息子を連れて、お台場の日本科学未来館に、『世界最大の翼竜展』(>> リンク)を観に行った。新橋から乗ったゆりかもめは激しく混んでいて、何だろうとおもったら、みんなフジテレビの冒険王というイベントに吸い込まれていった。
今年春の『恐竜大陸』(幕張メッセ)など、恐竜の展示があるたびに何故か出かけ、そのたびに疲弊している。しかしだんだん面白くなってきて、骨格を見ると、これが襲ってきたらどうしようという自然な想像込みで鑑賞できるようになってきた(笑)。今回も足を運んだ甲斐があった。いままでプテラノドンの名前しか覚えていなかったが、翼を拡げると10mにもなる世界最大の翼竜、ケツァルコアトルスの姿はただ吃驚だ。
翼竜は爬虫類ではあるが恐竜ではない。敢えてまじまじと見ると、恐竜と同様に、ありえない異形ぶりだ。はじめて知ったことだが、翼を途中から張るのは、4本目の指が異常に長く発達したものである。残りの3指は、翼の真ん中あたりに小さくある。そして頭がアンバランスに大きく、簡単には離陸できなかったし、2足では無理なので翼を器用に畳んで(皮膜は筋肉繊維も神経も走っているので動かすことができる)、4足でユーモラスに歩いていたらしい。
会場では、翼竜が飛ぶ様子のCG映像が流されている。これはBBCの番組『ウォーキング with ダイナソー』からの抜粋のようだ。ここまで面白いと、素直に楽しむことができる。『Pen』2008/5/15号によると、番組の仕掛け人2人は既にそれぞれ独立している。どうもBS朝日の『BBC地球伝説』という番組枠で再放送しているようである。今後観るチャンスはあるだろうか。(>> リンク)
そのままゆりかもめで帰ってもいいのだが、水上バスに乗ることにする。以前に、浅草から日の出桟橋まで隅田川を下る「隅田川ライン」には乗ったことがあるのだが、「日本科学未来館」となりの「船の科学館」の横から出発する「船の科学館・しながわ水族館ライン」がこの9月29日になくなってしまうのだ。片道、大人400円、子ども200円と安く、乗っておいても損はない。
『東京人』2008年8月号(特集・どっぷり、東京湾)では、久住昌之がこのあたりをゆるゆると散歩している。それによると、お台場とは流行の場所に過ぎないのかとおもったがさにあらず、江戸時代後期に黒船を迎え撃つための海上砲台として造られたところだった。