「近代市民社会の黒い血液」とは穏やかならぬ響きを持つサブタイトルである。その意味は本書を読むと理解できる?なるほど、コーヒーはかくして飲まれるようになり広まっていったのか。それは知らなんだ…その部分だけでも本書を手にした甲斐がある。
かように、本書を読んでもバリスタ試験の勉強になるような豆(産地)の特徴を得ることはできないし、美味しく香るコーヒーの淹れ方をマスターできるわけではない。知ることができるのはコーヒーが飲料として世界の人々に広まっていった歴史である。
そしてそこには多くの暗黒面を含む。胡椒とかもそうだが、全世界に広まった農産物で全世界で等しく取れるものは少ない。すると当然貿易商業の話になったり、消費地と産地の関係の話になったりする。それらの話、大抵は不平等で人権侵害なものなのだ。
コーヒーの歴史を知り、宗教に密接に関わっていた「真っ黒い飲料」の時代に思いを馳せるのも悪くはないが、奴隷制度やフェアトレードといった問題を考えれば苦さも引き立つのではないか。本書はよききっかけとなるであろう。ちなみにコーヒーメーカー新しいの欲しいんだけど、今の十分使えてるから買い替えらんないんだよねウチ…
2011年2月3日 自宅にて読了
かように、本書を読んでもバリスタ試験の勉強になるような豆(産地)の特徴を得ることはできないし、美味しく香るコーヒーの淹れ方をマスターできるわけではない。知ることができるのはコーヒーが飲料として世界の人々に広まっていった歴史である。
そしてそこには多くの暗黒面を含む。胡椒とかもそうだが、全世界に広まった農産物で全世界で等しく取れるものは少ない。すると当然貿易商業の話になったり、消費地と産地の関係の話になったりする。それらの話、大抵は不平等で人権侵害なものなのだ。
コーヒーの歴史を知り、宗教に密接に関わっていた「真っ黒い飲料」の時代に思いを馳せるのも悪くはないが、奴隷制度やフェアトレードといった問題を考えれば苦さも引き立つのではないか。本書はよききっかけとなるであろう。ちなみにコーヒーメーカー新しいの欲しいんだけど、今の十分使えてるから買い替えらんないんだよねウチ…
2011年2月3日 自宅にて読了