ブログ『リーフチェッカー’さめ’の日記』(>> リンク)で、事態はここまで切迫しているのかと思い知らされている。国や沖縄県が進めている泡瀬干潟の埋め立て事業、何のためかよくわからないリゾート事業などのための公共事業に対して、『泡瀬干潟を守る会』(写真家の小橋川共男さんらが共同代表)の方々が、昨日、座り込みを開始したようだ。
○琉球新報 「泡瀬干潟を守る会、入り口封鎖 10人が「工事阻止」」 2008/8/4 >> リンク
○沖縄タイムス 「「守る会」が座り込み/泡瀬埋め立て」 2008/8/4 >> リンク
○全国紙 報道なし
先日東京で開かれた写真展(>> リンク)を観て、多様な生き物とひとびとの生活の場として大事にしなければならないものだと、あらためておもった。そのようなコモンズとしての自然を土で埋めるなど許されないことは直感的に明らかだ。そして直感的に正しいことが、尊重されるべきことである。如何に形ばかりの環境影響評価を行おうと、おかしいものはおかしいのだ。
『泡瀬干潟を守る会』は、以下のような問題点を指摘している。これを読んで、ああまた、ありそうな話だとおもってしまうことが、この国の暴力の蔓延と麻痺ぶりを端的にあらわしているのだろう。
写真展では、NHK沖縄の番組『ハイサイ!ニュース610』で2007年4月から2008年3月まで放送されたコーナー「四季・泡瀬干潟」をまとめたDVDを配布していた。サンゴ、貝、蟹、魚、鳥などのコスモスに目を奪われてしまう。
紹介されている生き物は本当にいろいろだが、たとえば。
○マリモのようなクビレミドロ。世界でも沖縄本島の泡瀬を含む3箇所にしかいない。
○3万m2の面積を誇るヒメマツミドリイシ(サンゴ)。
○イソギンチャクと共生するトウアカクマノミ。ボスの雌がいなくなると、雄が雌に性転換する。そしてナンバーツーであった雄が大きくなる。あまりにも不思議。
○貝にへばりつく小さな貝、ニライカナイゴウナ。泡瀬で発見され、100個体くらいしか確認されていない。他の海域にはほとんどいない。
○とんとんみーの一種、トカゲハゼ。これも非常に少ない。
○ムナグロ(渡り鳥)は、日本の半分の1000羽程度が泡瀬で越冬する。
○コアジサシ(渡り鳥)は、砂浜で卵を産み孵化させる。環境影響評価においてなぜか対象外となっているので、「存在しない」扱い。
○巣穴を掘ってくれるテッポウエビと一緒に棲むハゼ。ハゼは見張り番。
○死んだサンゴに海藻を育てる「ファーマーフィッシュ」であるクロソラスズメダイ、ハナナガスズメダイ。
○砂団子をつくり、前歩きもできるミナミコメツキガニ。
○口がヘラみたいなクロツラヘラサギ。世界で1600羽程度しか確認されていないが、泡瀬には何羽かいる。
○泡瀬で発見された、殻を持たない貝イソアワモチの種類(まだ名前がついていない)。
○蟹そっくりな貝、アワセカニダマシマメアゲマキ。3年くらいまえに2個体のみ確認された。
上のブログにもあるが、大きなものには小さな意思を集めて抗するべきなので、自分もせめて署名を出そうとおもう。締め切りは8月31日に設定しているそうだ。
◆【署名説明文(写真付)】http://www.awase.net/maekawa/shomeisetumei.pdf
◆【署名用紙】http://www.awase.net/maekawa/shomei.pdf
◆オンライン署名 → http://www.shomei.tv/project-97.html(匿名可)