タイトルに偽りあり!とは言い過ぎか。著者は進学校での落ちこぼれかもしれないが、決して区内での落ちこぼれではない。でなければ一念発起して塾に通ったくらいで早稲田大学に合格できるもんかね。そもそも進学校に合格できるもんかね。そして学業では落ちこぼれたかもしれないが、類い稀な行動力で仲間を、先達を、重鎮を巻き込んで事業を成し遂げた。少なくとも本書を書いた時点で著者は決して人生の落ちこぼれではない。なのでヤンキーや引き篭りが大逆転!と言うストーリーを期待すると大外れとなる。
サブタイトルはさておき、本書は大学在学中にとあるきっかけでグラミン銀行の活動とユヌス博士を知った著者が、自分も何かやってみたいと友人と共同でバングラデシュに向かい、貧しい農村の高校生に向けたDVDによる遠隔授業プロジェクトを実現させるまでの物語。気になる点は多々あるものの、若さ+バカさ故の行動力には感心以外ない。遠回りしたり、間違えて人に迷惑をかけたり、病気で倒れたり、色々あるけど見事に実績(受講した高校生の過半数が首都ダッカの有名大学に合格)をあげたのだから、結果オーライでは流しきれないとしても多少のトラブルは許されるのかなと思う。
著者の試みがその後どれほど拡大し根付いたか、著者の手を離れて現地のスタッフに委ねられたかで、著者の行動の成果が一過性のものだったのか「改革」の口火だったのかが判るはずだが、どうだろうか。有能な人材が育つことは国益にも適うはずだから、国の事業となれば万々歳な気がするが、そうはゆかない事情でもあるのか。「後日談」を読んでみたい。
2017年8月29日 自宅にて読了
サブタイトルはさておき、本書は大学在学中にとあるきっかけでグラミン銀行の活動とユヌス博士を知った著者が、自分も何かやってみたいと友人と共同でバングラデシュに向かい、貧しい農村の高校生に向けたDVDによる遠隔授業プロジェクトを実現させるまでの物語。気になる点は多々あるものの、若さ+バカさ故の行動力には感心以外ない。遠回りしたり、間違えて人に迷惑をかけたり、病気で倒れたり、色々あるけど見事に実績(受講した高校生の過半数が首都ダッカの有名大学に合格)をあげたのだから、結果オーライでは流しきれないとしても多少のトラブルは許されるのかなと思う。
著者の試みがその後どれほど拡大し根付いたか、著者の手を離れて現地のスタッフに委ねられたかで、著者の行動の成果が一過性のものだったのか「改革」の口火だったのかが判るはずだが、どうだろうか。有能な人材が育つことは国益にも適うはずだから、国の事業となれば万々歳な気がするが、そうはゆかない事情でもあるのか。「後日談」を読んでみたい。
2017年8月29日 自宅にて読了