刑務所の一部が一種の福祉施設(病院もしくは介護つき老人ホーム)化しているという話は、これまでに聞いたことがあった。本書は、そういう部分に頼らざるを得ない「社会に忘れられた存在」に近い人々について取材して書いている。
つまりは、法の隙間から落ち、そこから這い上がる知識もなければ掬い上げてくれるセーフネットもない、そういう人たち(本書では主として知的障がい者)がその障がい故に罪の意識もなく再犯、累犯をしてしまう。聞けば何とも気の毒な話である。
問題はその先で、気の毒だと思う事は誰にでも容易にできそうで、では周囲にそういう人がいたら手助けする、声を掛ける気持ち(或いは勇気)があるかどうか。それっぱかりでは何の助けにもならないかもしれないが、なるかもしれない。そう考えたとき、しょせんは他人事であり社会の厄介者とどこかで思っている自分に気付き寒い。
ところで、著者の名前をどこかで聞いたことがあったっけな?と思ったら元議員サンで秘書が不正した関係で議員辞職して刑に服していたんだね。そのおかげでこういう問題に取り組めて、こういう著書を出せたのなら服役は無駄ではなかったと言う事か。
2014年6月28日 自宅にて読了
つまりは、法の隙間から落ち、そこから這い上がる知識もなければ掬い上げてくれるセーフネットもない、そういう人たち(本書では主として知的障がい者)がその障がい故に罪の意識もなく再犯、累犯をしてしまう。聞けば何とも気の毒な話である。
問題はその先で、気の毒だと思う事は誰にでも容易にできそうで、では周囲にそういう人がいたら手助けする、声を掛ける気持ち(或いは勇気)があるかどうか。それっぱかりでは何の助けにもならないかもしれないが、なるかもしれない。そう考えたとき、しょせんは他人事であり社会の厄介者とどこかで思っている自分に気付き寒い。
ところで、著者の名前をどこかで聞いたことがあったっけな?と思ったら元議員サンで秘書が不正した関係で議員辞職して刑に服していたんだね。そのおかげでこういう問題に取り組めて、こういう著書を出せたのなら服役は無駄ではなかったと言う事か。
2014年6月28日 自宅にて読了