まとまった分量の海外鉄道旅行記は多くないように思う。本書は、少し乗車時期が古いが(約10年以上前)海外の超長距離列車乗車+αの旅行記で、随分厚く500ページほどもある。本書に収録された著者の乗車ルートは以下の通り。
・ソ連(ハバロフスク→モスクワ→レニングラード)
・中国(上海→烏魯木齊ウルムチ)
・米国(ロスアンゼルス→ニューオーリンズ→ニューヨーク→ボストン→シカゴ→ニューヨーク)
・オーストラリア(パース→ソドニー→アデレード→アリススプリングス→タウンズビル→ブリスベン→シドニー)
「批評家」呼ばわりされることを承知の上で書くと、著者のスタイルには異議がある。まず夜行(多)連泊が多いこと。ケチなのだろうか?本書の乗車記は全て50歳中盤以降のものだが、良いトシして無理しなさんなと言いたい。そして体調管理が下手なこと。毎回のように出発前に体調を崩したのが治り切らぬまま出かける。もっと普段から健康に暮らしましょう。書いていないのか乗っていないのか不明だが、本書にヨーロッパの列車は登場しない。超長距離列車が存在しない分を割り引いても、やはり多様な列車に乗り雰囲気を比較するためには欠かせないだろう。
また(著者は旅慣れていると自負しているが)あまり旅慣れてるとは思えぬ行動ぶり。もう少しスマートに行動できないもんかね。そうでなくても忙しい日程なのに現地の時間の使い方がヘタだ。事前調査が十分でないのも気になる。著者の旅行時期にはまだインターネット上の情報は充実していなかったのかもしれないが、もう少し調べようがあったのではと思う…真剣に調べる気があれば。私?真剣に調べる気がないんです。(苦笑)
もちろん凄い、素晴らしいと思えたこともある。有名な観光地とは言え、主に美術館をよく訪ねていること。寝不足だ、時差ぼけだ、疲れたといってビール飲んでひっくり返ってる自分とは大違い。そして、端から本を出すつもりがあったかは知らないが、色々と記録を取っていること。途中駅の停車時分まで記録していると気が休まらないんじゃないかと思うが、これまた絶対に真似できそうにない。あれ?それくらい?
著者が本書記載分以外にどれだけ海外の列車に乗っているか判らないが、乗車距離だけ見ると自分は著者を遥かに上回っているような気がする。そんな「遠吠え」をしたところで、結局はきちんと記録を取り文章を纏めた人間が立派で「勝ち」なのだ。もっと鉄道に詳しく、旅慣れた人が書いたらどうなったんだろうなあ。
2017年9月5日 自宅にて読了
・ソ連(ハバロフスク→モスクワ→レニングラード)
・中国(上海→烏魯木齊ウルムチ)
・米国(ロスアンゼルス→ニューオーリンズ→ニューヨーク→ボストン→シカゴ→ニューヨーク)
・オーストラリア(パース→ソドニー→アデレード→アリススプリングス→タウンズビル→ブリスベン→シドニー)
「批評家」呼ばわりされることを承知の上で書くと、著者のスタイルには異議がある。まず夜行(多)連泊が多いこと。ケチなのだろうか?本書の乗車記は全て50歳中盤以降のものだが、良いトシして無理しなさんなと言いたい。そして体調管理が下手なこと。毎回のように出発前に体調を崩したのが治り切らぬまま出かける。もっと普段から健康に暮らしましょう。書いていないのか乗っていないのか不明だが、本書にヨーロッパの列車は登場しない。超長距離列車が存在しない分を割り引いても、やはり多様な列車に乗り雰囲気を比較するためには欠かせないだろう。
また(著者は旅慣れていると自負しているが)あまり旅慣れてるとは思えぬ行動ぶり。もう少しスマートに行動できないもんかね。そうでなくても忙しい日程なのに現地の時間の使い方がヘタだ。事前調査が十分でないのも気になる。著者の旅行時期にはまだインターネット上の情報は充実していなかったのかもしれないが、もう少し調べようがあったのではと思う…真剣に調べる気があれば。私?真剣に調べる気がないんです。(苦笑)
もちろん凄い、素晴らしいと思えたこともある。有名な観光地とは言え、主に美術館をよく訪ねていること。寝不足だ、時差ぼけだ、疲れたといってビール飲んでひっくり返ってる自分とは大違い。そして、端から本を出すつもりがあったかは知らないが、色々と記録を取っていること。途中駅の停車時分まで記録していると気が休まらないんじゃないかと思うが、これまた絶対に真似できそうにない。あれ?それくらい?
著者が本書記載分以外にどれだけ海外の列車に乗っているか判らないが、乗車距離だけ見ると自分は著者を遥かに上回っているような気がする。そんな「遠吠え」をしたところで、結局はきちんと記録を取り文章を纏めた人間が立派で「勝ち」なのだ。もっと鉄道に詳しく、旅慣れた人が書いたらどうなったんだろうなあ。
2017年9月5日 自宅にて読了