の状況が映像化されて紹介された。この建物については、岩波の女婿・小林勇の「惜檪荘主人」に詳しい。

僅か30数坪の建築だが、この建物は近代数寄屋の神髄ともいうべき作品である。この名建築が佐伯氏の手に渡ったことは幸いであった。
下世話な話で申し訳ないが億に近いか、さらに超えているかそんな金額ではないだろうか。佐伯泰英氏の深い思いに敬意を表したい。
改修なったこの建物で佐伯氏はゲラの校正などをされるのだそうな。 

大変申し訳ない話だが、私は佐伯氏の著作は読んだことがない。TV化された「居眠り磐音 江戸双紙」シリーズを何度か見た位である。
惜檪荘の改築に関しても「惜櫟荘だより」(岩波書店、2012)を出しているので、是は読んでみたいと思っている。

平凡社のコロナブックスでは、「作家の家」「作家の住まい」等を出版していて、これがなかなか面白い。作家のそれぞれの想いが住まいや書斎に顕れている。書斎だとか作業場とかは男のあこがれの場所だが、なかなかこれが確保できない住宅事情がある。
本や資料の山に囲まれたわずかな空間で私も我慢をしているが、ここが一番よい居所である。 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする