日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
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【本】石原慎太郎著 「亡国の徒に問う」(文春文庫)

2011-04-26 21:19:30 | 本・映画・展覧会
 賛否両論あるけど、とにかく実績を作ってきた現・東京都知事である。老害、時代錯誤、偏見と言った批判には確かに根拠があるが、一方でこれだけ強いメッセージを発信できるリーダーに代わる人材がなかなか他に見つからないのも事実。都民の皆さんは痛し痒しなのでは。

 本書は新しくない。著者が15~20年近く前に発表した原稿集である。にもかかわらず、言ってる内容は今とさほど変わってるようには思えないし、我々を取り巻く状況は著者が危惧して発信した当時から良くなっておらず、不幸にも危惧したとおりになりつつあると思える部分が多々ある。「幼稚な国の幼稚な選挙」「尖閣諸島、あの島を失うまい!」「地球は生きのびれるか」「テレビファシズム」なんてタイトルから容易に内容を想像できるでしょ?たまに小難しい単語が混じるが概して平易で読みやすい。

 ずっと前にこういう警告があったにもかかわらず世の中はなぜこう動いてきてしまったのか。こういう警告を出した著者はどう行動してきたのか。ちょっと苦い思いをしながら検証することは総ての人々(日本だけでなく世界中の)に必要なんじゃないかと思う。

 2011年4月18日 通勤電車車中にて読了
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2011年4月18日 震災被災地・仙台へ

2011-04-26 07:26:03 | 仕事
 昨日の夜行バスで帰京したばかりなのに、今日は再び仙台へ。仕事です。お客様東北支店で震災復興対策のTV会議用ネットワークが欲しいと言うことで、その構築作業。

 出張が決まった時点で東北新幹線の福島再開が決まっていなかったため、航空便を利用。東京⇔仙台便は新幹線開業と前後して消えてしまったので、中越地震の際の新潟便と同様、新幹線再開までの短い期間の運航となるだろう。機材は737-800(JA329J)、ほぼ満席だった。

 名取の仙台空港の被災ぶりは報道されたと思うが、実際に行ってみると良くぞ1ヶ月でここまでこぎつけたと思うほど。荷物搬送のコンベアはねじ切れ、バス停の屋根まで泥に浸かった痕がある。仙台市内行きのバスに乗れば空港近くには観光客を待っていたのだろう大型バスが何台もくしゃくしゃになって置かれてあり、川の土手には何百台と言う乗用車がびっしりと積まれていた。もちろん、田畑の真ん中にひっくり返ったまま放置されている車も少なくない。むごたらしい光景は、仙台市街が近づくにつれ少なくなってゆく。

 仕事も無事に片付き、東京本社の社長も登場してのTV会議がテストされた。明日は親会社のエライさんがお出ましとのこと、無事に済んで良かった。これで復興業務が少しでも捗ると良いんだけどね。

 時間の都合で帰りはJR名取駅からバス、「新幹線リレー号」には485系「赤べこ」号や583系が使われていた。ちょっと乗りたかった気も…仮設のチェックインカウンター脇には全国の空港支店から届けられたメッセージや折鶴が架けられていた(写真)。暖房のない待合所ではクラスJの毛布が配られたばかりでなくポットのお茶とお菓子までサービス!あなた方が大変なんだからそこまで気を遣ってくれなくて良いのだよ…帰りも同じ機体だった。

 航空会社に限らず鉄道会社、ライフラインを担う各社など、復旧への執念には驚かされ尊敬せずにいられない。こんな時こそ普段は「できて当然、できなきゃ罵倒」な立場の彼らに素直に「ありがとう」と言おう。

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