久々の海モノ小説、白石一郎です。
なかなかユニークな連作だな。主人公は家を継げる当てもない三男坊、それで船乗りから貿易商の世界に飛び込み一代で人も羨む豪商に…なんて展開ではなく、瓢箪から駒と言うか生々流転と言うんだか、何かの拍子に人生の風向きが変わること二度三度、最後には帰国の機会も捨て現地の溶け込み生きてゆく決意をする。
ものすごくデキる人間でなく、周りの人々に敬愛されるほどの人格でもなく、ごくごく平凡な男。でもきっと、山田長政なんかが活躍した時代にはこうして海外に流れ出ていった日本人があまた居たのかもしれない。いまや海外に出て活躍する商人と言えばイコール華僑みたいなところがあるけど、確かに和僑の時代はあったと思う。
日本人ていつから外に出なくなっちゃったんだろうね?たぶん鎖国~明治維新後の欧米崇拝志向が良くなかったのではないかと思うのだ。
2013年7月23日 通勤電車車中にて読了
なかなかユニークな連作だな。主人公は家を継げる当てもない三男坊、それで船乗りから貿易商の世界に飛び込み一代で人も羨む豪商に…なんて展開ではなく、瓢箪から駒と言うか生々流転と言うんだか、何かの拍子に人生の風向きが変わること二度三度、最後には帰国の機会も捨て現地の溶け込み生きてゆく決意をする。
ものすごくデキる人間でなく、周りの人々に敬愛されるほどの人格でもなく、ごくごく平凡な男。でもきっと、山田長政なんかが活躍した時代にはこうして海外に流れ出ていった日本人があまた居たのかもしれない。いまや海外に出て活躍する商人と言えばイコール華僑みたいなところがあるけど、確かに和僑の時代はあったと思う。
日本人ていつから外に出なくなっちゃったんだろうね?たぶん鎖国~明治維新後の欧米崇拝志向が良くなかったのではないかと思うのだ。
2013年7月23日 通勤電車車中にて読了